きみのカケラ

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2007年11月30日 (金) 01:52時点における五時 (トーク)による版
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小学館刊。作者:高橋しん

ストーリー

 雪に覆われた土地。絶壁に囲まれた世界。誰もが終末を予期している。そんな絶望的な世界で少年と少女は出会う。

 ある日、主人公でありこの国の王女でもあるイコロはいつもの様に大量の宿題を抱え学校を後にし、日課である宮殿での
雑用を終え帰宅する。しかしその家が突如戦族の一部隊に襲撃され、盲目の弟・マタクの身が危険にさらされる。うまく罠
をしかけその場をやり過ごそうとするイコロ。罠が成功しその場を逃れようとするが、その時偶然居合わせた謎の白髪の少
年とともに「下の世界」へと飛び出すこととなる。
 感情が欠けていて笑うことの出来ない"ヒトガタ"である少女と、同じく"ヒトガタ"であり泣くことの出来ない少年。
かつて世界を照らし生命を育んできたとされる「太陽」と、その姿かたちや存在すらわからない"ヒトガタ"なるモノを
探すための、少年と少女の旅が始まる…


「ヒトガタ」――

この国の民に
昔から伝わる言葉であり、
由来は失われてすでに無い。

「ヒトガタ」には多くの意味がある。

たとえば
単純に人の形をした
人形であったり、

装飾品の
欠けた一ピースだったり、

…特に、時に生まれる
感情や表情の
「喜怒哀楽」の一つが欠けた子を
影で皆、「ヒトガタ」と呼び
忌み嫌った。

(作品内より)


概要

-内容について
作者初の少年漫画ということもあり、「冒険」と「生きること」をテーマにコミカルで、かつ作者らしい感情表現豊かな作品となっている。
主人公のイコロはまだ小中学生ぐらいの年齢であり、序盤はやや臆病で後ろ向きな面あったが、話が進むにつれ生きることへの希望を捨てず
自身の目的のために強い意志を持って前に進むようになる。周りの人にもその強い姿を見せ希望を与えるようになり、ここに「生」への強い執着が描かれる。


大人を国の人間にすべて殺され、また"ご神体"なるエネルギー元をも奪われ、政族への復讐を誓う子供のレジスタンス集団や、
その"ご神体"を元に古代の科学を復活させ、この世界から逃れようと目論む政族とその言いなりとなった学者族、さらには王族に
反抗するクーデター集団など様々な勢力が存在し、物語は波乱の連続となる。


太陽とヒトガタを探す冒険ではあるが、その主軸は次第にこの世界が絶壁に閉ざされたそもそもの理由に迫る。


主人公が女の子なのに口調がやや雑でしかも方便。さすがしんである。


-製作
作品は「SHIN Presents!」というスタジオによって提供されており、最新のデジタルな環境で漫画が製作されている。
漫画の原稿をすべてデジタルデータとしてパソコンに取り込んでいるのでコマ単位で修正が出来て楽。

使用ツールは

  • Adobe GoLive CS
  • Adobe PhotoShop CS2
  • Adobe ImageReady CS2

など。当然MACを使用している。

いろんな人が作画しているのでコマごとに絵柄が違ったりする。約一名ものすごいつり目のイコロを描くやつが居る。


週刊連載というせわしない環境での製作だったため、単行本での加筆修正がすさまじくほぼ全ページ描き直した巻もある。
さらに本誌連載がおよそ一年休載していたこともあり単行本の発刊がとてつもなく遅い。次の巻が出るまで最低半年は待たないといけない。

  • 1巻 2003年1月
  • 2巻 2003年12月
  • 3巻 2004年8月
  • 4巻 2005年3月
  • 5巻 2006年1月

漫画家としてどうかと思われる部分である。


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