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★文芸・ニノベ作品感想★
11月3日ニノベ作品感想

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★11月3日ニノベ作品感想その1

今回は13作品が更新されました。
(その内、1作品は再更新されたので感想書きません)
文芸が3回続いていたので、ニノベ民のパワーが溜められていたのかもしれませんね。
長編もありますし、また分割して先に更新された7作品の感想を書きたいと思います。
あと、ルール・更新タイミングなどについては現状維持が良さそうかなと。
1、文芸とニノベ交互に感想を書く。
の支持が多いのですが、それだとタイミングをかなり正確に合わせてこられるので、作品数が結構増えそうな気がするんですよね(笑)
もう少し様子を見たいと思います。
次回は11/12更新のニノベ作品感想を書きます。
ペースが月5回は維持できず4回が目標となってますが、ニノベが続いちゃうと必然的にペースは落ちちゃうと思います。
無理せず続けていきたいのでどうかご了承下さい。


以下の作品感想を書きます。


「滅神時代に生まれました」
「カーリー"の"エンジェル」
「転生した世界はとんでもないところでした!」
「Mighty Cheap Soul」
「稀望の証明varヤーゲンヴォルフ」
「彼女のクオリア」
「ソナタ」
「ドン亀のヨーチン」
「トゥー・レイト・ショウ」
「HVDO~変態少女開発機構~」
「水樹美虎はヒーローになりたい」
「タイムリーパー俺」

     

「滅神時代に生まれました」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16899




17話で早々に完結。
まだまだ続けられそうな感じだったのに打ち切られた感じがちょっとする。

>そう、ずっとこんな日々が続いていけばいいんだ。
>恋咲がいて、僕がいて、学校へ行けば森崎さんや天条や上沢さんがいて。
>時々、天条や上沢さんに何か勘付かれそうになっても上手いこと誤魔化して、切り抜けて、困った時は森崎さんになんとかしてもらって。
>そうやって今日がずっとずっと続いていけばいい。
(17話 ロング・ロング・グッドバイより引用)

でもそんな日常は唐突に終わってしまう。
上沢さんの本体である顎の尖った絶対神の手によって(笑)
最初、この話を読み始めた頃、「うる星やつら」のような印象を受けました。
主軸の登場人物の関係。
燈七郎=あたる
恋咲=ラム
上沢=しのぶ
天条=面堂
森崎=竜之介
私の脳内ではこういうイメージで読んでました。
まぁ、キャラクターは全然違いますけど、何となく立ち位置がね。
上沢さんはしのぶよりよっぽど可愛いですし。
でも天条=面堂はかなり似てる(笑)

wikiによればですが、
うる星やつらの高橋留美子先生は、「うる星」はやろうと思えば、いつまでも連載を続けられる安全パイなんだけど(いわばこれは20代の漫画であり)、勢いがあるうちに終わらせたかった」と、少年サンデーグラフィック誌でのインタビューで語っている。

「滅神」も同じだと思います。
17話ですが全話一気読みしてもそんなに多い文章量じゃない。
漫画やアニメにしても4話ぐらいでまとまりそう。映画なら普通に1時間30分で収まる。
(起)1~5話まで
(承)6~13話まで
(転)14~16話まで
(決)17話
という感じで…。
これを長期連載とせず、短編でまとめた顎男先生。
この小説が習作であった事を物語っています。
そこそこコメントもついてますし、「うる星」のように6~13話のノリを延々と続け、長期連載にしても付き合う読者は多かったでしょう。
それでもタイトルに「滅」の字がついていたし、若干不穏な空気は常にあった。
17話はもう少しじっくりやっても良かったかもしれませんが、ストーリー的には物凄く良くまとまっている。
もし顎男先生がプロになったら6~13話を延々とやることになり、本当に「あかるいはなし」になる可能性を秘めた作品ですね。
その日を楽しみにしたいと思います。
顎男先生を知りたい初心者の方には、とっつきやすい入門編になりそうな作品でした。
完結お疲れ様でした。
次回作も楽しみにしています。

     

「カーリー"の"エンジェル」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=17076



作者はノンストップ奴先生。
新作です。
タグが萌え・燃え・転生・バトル・嫁・ロリ…。
怪しい黒魔術でアニメや漫画に出てくる推定年齢150歳のロリ竜っ子メルトを三次元に召還する主人公。
ノンストップ奴先生も本当に色んな設定思い付きますね…。
ただ、あらすじを書いたところまでで作品の半分以上がもう予想つくというか。
「バトル」がタグにあることから、主人公と同じ手段で二次元キャラを召還した他の人達を相手にバトルでもするのかもしれませんね。
遊戯王とかポケモンみたいな感じで。
また突っ込みどころだらけな小説となりそうですが、それも含めてノンストップ奴先生らしいところなので、期待したいところです。

     

