99%の不安
あまり時間がないのだ
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俺は今、おそらく俺の一生で最高の境地が近付いている。
これはわかる。
必然性がこれまでになく高まっているのを、感じる。
そもそも、俺は、死んだ豚として生きるつもりはなかった。
(牢獄からの脱獄)
意思をもち、
選択し、行動し、
激しい感情を経験する。
凡なる人間であることに、
俺は、限りない誇りを感じ、
果てしない悦楽を感じる。
限られた命を、走り抜ける。
享受する。その限りない自由を。
約束しよう。
俺は宿行を完遂し、なおかつ自らの命を絶つことを。
最高の美を諸君に見せしめることを。
その時が来たら、諸君は、心から笑ってほしい。
俺の喜劇をね。
だから、だから。
この機会にかける。
俺の全存在を賭ける。
何もないのに、賭ける。
何かあるから、賭けられる。
ところで
体がまるで自分の体ではない。
世界と一体化している感覚が持続している。
何がこの先起きるのか。
俺にはわからぬ。
一切わからぬ。
いっこうに、わからぬ。
知らぬ、存ぜぬ。
死か、生か。
それ以上か
それ以下か。