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お化け屋敷(作:Run walk)

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少女は周りから嫌われていた。
疎まれていた。 孤独だった。






何処へ行っても。
学校でも。
少女は冷やかな眼で。
冷たい眼、刺すような眼で見られていた。








少女には家族と呼べる者はいなかった。
しかし、少女には唯一。
財産と呼べるものがあった。







大きな屋敷だった。
屋敷と呼ぶに相応しいそんな屋敷に。
少女は住んでいた。






そして、何時からか。
少女は分かっていた。
周りから疎まれる訳を。
知っていた。






屋敷のせいだった。
そう屋敷のせいだった。
お化け屋敷。
周りはそう呼んでいた。







夜になると。
出るらしいのだ。
屋敷に何か。
怨恨に満ちた何かが。






少女は知っていた。
しかし、知らなかった。
屋敷に何が出るか。
屋敷がどうなるのか。
知らなかった。






そんな少女にも。
友達が居た。
猫だった。
黒い、大きい、猫だった。






とある夏の日。
たしか夏祭りの日。
その日、屋敷の前に








ポツン








そんな音さえしそうな感じで。
一匹で。眠っていた。








少女が近づくと、
嬉しそうに。








ゴロゴロ








と。
喉を鳴らすのだった。








しかし、友達も。
もう居ない。
ついこの間。
死んでしまった。






何処から来たのか。
白い服を着た人たちが。
大きな注射をして。
殺してしまった。








少女は悲しかった。








かくして少女は。
今日もひっそりと生きる。
学校の帰り道。
石を投げられながらも。
少女はただ、屋敷に帰る。






夜。






屋敷に何か出る。
そんな時刻の少し前。






少女はフラフラと。
とある一室に出向く。
そこには沢山の家電。






そして。
少女は眠る。
その部屋でただ眠る。






少女が眠った後。
直ぐに。テレビがついた。
血だらけの女が映った。






少女が眠った後。
直ぐにラジオがついた。
呻き声が聞こえはじめた。






少女が眠った後。
何か白い。
ユラユラした物が屋敷を漂う。
屋敷の外では黒い。大きな。猫が。






少女が眠った後。
部屋がゆれ始める。
屋敷がゆれ始める。
















そして最後に。


















静かに。
ゆっくりと。














いつものように。
















少女の首が宙を舞う。













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「お化け屋敷」採点・寸評
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1.文章力
 70点

2.発想力
 50点

3. 推薦度
 60点

4.寸評
 この書き方であれば、間を使うのはアリですね。使いすぎですけど……
 物語の作り方は上手くないように思いました。というか中身がありません。文体だけでムリヤリ押し切ったような印象ですね。この設定なら物語を変えればもう少し面白くなりそうです。

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1.文章力
 30点

2.発想力
 40点

3. 推薦度
 30点

4.寸評
 比較してすみませんが、同じWEB独自の反則技を使った「呪いの蟹ミソ」とは文章の時点で天と地の差があります。「呪いの蟹ミソ」は間を効果的に使い、そもそもの文章が持つ気持ち悪さを何倍にも高めていましたが、この作品は均一的に間を挿入し、かつ元がそんなにおどろおどろしくもないため、ただ「読みづらい」結果となりました。
 発想も並以下というか、文章がマシだったらオチにびっくりしてプラスできたとは思いますけど、文章も発想もお互いに足を引っ張り合い減点対象になっています。
 小手先の技やオカルト展開に頼らず、どうしたら自分の伝えたいものがしっかり伝わるのか、読みやすくできるのか、基本からしっかり考え直した方がいいでしょう。

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1.文章力 30点
2.発想力 60点
3.推薦度 40点
4.寸評
 改行のしすぎで、読みにくいです。雰囲気は改行で出すのでなく、描写で出すものです。
 詩に近いですね。作者が何を伝えたいのか、何をしたかったのか、よく分かりませんでした。

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1.文章力 35点
2.発想力 55点
3.推薦度 30点
4.寸評

 個人的な好みかもしれないが、まず最初に改行の多さで辟易させられる。
 文面の大半を占める空白を挟み、それほど詩的でもない文章を切り分けして読ませられるのは、たとえ短くとも正直苦痛だった。
 その切り分けされた文章も、句点で細かく区切られているせいで短い割にさらっとは読みづらい。
 オチは普通といったところで、意外性はあるが他にオチどころもないため驚きは薄い。ストロークした長さに対して文章が少なすぎるのも原因の一つだろう。
 ネット小説といった部分を意識した造りなのかもしれないが、ショートショートにしてもあまりにも文章が少なすぎ、カタルシスがない。最後のオチを際立たせるなら、行間を空ける以外の方法での表現を探してほしい。

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1.文章力 30
2.発想力 20
3. 推薦度 20
4.寸評
 オチに驚きがない。これならばもっと短く出来たのではないだろうか。
 このストーリーを活かすにはしっかりとした文章が必要に思える。

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1.文章力 (70)

2.発想力 (60)

3. 推薦度 (80)

4.寸評 
独特の文体と物語の雰囲気が良くあっており、短くとても読みやすい文章に好感が持てます。
オチもひねりこそ無いですが、すっきり綺麗に纏まって居ました。文藝初心者にオススメできる作品です。

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各平均点
1.文章力 39点

2.発想力 45点

3. 推薦度 36点

合計平均点 120点
55, 54

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