「転生した世界はとんでもないところでした!」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16768



またまたノンストップ奴先生。
前回、四天王のピリアを仲間にしたあたりまでは読んでいました。
その後、夢魔カノンと対決。
その最中で主人公は現実世界の夢を見る。
ソープでカノンが相手をしてくれる。
このあたりの情景描写は流石風俗大好きノンストップ奴先生らしさ全開というか、リアリティがあって良かったです(笑)
そしてカノンにすっかり骨抜きにされそうになっていたところ。
主人公を異世界に召還したオージなる人物と会う。
ここで主人公の強さの秘密も語られる。(決して後付けではないらしい)
ニーテルのルビ機能を活かしまくった会話もノリが良くて爆笑ものです。
ただ主人公がやっぱり鬼畜。
徹頭徹尾、鬼畜。あと卑怯で下衆なのも若干。
それはそれで一貫しているので良いのかもしれませんが、ちょっと単調で飽きてきました。
今更なんですけど、主人公の心理の深いところが掘り下げられてこないですし。
感情移入がしにくいにも程があるんですよね。
途中、現実世界の夢を見るところで期待したんですが…。
すぐに目覚めてしまって勿体ないと思った。
主人公がこういうやつなので、ただでさえ読者は感情移入しにくいんです。
鬼畜なら鬼畜で良いから、読者を味方につけられるような魅力やバックグラウンドが欲しい。
それが見られない限り、ここらで私もギブアップです。
ネクロマンサーの回も流し読みしたけど変わらないようなので、これ以上読むのはキツイ。
挽回するとしたら…。
1、今更ですが主人公のキャラクターに深みを持たせる。
2、魔物側の事情をもっとクローズアップして、むしろ主人公や人類を悪役に仕立て、実は魔物側こそが正義だった!とする。
という改善案が思い付きましたが、どうするかは作者さん次第。
他にも良いテコ入れ策があると思います。
ここまで書いた以上は完結まであとちょっとでしょうし、頑張って下さい。

     

「Mighty Cheap Soul」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=17056



作者は篠笥先生。
2012年ごろから良くニノベで名前を見るなぁと思っていた作者さん。
ただ私は残念ながら読むきっかけがなかったので初見になります。

■monolog
児童養護施設の少年少女達。
一枚、稜雅、刹那、絢音、郁乃。
(どれもルビが振ってないと読めない)
彼らは「かなしいかこ」を背負っている。
アニメや漫画に出てくる悪役・正義のヒーローも「かなしいかこ」をそれぞれ背負っている。
でも自分達は悪役にはなりたくないし、正義のヒーローになりたい。
だから街で話題になっている吸血鬼を退治しよう。
その吸血鬼は元クラスメイトの女の子・天美優那かもしれない。
彼女を殺して正義のヒーローになろう。
善悪の区別もつかない少年少女達の危険なままごとですな。
って、モノローグって誰のモノローグなんだろう…。
絢音の一人称のようだけど分かり辛かった。
ここまで読んだ限りじゃ惹きつけるものはありません。
気が早い人はここで切るかも。

◆前編:The Locker Face
成長した少年少女達。
その内、稜雅、刹那、郁乃の3人が出てくる。
文章は三人称に変わります。
最初の短いモノローグを読む限り、この三人はちょっと微妙な印象を受けていました。
稜雅はみんなを引っ張るリーダー的存在の一枚に引きずられているようなポジション。
刹那はその稜雅に引っ張られるポジション。
郁乃はヒロインポジションの絢音に引っ張られるポジション。
つまり脇役っぽい3人が出てきた。
高校~中学生となった彼らのキャラクター性がクローズアップされています。
全員、不良っぽいというか、余り良い成長は遂げていない様子。
特に稜雅は自殺願望もある。
話は稜雅の携帯電話に謎の英文メールが届くところから始まります。
コインロッカーの画像と謎の英文。
ここから彼らがコインロッカーで死体を発見するまでのくだり。
かなり緊迫感があって良いサスペンスしてました。
モノローグだけで切らなくて良かった(笑)
一枚がそのコインロッカーの死体の犯人かも?
という感じで次回に続くとなってます。
正義のヒーローを目指した少年少女達は悪に染まってしまったのか?
吸血鬼の話はどうなったのか?
まだ始まったばかりですし、期待したいと思います。
あと細かい部分ですが、やっぱり登場人物達の名前が…。
別にそこまでDQNネームでもないんですが、名字と名前が中々一致しない。
現状そこまで掘り下げられてもいないので、登場人物紹介があれば助かります。

     

「稀望の証明varヤーゲンヴォルフ」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16944




稀望の証明という題名で、同じ主人公・砲兵部隊を率いる東郷沙代子さんを扱い、異なるシチュエーションの戦場を描く。
ヤーゲンヴォルフ先生、どうしん先生による合作。
そのヤーゲンヴォルフ先生のバージョン。
ここで感想を書くのは初めてですが、更新されれば読んでいました。
■1/序
大天照帝國の海軍陸戦隊歩兵一個中隊(約百五十名)を率いる東郷沙代子中尉は、北中支軍との絶望的な戦いに臨む。
北中支軍というのはどうも中国共産党人民解放軍がモデルらしいのですが、戦車を多数保有している。
WW2当時の人民解放軍よりよっぽど手強いようです。
援軍が望めない状況、その戦闘は悲惨なものとなり…。
登場する兵器は高角砲。
爆撃機などを撃ち落とす為の対空砲であったが、長大な射程と威力なので戦車などを相手にしても有効だからと陸戦にも使われている兵器。
その詳しい兵器の名前や性能は語られていませんでした。
このあたりはミリオタでない人にもとっつきやすくするためかな?
■2/尖石島防衛隊 着任
負傷して内地の病院を退院した東郷沙代子。
新しく着任した尖石島は、重要ではあるが主戦場が離れたこともあり、防衛に兵力を割く余裕がない。
よって訓練不足の新兵達を率いねばならない。
前に率いていた部隊を全滅させてしまった沙代子はその新兵達を前に、プレッシャーを感じる。
今度は間違わない。
良いですね、このくだりは燃えます。
■3/聯隊砲小隊
尖石島防衛隊に配備され、沙代子が運用するのはやはり高角砲。
それも同盟国のフォルモリア邦国製のものらしい。
名高い8.8 cm PaK 43なのかもしれないですね。
高角砲というのは私も「大戦略」などのゲームで良く使うのでどういうものかは知ってはいますけど、実際の戦場での補給も含めた運用法なんて知りません。
このパートではそのあたりも詳しく説明されていて、流石だなと感じます。
また、陸海軍の摩擦についても書かれている。
まるっきり大日本帝国ですね(笑)
砲兵の訓練についても書かれています。
計測とか座学が多いようで、数学知識が必要でしょうし、理系の人が向いてそう。
と、ここまでが更新分でした。
砲兵はやっぱ地味だから新兵を死なせない為という指揮官としてのストーリーがメインになりそうですねー。

