○??週目(3)
ビィィィーーーーーーーー!!!
クラクションの音に、はっとする。
いつの間にか信号は青になっていた。
慌てて車を発進させる。
いつから考え込んでいたのか自覚が無い。
彼女の記憶は未だ、僕に重くのしかかっている。
……今更、思い悩んだって仕方ない。
それに、今度は間違いなく彼女に会えるのだから。
当時のような絶望的な状況でなく、確実に……。
この道は彼女の居る街に続いている。
そのことだけが、今僕が信じられるたったひとつの真実。
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