Neetel Inside 文芸新都
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黒歴史短編集"環"
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やぁ、久しぶり。
 よう。何年ぶりだろうな。
 中学以来か?。
そうだね、それくらい会ってないか。
それにしても、懐かしい。
 俺がか?。それとも、この神社か?。
両方さ。
君のそのアホ面も、この鳥居も。
 おぉ、今の俺はアホ面なのか。
 ところで、アホ面ってどんな面だ?。
昔から変なところにつっかかってくるよね。
家に帰って鏡でも見てよ。
 物書きなんて職業やってると、身なりがどうでもよくなってしょうがない。
 今度機会があれば、手鏡でも買ってくるか。
所持すらしてないんだね。
とりあえず、君の家に向かおうか。
あ、これ実家で取れたりんご。渡しとく。
 実家ってお前俺の家の隣じゃねえか。
 お前の母ちゃんから唸るほど貰ったよ。
君、りんご好きだったよね?。いいじゃん、僕一人じゃ食べきれないんだ。
 俺も持て余してるんだが…。
 まぁいいか。全部ジャムにでもするよ。
おお、高等技術。
そんなスキル僕には無いから羨ましいね。
ジャムできたら少し貰って帰ろうかな。
 ジャムなんてちょっと調味料加えて煮るだけだぞ。
僕に出来るのは焼くことだけだよ。
 お前の話を聞いてると都会の一人暮らしって簡単なんだなと思えてくるよ。
 それじゃあ、俺の家に向かおうか。
 お前には農作業を手伝ってもらう。
肉体労働は苦手だなぁ?。
 奇遇だな、俺もだ。
あーあ、時期をずらしてくればよかったよ。
 残念だったな。
 全てのものは、辻褄が合うように出来てるのさ。
 円環の理ってやつだな。
…その、聞きかじった言葉をすぐ使おうとするの、やめた方がいいよ。
意味が全然違うし。バカっぽいし。
 おう、そうか。
 後で意味と元ネタを教えてくれ。
なんかヤダ。
自分で調べてよ。
 連れないねぇ。
昔からさ。

       

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