…って、総コメント2じゃん!!!
どっちも私だよ!!!www
ベータの軍隊講座はかなりコメントついてるのに何故か作品は読まれていないのか…!?
ヤーゲンヴォルフ先生が軍隊講座で語っている事の実際の例がここにあるのだから、もうちょっとコメントあっても良いとは思いますよ。
軍隊講座は資料のようなものですし。
自分でもミリタリー漫画や小説を書いてみたいと思った方は、ヤーゲンヴォルフ先生の小説も読みましょう!

     

「彼女のクオリア」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16933




文芸・ニノベ作者インタビューでも取り上げられ、今をときめく東京ニトロ大先生。
前回の感想(10月7日ニノベ作品感想その2)の時も書いたので面白いというのは今更説明不要でしょう。
ただ、その時はまだ2話のところまででした。
今はもう5話です。
1・2話では現代社会の闇を凝縮したような魔界・足立区に生きる将来の希望も何も無い少年少女達が描かれていました。
正義感が強くて検察官という将来の夢があったが、小学生で自殺した彼女。
その自殺した原因は語られていなかった。
中学生になって日々惰性で生きていた主人公は、悪ふざけでアイスケースの中に寝っころがり…。
別の世界線の足立区へ移動した!?
あの自殺した彼女が、中学生となって現れた!
というところまででしたね。
最初は救えなかった彼女を救おうと未来改変しようとするストーリーなのかな?と思っていましたが…。
予想を良い意味で裏切ってくれました。

第3話 M.R.I.
ツイッターでニトロ先生に直接感想語ってしまっていましたが…あらすじを。
主人公の回想が語られる。
彼女が自殺した原因が示唆されている。
もしかしたら彼女が自殺したのは主人公のせいかもしれない。
それから主人公は、日々をゾンビのように惰性で生きる事を選択する。
アイスケースに入って悪ふざけしたのもそのため。
別の世界線に移動したと思しき主人公は病院で検査を受ける。
視床下部が消失したように確認できないという。
一方、1・2話でも少し語られていたボイジャーに関するニュース。
ボイジャーから発信される電波が2つになったという。
狂っているのは主人公ではなく世界なのではないか?
そんなミステリー度が増してきた第3話でした。
面白い。

第4話 スーパーノヴァ
公明党のポスターが出ていた事にちょっと反応してしまう(笑)
足立区って公明党強いのかな…?
私の地元の尼崎市も公明党強いんですよね。
何なんでしょうね、この悪名高い東西の暗黒街の共通点は!!!www
さて、物語は謎がどんどん深まっていく。
同級生・幸田の死。
札付きの不良のシモジマに連れて行かれたのに、逆に撃退したらしき彼女。
シモジマこえぇ。彼女レイプでもされんじゃないかとひやひやした。
彼女の意味深な言葉と眼。
それに加えて2つのボイジャー。
更に更に、今度は何十光年も離れたところで超新生爆発が起こるという。
主人公の君津はメンタルヘルスクリニックで診察を受けるが、それは2回目だった。
1回目はごく最近、幸田が自殺した時に受けていたが覚えていない。
記憶と実際の現象が乖離している。
自分の認識は正しいのか?
ミステリー度がどんどん深まっていきます。
文章も緊迫した様子。
このあたり、主人公の不安感も相まって、エヴァンゲリオン劇場版をちょっと思い浮かべる。
彼女はどう見ても綾波レイ(笑)
でも幸田と森田どっちが自殺したのかははっきりして欲しい(笑)
森田は幸田が自殺したのを語っていた友人のはずなのに、森田が自殺したと書かれていたので…。
一瞬、キン肉マンのジェロニモ状態になりました。
いや、単なる誤字なんだろうけど。
そういう細かいところ以外は本当に秀逸。
謎が多いので何度も繰り返し読みたくなる。


