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オウム

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父がオウムを買ってきた。

鮮やかな緑の羽毛につつまれ巨大なくちばしを持つその鳥は

初めてきた環境に慣れないのか、ひどく怯えていた。

「かわいいだろう。大事に育てるんだぞ」

父はそう言ってすぐに、また長い仕事に出かけてしまった。

家に残された僕と妹はこの緑色の怪鳥をどう扱えばいいのか話し合う。

「私はフクロウが欲しいって言ったのになぁ」

妹はそんな事をぼやきながら鳥の飼育方法が書かれた本をペラペラめくってる。

「父さんっていつもいい加減だよな。しかも、すぐどこか行っちゃうし」

と僕はオウムを眺めながらつぶやく。

するとオウムは、ふるえながら「いつもごめんな」と教えてもいない言葉を繰り返しはじめる。





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