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Prorogue ―海岸線―

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「「どおおおぉぉぉぉぉりゃあああぁぁぁぁぁ!!!!」」


太陽の光が海に乱反射して眩しい朝の海岸の道を、
二台の自転車が猛スピードで走り抜けて行く。

お互い一歩も譲るものかと、睨み合いながら
二人の少年はボロボロのママチャリを漕ぐ。



「・・・・・・・・。」

小学2年生くらいの女の子が、
その自転車が起こした風の所為で
乱れた髪を、面倒臭そうに掻き上げる。



「遅ーいっ!!!!」

そして、猛スピードの自転車達のさらに前を行く人影が一つ。

走るには向かない制服で、
息一つ乱さずに短距離走者の如く速さで走るのは、
あろうことか少年達より3つ4つ程しか年が変わらぬ、
女子高生だった――。

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