第5話 スリットのむこう
2つのヴォイジャー、スーパーノヴァ。
更に今度は群発地震まで。
着々と世界崩壊への序曲が奏でられています。
もう世界を滅ぼす気満々じゃないですか!!!
…と半ばそうじゃない事を祈りつつ読んでいけど、そっちの予想は裏切らない。
彼女を襲うシモジマの彼氏。
やっぱこのあたりのDQN描写マジぱねぇです。
でも彼女はそれも撃退する。
君津に向け、彼女が語ったのはユングの力、そしてもう1つの宇宙について。
そこから5話の最後までの流れは圧巻です。
断片的でバラバラだったピースがどんどん組み立てられ、はっきりとしたカタストロフィへの警鐘となっていく。
宇宙と宇宙の衝突が起ころうとしている。
消失した視床下部、その消失部分が広がって脳下垂体まで消えている。
クオリア、即ち感覚。
君津はもう1つの宇宙にそれを置いてきたのだ。
アイスケースに戻らねばならない。
そんな感じで次回に続く。
この話は一体全体どうなってしまうのか…。
6話ではもう宇宙の衝突が起きていてもおかしくない。
単語と短文の羅列が多用されているためか、展開の速いバトル物のように疾走感が凄い。
時々、何が起きているのか分からなくなるので、やはりエヴァンゲリオンの映画を観ているよう。
それも新劇場版Qになってきた。
殆どあらすじしか書いていませんが、実際読まないと雰囲気は伝わりません。
気になる方はとにかく読みましょう。
次回もサービスサービス!?

     

「ソナタ」
http://lapluie.kumogakure.com/novel.html




大長編のソナタ。
第25話までは前回読んでいましたが、今回きちゃったか…。
ちなみに前回感想書いた時で既に52話ありました。
現在は57話まで進んでいます。
とりあえず、26話から更新された話数以上は読みたいと思います。

26話
番長・藤黄北斗。実は芸能人の両親や兄弟を持ち、表面の良い家族に扱き使われる苦労人だった。
透はそんな北斗の境遇に共感し、光と入れ替わって喧嘩に巻き込まれている日々を明かす。
北斗は北斗で好きな人がいて青春を謳歌したいと思っているらしい。
27話
瑪瑙高校の不良達が襲い掛かってきて、それを撃退する北斗。千歳もそれに参戦する。
しかし千歳は北斗が光以上に強いということに気づいていない。
千歳は自分を狙いに来ていると思い込んでいる暗殺者を警戒している。
一方、透は古代に強くなる為の特訓を受ける。
28話
北斗から透に渡された手紙。それはラブレターのようで…。
透は北斗に「果たし状とラブレター間違えてますよ!」というのを必死に伝えようとする。
29話
透と北斗は針入町へ、そこに現れる四季菫。まさか北斗の想い人とは菫のことだったのか!?
と、思わせておいて、実は小学生の松平さくらだった…。
ロリコンかよこの番長。
北斗の告白は成功し、親公認で結婚を前提とした北斗とさくらのカップルが誕生する。
透は針入町に来たついでだと、菫にちょっと鉛君と腕相撲してわざと負けてあげてと頼まれる。
流され系男子の透はそれを了承してしまい、鉛に負けた事を宣言するような落書きを油性マジックで顔に書かれてしまう。
当然、光は大激怒してしまう。

藤黄北斗の章。
良いキャラクターですね。この小説の男性キャラは海老杉以外は印象が良い。
しかしロリコンというのは頂けない。打たれ弱い鉛君といい、強いはずの番長キャラ2人とも情けない一面があるとは…。
非常に残念なキャラクターである(笑)
千歳の動きはちょくちょく出ているけど、このキャラクターも思い込みと話を聞かなさっぷりが激しい。
良く考えたらこの小説って殆どそういうキャラばっかだなぁ。
さて、前回の感想とちょっと被るかもしれませんが…。
登場人物全員、ほんっとうに劇画的ですなー。
屋上から飛び降りてもへいちゃらな北斗。
そもそも暗殺者という設定がどうかと思うが、挨拶代わりにナイフを人に投げつける千歳。
人間兵器みたいな古代やさくらは言うに及ばず。
常識人が1人もいない。
透がこの面々に並べる姿が想像できんのだがどうなるんでしょうねー。


30話
殺し屋エンブリオが登場。復活した鉛だがあっさりと敗北。かませも良いところ。
一方、透は古代との特訓に励んでいる。
声を武器にするというウルトラエコー(ネーミングがださい)を習得しようとしていた。
31話
エンブリオが透と古代の前に現れる。
エンブリオは、古代(元殺し屋ハッシュ)に負け、弟子に志願した過去があるという。
古代は頑なに断るが、エンブリオは弟子の押し売りを続ける。
エンブリオは浅紫優二郎と本名を明かすが、それでも古代は拒む。
32話
エンブリオは望んだ弟子の座を奪われたことに怒り、透を殺そうとする。
透は携帯電話で光に助けを請う。
だがその情けなさに気がつき、だめもとでウルトラエコーを使ってみる。
効果などなかったが、猛り狂ったイノシシが現れる。
イノシシとエンブリオが激闘を始める。
33話
エンブリオはイノシシに敗北。
そこに現れる光。
イノシシは光の幼少期からのライバル・ドン北村であった。
ドン北村とじゃれあう光。
エンブリオは光に馬鹿にされまくる。
後日、転校生としてエンブリオこと浅紫優二郎は透と光のいる学校に転入してくるのだった。

浅紫優二郎の章。
噂の殺し屋の回でしたが、鉛以上に強いはずが、予想以上に間抜けなやつでした。
あらすじに書いた通り、古代に弟子入りを懇願して断られまくっているし。
まんじゅうに毒を盛ったり、力づくで弟子入りしようとする姿はコミカルだったが何だかなぁ。
らんま2分の1的に言えば眼鏡の雑魚「ムース」程度の殺し屋ではないでしょうか。卑怯者ですし。
透はまだ必殺技を身につけられていない。
光の天下はまだまだ続きそうである。

