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第一章「あなたの作品は読まれていない」


 あなたは苦労して作品を仕上げ、満を持して投稿しました。最新更新欄にあなたの作品と作者名が載ります。しかし不思議なことに、あなたの作品へのコメントはなかなかつきません。最新コメント一覧を何度リロードしても、「sageで大量にコメントがついているかも……」とおそるおそる自作のコメント欄を見に行っても、そこにあなた宛のコメントは見つかりません。結局一日経過してついたコメント数は、人気作の一更新あたりの何十分の一。下手すればゼロ。

 そこであなたはこんな風に考えたりしないでしょうか。

「自分の作品にはコメントをつけてもらえるような魅力がないんだ」
「そうだ、もっと読んでもらえるように努力しよう、工夫を重ねよう」
あるいは、「僕には才能がないんだ。やめてしまおう」

 実はこういう思考は「作品を発表すれば読んでもらえる」という甘い認識から生まれるものです。
 実際にはあなたの作品は最後まで読まれていない可能性が大きいのです。
 いくつかの原因を考えてみましょう。

1「クリックすらされていない」
・題名に魅力がない
・作品または作者が好きではない
・更新された全作品を読む人ばかりじゃない
・読まない雑誌だから(少女漫画を読む人口が少ないせいか、別冊少女きぼん連載作だからというだけで読まない人もいます)
・小説だから(新都社における小説読者人口は漫画読者人口の1/10~1/20程度と見られています)

2「TOPだけ見てさよなら」
・表紙が生理的に気持ち悪かったから
・作者コメントが寒かったから
・題名では気付かなかったけど、見に来たら「あ、これか。別にいいや」となった

3「数ページ読んでさよなら」
・絵が受け付けない
・話の意味がわからない
・好きなジャンルじゃなかったので

 ざっとこんなものでしょうか。
 あなたの作品にはどれだけの読者が残ったでしょう。
 もちろん、作品の長さ、作者のキャリア、作風や掲載雑誌により、かなりの幅がありますが、仮に100人の読者が、最新更新欄に載っているあなたの作品名を見たとしましょう。
 大人気作の場合、そのうちの95人がクリックしてくれるかもしれません。しかしあなたはそうではないので、クリックしてくれたのは60人です。
 次のステップ(2「TOPだけ見てさよなら」)においてその60人は30人に減ります。
 次(3「数ページ読んでさよなら」)でまた半分の15人に。
 ようやく最後まで読んでくれた15人のうち、「特に書くことが見当たらなかった」人が10人。「面白くても滅多にコメント残さない派だし」が3人。「コメント書いたけどテンポリオエラーで送信出来なかった」が1人。「面白かった(あるいはつまらなかった)からコメントしたよー」が1人。
 時間が経ち、最新更新欄から名前が消えてしまえば、読者の母数はぐっと下がります。後はひょっとしたらいるかもしれない固定読者か、気まぐれな探索者のコメントを待つくらいです。
 なお、ここであげている数字は全て「大体こんな感じじゃないかな」という憶測によるものです。文藝ニノベの場合、これらの数字は約1/10~1/20になると考えてもらうといいでしょう。

 最後まで読んでもらえるための工夫をまとめておきます。

「クリックしてもらうために」
・魅力溢れる題名にする
・投げ歴が豊かだったり、既にいろいろ悪名をとどろかせてしまっている場合、思い切って作者名を変えてみる
・掲載誌を変えてみる

「TOPだけ見て引き返されないために」
・大多数の人に生理的嫌悪感を感じさせるような絵柄や、どう見ても手抜きでしかない絵を表紙に置くことをやめる
・作者コメントは謙虚な言葉、あたりさわりのない更新報告、面白いネタなどを書くようにする

「とりあえず最後まで読んでもらうために」
・絵を丁寧に描く
・話が意味不明にならないように気をつける
・真っ当な文章作法を身につける(小説)
・誤字脱字・誤変換・意味の通じにくい文章を残さないよう、推敲を繰り返す(小説)

 特に小説の場合、漫画のようにさらっと読めるものではないので、読まれるための工夫は漫画の十倍程度は必要と考えてください。

 こういった「最後まで読んでもらう努力」をした上でようやく、「コメントをたくさん貰えるにはどうしたらいいだろう」と悩める立場になれます。
 コメントがつかないのは、あなたの作品に人気がなかったからではありません。あなたに才能がなかったのではありません。ただ、あなたの作品はほとんど読まれていなかった、それだけのことなのです。

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