ゲーセン、歩くの面倒
「おい、何でそんな不機嫌なんだよ」
ニカっと笑い、体系的にピザな泉は俺にそう話しかけてくる。
「お前らがうるせえからだろ!ったく……」
いつもこうなんだよなぁ、こいつらに主導権を握られて、結局は行くことになっちまう。
「悪かった、悪かったって、100円ならおごってやるからいいだろ?」
「俺バイトあるんだよ……さっさと切り上げたいんだよ」
俺はバイトが6時からある、今は4時だが、このままこいつらに付き合ってたら6時を過ぎかねない、そういう奴らだ。
6時を過ぎるより家でゴロゴロしてた方がいいし、何より歩くのが面倒くさい。
「まあたまには外もいいだろ?そのうちNEETになっちまうぜ?」
ならねーよ
「大体さ、ゲーセンだしいいだろ?お前家のPCでオンラインゲームしてるのとかわらんって」
先頭を歩いていた中山が後ろを振り向き俺にそういってくる。
ピザの泉とは違い、丁度よく、顔もイケメンとはいえないが、ブサイクともいえない、だが、普通よりはマシだろう(俺の基準でだが)
「オンラインゲームなってやってねえよ……大体お金使うじゃねえか」
「だーからさ、俺が100円は奢ってやるって!」
泉がそういっってまた笑顔で言う、何でこんなにこいつら笑顔好きなんだよ、得に泉は殴れるものなら殴りたい気分だ。
「おっ、もうついた!」
ついたとたんにはしゃぐ中山、こいつは本当にこういう所が無邪気だよなあ。
「俺5時30分には帰るからな?絶対だぞ」
「大丈夫、俺は約束を守る男、中山大貴だ!」
そういい、自分に親指を向けてポーズをとる、決まった……と思って目を閉じてるところがさらに痛々しい。
しかもこいつは1ヶ月前に100円貸して、1週間後には返すといいながら、まだ返してもらってない。
不安になりながらも、俺はゲームセンターに入っていく