というところまで。
一応、8話分読みました。
相変わらず、高橋留美子のらんま2分の1的な、ライトでどたばたしたノリですからさくさく読めます。
ただいかんせん量が多い(笑)
続きはまたニノベ感想を書く時にでも読みたいと思います。
ところでこの作品も幾ら何でもこのコメ数はない。
前に私がコメントした時から1コメも増えてないじゃないか。
もっと読者が増えておかしくない出来なので、良作が見逃されているのは勿体ないところです。

     

「ドン亀のヨーチン」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16891



ヤーゲンヴォルフ先生2作品目。
これ以外にも「空飛ぶライター」もありますし、短編集もある。
やろうと思えば4作品同時更新なんてできたかもしれませんね。
いやー筆が早いこと…。
前回も感想書きましたが、こちらは潜水艦のしかも看護兵のお話です。
艦隊でも駆逐艦と同じぐらい地味な潜水艦。
その中でも直接の戦闘部隊じゃない看護兵ですから、地味も地味。
私もそれなりにミリタリー物は好きですけど、このテーマじゃ書ける気がしません。
だから実に興味深いんですよね。
FAも描いちゃいましたけど、一般受けしなさそうなこのテーマのミリタリー物が読めるのは新都社ならではだと思います。
コメントや反応が少なくとも頑張って欲しいところです。
さて、前回の感想時は始まったばかりで、ヨーチン殿が着任したあたりまででした。
その後、実際に潜水艦に乗って目的地へと向かって進んでいた。
途中、サック(コンドーム)を使用せずに乗員がセックスに興じているらしいということで、看護兵として性教育がある。
また、ヨーチンは絵描きが趣味なのだが、たまたま女性兵の似顔絵を描いていたら誤解され、乗員みんなの似顔絵を描くはめになったり…。
機関長の腋毛をピンセットで抜いたり。
軍隊の中にいるとは思えないような…いや、軍隊ならでは?な微笑ましい話が続きます。
このあたり、潜水艦という五十余名が乗り込む艦の中が、運命を共にする一家族のよう。
「空飛ぶライター」の一式陸攻の乗員達も家族に例えられていたけど、よりその部分がクローズアップされていると感じます。
「北へ向かえ」の後半、目的であった敵輸送船団とそれを護衛する重巡・駆逐艦を発見。
生活感溢れるほのぼの話が一転、緊迫した戦闘描写に。
やはりヤーゲンヴォルフ先生は戦闘描写の方が文章が活き活きしています。
北中支軍というのは米英も含んでいる?
レギオンってレパルスの事だよね?
さて、現在は上陸・休暇編となります。
長期航海で水も少ない中で体も洗えない不潔にも耐え、吸い込む空気もどんよりしていたのにも耐え、上陸の開放感もひとしおでしょうね。
「ドン亀のヨーチン」は軍隊・戦時下における生活描写が他の小説より詳しく描かれているので、そのあたり期待しています。

     

「トゥー・レイト・ショウ」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=15754



作者はえろま先生。
でも作者名をクリックすると…(笑)
短編集のようですが私は初見です。
でも…面白すぎて結局最初から最後まで全部読んでしまいました!
仕事しながらだけどほぼ丸一日潰れちゃったよ。
これをオナニーせずに最後まで読みきったので褒めてほしい(笑)

■マウス・トゥー・マウス
エロい読切短編です。
正直言ってこれを見逃していたのか!と、自分の精度の悪いアンテナを交換したい気分。
主人公のぽっちゃり系男子・慧は、美しいクラスメイト・かなめが自分を見ている事に気づく。
もしかして脈あり?と、告白してみるとあっさりOK!
でもそれにはある理由があり…。
かなめの正体は恐ろしいが男なら憧れるだろう。
慧がかなめを受け入れたのも良かった。
私でもそうすると思う。
慧がとてもうらやましい。
私もたいがいマゾだからなー彗の気持ちがかなり分かっちゃう。
ちなみにカニバリズムがエロいのは、食と性は同じように「味わう」ものだからだと思う。
ああ、口の中から尻の穴まで舌で体の中も外も犯される快感ってどんなもんなんだ…!!
マゾでアホな彗のキャラクターのおかげで、恐いストーリーになるはずが終始笑えました。
落ちも良かったし。
とても読みやすい文章だし、誤字は一個だけあるが些細な事。
長さも程よいしね。
これは是非読むべき。
いや、コメント結構ついてるから私が言わなくてもみんな読んでたのかな?
大変おすすめな作品。


