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いつもと変わらない今日。

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「ドンドンドン」
「ドンドンドンドン」
「ドンドンドン・・・・・ドンッ!」
「だあああああ!朝からうるせぇ!」
と、俺は窓の外に居る女を睨んだ。
「うるさい?完全に寝坊してたアンタをわざわざ起こしてやったのに。」
「誰も頼んでねえし、むしろ迷惑だし、そもそも人ん家の屋根勝手に上るなや!」
「それは悪かったわ・・。ごめんね。屋根さん♪」
何なんだ。この女は・・・。
「・・・。もういいから学校へ行ってくれ。」
「おkおk。でも、アンタ昨日の約束覚えてないでしょ?」
「約束?誰との?」
「私との。」
「どんな?」
「頼む!今度遅刻したら何でも言うこときくからさっ。
ト、トイレ掃除だけは・・・。って言ってたの誰だっけw?」
と不気味な笑みを浮かべながら女―春菜は言った。
「んー。それ多分、今お前の目の前に居る奴じゃね?」
「正解♪じゃあね。」
そう言うと春菜は高さ7mもある屋根から飛び降りた・・・。

その後、彼女の足の骨が折れたのは言うまでもないことである。
「皆さんご安心を。春菜はヒロインじゃないんで!」
と言いつつ、近所中に響き渡る救急車のサイレンを聞きながら俺は今日も学校へ行く。







放課後。

「ふぁ~、今日も疲れた。」
「疲れたって・・・。アンタ1日中寝てただけじゃない。
それに今日も遅刻したんだから執行部の掃除、手伝いなさいよ。」
「りょーかい。」
さて、それなら早速・・・とそれも大事なのだが、『状況がよく分からない』と
読者が言ってるような気が・・・。掃除しながらで悪いが、とりあえず自己紹介から。
俺の名は、『白石拓巳』15歳、ピチピチの中学3年生である。
今俺と話してたのは正真正銘、この物語のヒロイン『水谷伊織』同じく15歳で上から、60・60・60。
思わず「ポッキーか!」と突っ込みたくなるようなスタイルである。勿論嘘だ。

あの朝俺は、亡き春菜(もうでないと思う)とのやり取りのせいで見事に遅刻し、
今日も放課後の掃除をやらされるハメになっている。
いや、正しく言うと『わざと遅刻し掃除をやっている。』のだ。

そう、俺は水谷伊織が好きなのだ。

勿論、掃除は一緒に居るための口実。
毎朝わざわざ執行部、先生方に怒鳴られながらもこの時間を確保している。
そしてこの作戦を実行してからもう3ヶ月も経った。が、今だに進展ナシ。
「何でもいいからフラグ建てよ・・・・。」と心の中では願っているのだがそれも虚しく、
本日の掃除時間も何の進展もないまま終わろうとしている・・・。

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