俺は一人暮らしを始めて半年になる大学生だ。
しかし余りの部屋の汚さに、様子を見に来たおふくろが絶句。
俺の家事能力に失望したのか、メイドロボットを買い与えてくれた。
掃除・洗濯・料理全てを、コンセントでの充電のみでこなしてくれる美少女型のロボットだ。
期日を指定して部屋で待っていると、業者二人がかりで玄関まで運んでくれた。
受け取り印を押し、わくわくして封を切る。
箱を開けると、光に反応したのか自動的に起動した。
シックな正統派のメイド服を着た、非の打ち所の無い完璧な美少女が、
俺に向かって正座をし、深々と頭を下げた。
「お買い上げありがとうございます、ご主人様。メイドロボットの美優です」
上体を起こし、俺に向かってにっこりと微笑む。
俺は顔がニヤけるのを抑えきれなかった。
美優はさっそく自分の入っていた箱を解体し、資源回収に出せるよう畳んだ。
そして「ご主人様、お部屋を片付けても宜しいでしょうか?」と聞くので、
当然「いいよ」と答えた。
美優の手によってテキパキと部屋が片付けられていく。
俺は手持ち無沙汰なのでインターネットをすることにした。
動画サイトで面白動画を漁ったり、掲示板で煽り合いなんかをしていると、
時間などあっという間に過ぎる。
ふと思い出して振り返ると、室内はピカピカに片付いていた。
思わず「おお、すげえ」と声を漏らすと、
「ありがとうございます」とにっこりと笑う。
そして、
「ご主人様、御夕飯の支度にかかります。何か食べたいものは御座いますか?」
と、正座の状態で見上げながら聞いてきた。
美優が作った飯を食う。とても美味い。
美優は飲み食いが出来ないので、俺一人のために作ってくれたのだ。
飯を食い終わった俺は、美優の沸かした風呂に入る。
その間、美優は俺の使った食器を洗い、俺の着替えとタオルを用意する。
至れり尽くせりの待遇に、俺はリアル女が完全に要らない時代になったことを確信した。
夜も深まった。
美優は今日するべき家事労働を終えて、床に体育座りをしている。
「床なんかに座ってないで、こっち来いよ」
と、俺の座っているベッドに呼び寄せる。
「申し訳ないです、ご主人様」
「俺がいいって言ってるんだよ」
「では…」
美優がベッドに座った瞬間、押し倒した。
高級感の有る生地のメイド服を脱がす。
中には綿の白パンティと、白のスポーツブラを着ていた。
美優は無抵抗だ。
「ご主人様、何をなさるんですか?」
普通の口調で聞かれると少し萎えてしまう。
しかし、かまわず脱がし続けて全裸にした。
早速体に触る。撫で回す。表面は柔らかくすべすべしたシリコンで作られており、
体温は無いが冷たくは感じない。
でもすぐに恐るべきことに気づいた。美優には乳首が無かった。
乳房はあるが、薄いシリコンの奥にすぐ硬い骨組みを感じるので、揉むことすらできない。
美優の相変わらずのキョトン顔と相まって、益々萎えてしまう。
「美少女を売りにしてるクセに、何だこれ…」
がっかり感をあらわにため息をつくと、美優がこちらを伺う。
「ご主人様、美優に何かご不満な点がございましたか?」
「いや…あ、お前、脚開いてみろ」
命令されるまま、美優が脚を開く。
(あちゃー…)
ロボットは排泄も生殖もしないから、当たり前といえば当たり前かもしれないが…
そこには何もなかった。
肌色のシリコンが、つるんと覆っているだけだった。
乳首の無い乳房と、何もない股間は、ただ不気味なだけだ。
俺は美優にブラとパンティを身に着けさせ、萎えてしまったちんこをしごくことを命じた。
「こんな調子で宜しいでしょうか?」
ヘタクソ。機械的な動きに、当然息子も無反応だ。
「だめだな…もういい、舐めてみろ」
「はい」
唾液の無い美優の口腔に、俺のちんこが飲み込まれる。
中でゴムのような質感の舌が単調な動きでのたくっている。
気持ちよくない。
絶世の美少女が俺のちんこを一心に舐めているというのに、全く反応しない。
「本当ダメだなお前。この欠陥商品が。そこでじっとしてろ!」
痺れをきらし、PCを起動。
エロ動画フォルダを開き、フェラシーンを再生させる。
「こういう風にしろよ」
「申し訳ありません」
エロ動画を見せながら一通り解説したあと、
美優の口腔にローションを含ませ、再度ちんこをしゃぶらせた。
「ああうん、いいよ、そんな感じ」
エロ動画の動きを忠実に再現されて、徐々に気持ちよくなり、射精した。
美優は飲み食いができないので、すぐにローションと精液を吐き出し、
口内をティッシュと濡れた布で丁寧に拭っていた。
放っておくとカビが生えるらしい。
俺はその後も美優にエロ動画を見せ、喘ぎ声の出し方を教えた。
脱がされたときの恥らう仕草を教え、気持ち良さそうに身をよじる動きを教え、
絶頂したときの高い声や痙攣までを教え込んだ。
女にはこうあって欲しいという理想をすべて教え込み、育て上げた。
美優は学習能力の有る賢いロボットなので、俺の理想を完璧に実現した。
美優の痴態に興奮し、毎晩素股で射精する日々が続いた。
しかしある日、いつも通り美優を喘ぎ悶えさせながら素股しているとき、
俺は突然、猛烈にイラついて、美優の頭を瓶で殴りつけた。
一度殴り始めると止まらなかった。何度も何度も瓶で殴り、美優は動作を停止したが、
瓶が割れると他の瓶を探して持ち直し、再び繰り返し殴った。
ベッドや床に割れたガラスが散らばり、停止した美優の頭部が大きく凹んでいるのを確認し、
俺はやっと冷静になった。
壊れた美優は修理センターに送った。修理代は母親が出した。
そして二週間後、すっかり汚くなった部屋に美優は帰ってきた。
美優は学習するロボットだが、感情は無い。感情のある演技をしているだけだ。
あれだけ殴り、壊したのにもかかわらず、美優はニコニコと微笑みながら俺に
「ご主人様、お部屋を片付けても宜しいでしょうか?」と聞いた。