■女中の袖に手を入れて
男の夢実現メイドエロストーリー。
でもこんなエロゲ設定全開なのに妙にハートフルで明るいギャグで良い話になってる!?
かなり長いのですが飽きる事無くするすると読めます。
はい、ずっとこの話の主人公のハルみたいな気持ち悪い笑顔でニヤニヤしつつ、甘勃起しながら読んじゃいましたよ。
オナ禁してる時にこれを読み進めるのは中々過酷です。
文章だけで普通に抜けます。
大金持ちの旦那様ハル。
その忠実なメイド満月。
そしてハルに買われた薄幸奴隷ロリのマルカ。
ハルは作者の自己投影も多分に含んでいますね。人格疑います。
満月さんは精密機械のような人ですが人間らしい温かみもあってエロいけどコミカル。
マルカはひたすら薄幸と健気さがちんこに来る。
この3人による奇妙で倒錯した変態性生活が描かれています。
ていうか、これそのままエロゲのシナリオとして売れるんじゃないかな!?
さて、エロだけじゃない要素もあります。
そもそもマルカの設定が重過ぎます。
薄幸にも程がある。
両親に売られ、売春宿で道具のような扱いを受け、性器も損傷してぼろぼろとなって。
あまつさえ、ハルの元に現れたマルカの両親は、まだマルカから搾取しようとしていた。
この上なく傷ついたマルカに、満月は自分が本名の新月ではなく満月と名乗ることとなった過去のいきさつを語る。
更新されている分の最後あたりはシリアスモードになっていました。
コメント欄にもある通り、満月復讐編で外伝一本書けそうな感じですね。
エロゲでも泣いちゃう系統が割とありますけど、これはまさにそんな感じ。
泣きエロゲです。
果たしてこの三人が本物の家族としてやっていけるのか。
メイドエロ×家族愛がテーマですな。
恐らくクライマックスが近いのではないかと思うので、楽しみに待ちたいと思います。
非常に面白かった。
17話もありましたが全部一気読みできました。


■フェアリー・テイル
ファンタジー物ですね。
ハードボイルドな雰囲気の槍使いグロウ、可愛らしい妖精のティティ。
でも実はグロウは親友に好きだった女を寝取られた過去があったのだ。
グロウに救われ恩義を感じていたティティは、人間の手のひら程の大きさにも関わらず、グロウを慰めようと性交に誘う。
人間と妖精の種を超えたセックス!
これを読みやすい文章で書かれているのでするすると読み進められます。
そしてハードボイルドだと思っていたグロウがティティの聖水を飲みほそうとするあたりから、「女中」の時のようなニヤニヤ気持ち悪い笑みがこぼれてきます。
「女中」もそうだったんですけど、あまあまな合意エロを書くのが上手いですね。
台詞回しも地の文も軽妙だし、凄く読みやすい。
さて、話の方は…。
グロウとティティはその後、世界へ復讐する旅に出る。
そこでいったん「終」となっていましたが、続いていました(笑)
ところで若干誤字が目立ちます。
表情が評定になっていたり。
まぁ、些細な事ですね。
勢いで読ませてくれますから。
年中発情してるティティの異常性欲には流石の私も若干引きます。
タイトルから感じていたけどこれ主人公はティティの方ですね。
グロウの復讐話に絡んでバトル要素もあるけど、ストーリーを進める道具って感じ。
妖精ティティのハードマゾなセックス描写がメインだ。
侍ガールのワダツミちゃんへの子宮レイプはびびりました。
シリアス×バトル×ギャグ×人外エロが程よいバランスで楽しめます。
RPG要素のあるエロゲって感じですね。
非常に面白かった。
20話もありましたが全部一気読みできました。

■TITI'Sキッチン
よ、妖精で遊ぼう(震え声)
フェアリーテイルの番外編。
カニバってリョナリョナしちゃってます。
ティティさんマジぱねぇです。
カニバリズム本当好きですね~…。

■注文の多い料理店やないかい
山猫亭に迷い込んだワカメ紳士。
そこでは5匹の山猫(メス)が旅人を騙して食べようと待ち構えていた。
でもワカメは騙されず、山猫達の正体をあっさりと見破る。
お腹を空かせた山猫達に同情したように見せかけ、ワカメは自分を食べても良いが性的に満足させる事を提案する。
かくして、ワカメと山猫達のどっちが食べられるの!?セックスバトルが始まるのであった。
そしてこのワカメの口調や異常性欲からそうじゃないかなーとは思っていたが…。
ハルじゃねーかこいつ!!!www
その後は「女中」を読んでいた時と同じ感覚です。
終始、甘勃起しながらニヤニヤ気持ち悪い笑顔で読み進められました。
「マウス・トゥ・マウス」でも見られたようなカニバリズムなエロになるのかと思いきや、ハルが主人公ですから山猫が逆に食われるのは必至ですな。
臭いフェチな淫乱長女、処女なのに母乳が出る巨乳次女と続き…。
巨乳次女の姉妹百合話とか最高ですね!!
エロ杉ですわー。
コメント欄でも指摘されていたけど、「女中」と合流するのかな?
続きが気になるところです。

総括しましょう。
どれもエロ短編として良くできています。
でも短編集ではない。
騙された!
「女中」と「フェアリー」はどっちも長期連載レベルじゃないか!!
「料理屋」だって長期連載になりかけているし。
三つの長期連載と二つの読切が詰まっています。
まぁ、隅から隅まで余すところなく味わいつくしましたけどね。
貧乏舌なもので、エロであれば大抵のものは美味しく頂けただけ…って訳じゃないですよ。
皿を平らげているくせに不味かったとは言いません。
ご馳走様でした。
この企画では読んだらコメントも残すようにしているのですが、89、90、91と思わず3つもコメントしちゃいました。
それもこの企画始まって以来です。
先生の小説は「Z軸」は好きだったけど、「アンアン」はバトルメインだったんですがいまいち合わなくて途中で読むのやめちゃったんですよね。
でも他に書いているこちらがこんなに面白いなんて。
「アンアン」も途中で化けていたのかもしれない。
と考えると勿体なく感じてきた。
「アンアン」リメイク説も噂されていたので、そうなったら是非読みたいと思います。

     

