「ねぇ、あなたのことが好きなんだけど」
そんな重大なことをあまりに唐突かつ素っ気なく言うので一瞬、何を言われたのか分からなかった。
状況的にも文法的にも隙じゃおかしいから……好き、かな?
「えっと、私も好きだよ?」
多分、友達としてなんだろうと私は考えて答えを返した。
真宵ちゃんは変なところがあるけど、小学生の頃からの付き合いで誰よりもお互いを知ってるし。
「私は友達としてじゃなくて愛しいという意味で好きなのよ」
真宵ちゃんはもう一度、念を押すように言う。
愛しい意味で……?
「んーっと、恋人になりたいとかそういう意味で?」
「そう」
真宵ちゃんの短い答えに驚きながら、少しだけ納得している自分もいた。
あるいは、私も心の中では望んでいたのかもしれない。
そのことを考えさせるような時は何度もあったから。
「で、でも私たち……」
きっと、私たちが相思相愛でも世間はそれを許してくれない。
きっと、世間から排他されてしまう。
私にはそれがたまらなく怖いのだ。
「私のこと、そういう風に見れない?」
真宵ちゃんの問いに私は答えられない。
多分、嘘なんて吐けないから。
言ったら、止まれないだろうから。
「ねぇ、黙ってたら分からないんだけど……?」
「そんなこと……んっ」
真宵ちゃんは私にキスをして無理やり言葉を遮った。
放課後とはいえ、生徒会室でこんなことをしてるのを見られたらどうしようなどと冷静なことを考えてる私がいた。
「ちょ、やめっ……!」
私は必死になって抵抗しようとするけど、私の弱い力では離れてはくれない。
何度も何度も私の唇に優しくキスを繰り返す。
繰り返される度に力が抜けていき、甘い誘惑に心が堕ちていく。
……あぁ、もう滅茶苦茶にされたい。
「はぁ……はぁ……」
唇を離されたときには私の心はすっかり真宵ちゃんの虜になっていた。
いや、実際のところは前々からなっていたのだろうけど。
ただ、これがきっかけで表面化しただけで。
「私、真宵ちゃんのこと……」
「なぁに?」
真宵ちゃんは私の顎を掴み、軽く引き寄せる。
もし、私がまた断ろうとしたら今のと同じことをしようとしているのかもしれない。
「私も、真宵ちゃんのこと好……好き、だよ」
私は自分で言ったセリフに赤面してしまう。
恥ずかしすぎて心臓がバクバク言ってるのがわかる。
今まででここまで緊張したのは初めてだと思う。
「そう。 じゃあ、襲ってもいい?」
聞き返す間もなく、再びキスをされた。
しかも、今度は舌を入れられている。
「ん……んふぅ……」
今までのキスのせいで興奮してきた私は自分から真宵ちゃんの舌を味わうように舌を絡ませた。
舌の痺れるような感覚に思考が麻痺していく。
「……そろそろ、本番に入るわよ?」
そう言うと真宵ちゃんは私のセーラー服のリボンを解き始めた。
(省略されました。続きを読みたい人は心眼を会得するか「さすが俺の嫁」と書き込んでください。)