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第二話 覚えたてのナニやらアレの背徳感は最高のスパイスだよね

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 組織の案内をすると言ってお嬢様はドアの外を指差した。
あのプライベート地下室を出されると僕は所持品を返される。
「携帯圏外かよ!」
ゲームとか入れていない僕の携帯はただの電卓に成り下がった。
 ところでよくよく辺りを見回すと、ドアの向こうに広がっていたのは細く長
く続く廊下と、よこには僕の荷物がはいっていた病院の診察室にありそうな患
者の荷物を入れるかごが地面に直接置いてあるくらいだった。
「えらく殺風景だなおい、お嬢様」
 お嬢様はフンと鼻息荒く息をすると、
「この前掘って完成したばかりだからね、途中水道管とかガス管とかぶち抜い
ちゃって大変だったわよ」
なるほど、手作りだからこんなに壁が歪んでるのか、崩落とかしないよね?
・・・とりあえず犯罪組織だと言う点では信用出来そうだ、組織かはまだ確定出来ないけ
ど。
警察のお世話とかに僕もなっちゃうんだろうか、そうだ、警察!
「警察とか敵対組織ってやっぱりあんのかよ」
「まー後で話してあげるから待ちなさい。 ステイ、ステイ」

 暫く直進するとドラクエの井戸よろしく、上からロープが垂れ下がっている行き止まりへたどり着いた。
「随分古典的だね」
「階段とかって実はかなり作るの面倒なのよ?」
まああの歪み放題の壁の精度で階段を作ってほしくはない。
 それにしても垂れ下がったロープの前でお嬢様はずっと立っている。
「上らないのか?」
「おにーさんが先に上るに決まってるでしょ」
ああ、スカートでしたねお嬢様。
 さて、ロープを上るなんて小学校の遊具以来だなぁ。
まず両手で軽く持ち、引っ張ってみる。
感触は確かで僕がつり下がって壊れるようなことは無いだろう。
次に上の方をしっかりもち、身体をポンと弾ませて両足でロープを挟み込む。
 股にロープが食い込む感触でオナニー覚えたんだっけかなぁ・・・じゃない、さっさと上ろう。
 中程まで上ったが、かなり掘り下げられているようで上がまだまた遠くに見える。
そして視点を縦に移動して、お嬢様は大丈夫かと下を見る。
なんか顔が赤くてふぅふぅ言っている。
股をもじもじさせて、やっぱりか弱い(であろう)女の子にはこれキツいんじゃないかな。
「大丈夫か? お嬢様」
お嬢様は肩をびくっとさせて、
「ふぁっ・・・だっいじょうぶよ、さっさと上りなさい」
なんだかものすごく声に余裕が無い。
やっぱり辛いんだろうと僕はよじよじと上るペースを早めた。
「ぁんまり揺らさないでよ」
「ごめんごめん」
揺れると怖いよね。

 そろそろ地上へ・・・這い出たそこは茶の間の隅だった。
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