「HVDO~変態少女開発機構~」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=9670




2010年から続く和田駄々先生の代表作です。
ニノベコメントランキング堂々第2位のその実力やいかに。
現在、第五部最終話にさしかかっている大長編です。
どこからどこまでの感想を書くべきか…。(結局、第三部までにしました)
2012年に文芸ニノベインタビューをしていた頃、和田駄々先生の回が来るかもと思って読んでいたのですが…。
結局ご縁がなく、2013年は他の作品の方を多く更新されており、こちらは停滞していたので何となくそのまま読んでいなかったんですよね。
という訳で途中までしか読んでなかったし、こういうものは読み返したら新たな発見があるもの。
ここはこの大作に敬意を表し、改めて最初から読みたいと思います。
ただ、作品の性質的に、変態性癖暴露大会になるのはご了承下さい。
汚見苦しい(誤変換ではない)文章をお見せするでしょう。
でも見て下さい。(ビクンビクン)

■プロローグ
主人公・五十妻元樹のお漏らしシチュエーションへのフェティシズムについて。
このプロローグを読むだけで、和田駄々先生の並々ならぬ筆力を感じられるでしょう。
しかしこの五十妻の語り口はどうにも慇懃無礼で勿体つけた変態紳士調です。
人によっては鼻について合わないかもしれません。
基本的には五十妻が主人公だから彼の一人称が続きます。

>ブラウザバックしろと訴えるのはいささかの本心でもなく、むしろそういった人達に対してこそ、自分はこの有り余る変態さを分け与え、共感してもらう事によって、ここに自分の存在を主張したい。と、強くそう思うのです。

とありますが、万人受けはどうしても無理があります(笑)
でもここ伏線ですから!
そもそも変態とは万人受けしない性癖であるから変態と言うわけです。
「寄るなこの変態!」という方と、「あなたも同じ苦しみを抱えているのね…」という理解者(変態)とに分かれる。
そんな理解者(変態)だって、己の性癖こそが唯一無二絶対と偏狭な考えは譲れないでしょう。
そういう意味で、これはライトノベルでありながら、ちっとも軽くはない。
重い業を背負った変態達のサーガなのです。

■第一部 第一話「黄金は命題に劣る」
ネットでオナネタを漁る五十妻。
AV女優のおしっこに価値がないと断じているが、それは商業主義の否定です。
プロの描いた漫画は商業主義に堕しているので価値がないと言っているのと同じでしょう。
新都社のアマチュア素人漫画が大好きな私ですが、素人より商業の方が優れているのは歴然ですから。
ただ風俗やAVなどの性を売り物にする業界では「素人モノ」は熱い支持を受けています。
処女・素人・下手が一種のブランドになるのが面白いところ。
多分、五十妻は援助交際や盗撮系のAVを好みそうですね。
ただ、おもらしでも「素人が本気で恥ずかしがっている様子」がないものには五十妻は反応しなさそうですね。
と、そこでパソコンに謎のメッセージ。
「おもらし」のHVDO能力を与えられる。
五十妻は寝ると中々起きられない(起こされないと丸二日も寝てしまう)特異体質。
幼馴染の木下くりが毎朝起こしてくれる。
一見、エロゲの主人公かよと言いたくなる羨ましいシチュエーション。
だが、「くりちゃん」と親しげに呼ぼうものなら、ぶん殴られる。
なめられまいと(エロ的な意味ではない)くりちゃんは暴力的な性格になってしまった。
いちいち言葉のチョイスや言い回しが笑えます。
そんな暴力少女も五十妻のHVDO能力の前に、辱めを受ける。
ここのおもらし描写は秀逸。
まぁ、どちらかといえばSな五十妻の考える「おもらし」シチュエーションですけどね。
Mな私の場合、体にかけてもらうか、強制的に飲ませられる方がより勃起もんだろうと思います。
と、五十妻の性癖「おもらし」に共感しつつも、微妙に壁を感じたりもしました。

■第一部 第二話「丘を越える空想」
中学三年性(誤字ではなく)の等々力新。
おっぱいフェチのHVDO能力者。
完璧なおっぱいとは「釣鐘型」だと断じています。
こだわりがあるからこそ、愛もフェチも強いのかもしれませんね。
私は手のひらに余るより収まるぐらいの方が好きなんですけど。
五十妻と等々力はクラスメイト。
二人は性癖バトルをする事に。
性癖バトルとは?
「キャラクター紹介」で詳しく説明されているので割愛しますが…。
要は、「互いのHVDO能力を駆使し、相手の性癖に負けた」と感じたら負けとなる。
また、「互いの性癖を明かせば、互いの興奮度がスカウターの戦闘力のように表示される」というものです。
相手の性癖に対して自分の興奮度が100を超えると負けになる。
今回は男同士のバトルなので、互いの興奮度は「勃起率」で視覚的にも分かりやすい。
五十妻と等々力のくりちゃんを標的にした性癖バトルが今始まる!!
そう、これは「異能力バトルモノ」だったのだ!!!!
こんな馬鹿げた設定考えた和田駄々先生、あなたは天才か。
おっぱいが勝つか、おもらしが勝つか。
読者も勃起を堪えましょう。
陰茎が爆発しますぞ。

■第一部 第三話「影が像を暴露する」
冒頭、くりちゃんが物騒ですがこれぐらいやっても許されますわな。
社会的にほぼ再起不能状態なんですから…。
一方、等々力は性癖バトルに負けたリスクでEDとなっていた。
追加で明らかになる性癖バトルのメリットデメリット。
・性癖バトルに負けるとそれまでに得たHVDO能力を全て失い、ちんこが爆発してEDとなる。
・性癖バトルに勝つと新たなHVDO能力に目覚める。
EDに関しては時間が経てば再起可能なようなので、そこまでのデメリットではないようです。
HVDO能力も最初の一つはそれで復活するようですし。
第三話では委員長・三枝瑞樹がクローズアップされます。
優等生で容姿端麗でお嬢様の完璧超人。
ただし調教願望がある露出狂のHVDO能力者。
女性でもHVDOに目覚めるということは、性癖バトルを男女でやればどうなってしまうのか?
そんな興味もありますが、単に三枝さんとバトルするという流れにならないのが面白い。
五十妻は変態だが冷静な性格で、三枝さんとは相性が悪いと感じてバトルを回避しようとします。
三枝さんは奴隷志願者。
五十妻がHVDO能力者でご主人様の素質があると見込む。
そこで三枝さんは自身もHVDO能力を持っている事を明らかにし、五十妻によって放尿させられて痴態を晒したいと考える。
だが、五十妻は性癖バトルを仕掛けられたと思い込む。
五十妻と三枝さんの心理が互いに交錯しつつも、全然かみ合っていないのが滑稽で秀逸。
第二話に比べ、文章的にも話の内容的にも格段にレベルが高くて面白かったです。

■第一部 第四話「共鳴する難儀なる塔」
謎のふたなりHVDO能力者の犠牲となるくりちゃん。
彼女ばかり標的となっているが、そろそろ哀れに感じてきました。
作者は彼女に何か恨みでもあるのか…!?
五十妻はふたなりを「気持ち悪い」と断じていますが、いやそれは違うぞ。
M性感的に言えばふたなり女子なんて実在すれば非常にありがたい存在。
ペニバンなしでアナルを犯してもらえるんだぞ! 最高じゃないか!!!
実際、ニューハーフヘルスやニューハーフM性感というのもありますからね。
(ただ、ふたなりとニューハーフは明確に違うので、ちんこのついた擬似女性は三次元でも人気があるという事だけ付記しておきます。言っておきますが私はホモじゃないですよ)
…まぁ、レズショーも良いでしょう。
くりちゃんがふたなりになった直後の羞恥責め。
五十妻の名推理。
このあたりの軽妙な文章が本当上手い。
くりちゃんをふたなりにしたHVDO能力者の正体は、音羽白乃、14歳の中学二年生女子。
眼鏡っ子で漫画、ゲーム、アニメが好きなオタク。
髪の毛を金色に染めて不良ぶった乱暴な口調をするのは、くりちゃんに影響されたもの。
性愛的な意味で同性のくりちゃんを愛しており、ふたなりのくりちゃんはもっと好きという変態。
彼女との性癖バトルは中々エロかった。
特に、くりちゃんが拘束されて失禁しそうになっていたところ、音羽がふたなりちんぽを咥えておしっこを受け入れようとしていたあたり。
羞恥の絶頂に達したくりちゃんも愛らしいし、しっかりと飲み干した音羽の愛も素晴らしい。
五十妻と音羽が連合軍を組んだり、やっぱり対決したりという攻防合い入り乱れる緊迫の戦いでした。
しかし五十妻の第二能力限定的すぎる(笑)
いや、限定的だからこそ強いのかもしれないですね。
ちなみに第四話にして初めて誤字を一個だけ見つけました。
文芸もニノベも誤字率は高いので、逆にここでやっと見つけたという少なさだと思う。

■第一部 第五話「操られた四肢は誤解する」
くりちゃんが失踪します。
彼女の周囲にばかり変態(HVDO能力者)が集う謎現象が今明らかに!?
五十妻は三枝に協力を仰ぎます。
この二人は名コンビですね。
五十妻が漕ぐ自転車の後部座席に三枝が跨る。
青春さながらの甘いシチュエーションだが会話はド変態。
秘密(性癖・HVDO能力)を共有した変態同士。
恋人・主従どちらでもない微妙な関係。
良い緊張感と距離感があります。
さて、五十妻と三枝は音羽にもくりちゃん失踪事件で調査協力をします。
その過程で知る女性HVDO能力者の敗北リスク。
・生理がこなくなる。
要は、男女とも生殖能力がなくなるようです。
等々力のEDもまだ治ったと書かれていませんし、治ったら能力も戻ると思われるとは言え…。
でも女性の生理が来なくなるというのはメリットもある(生中出しOK!)ので、そう悪くはなさそう。
それはともかく、ふたなり女子になったら普通喜ぶ?
レズセックスできるじゃないかという音羽に対し、むしろ男の子を犯してみたいと返答する三枝。
本心かどうか分かりませんが、三枝さん最高ですわー。
くりちゃんを誘拐したのは「人形」のHVDO能力者と推理する五十妻。
人形フェチは五十妻と同じく、私も良く分かりませんね。
一体五十万円ぐらいする高級ダッチワイフを抱かせるダッチワイフデリバリーヘルスというのも一時期流行りましたが、その市場は広がる事はありませんでした。
でもエロフィギュア業界は隆盛・市場拡大しているように、技術革新と共に可能性はあるかもしれません。
人形HVDO能力者の事を調べる為、五十妻と三枝は等々力に聞き込みに。
そこでの等々力の慟哭は謙虚なサークル先生のFA挿絵と相まって爆笑モノです(笑)
そうですね、三枝さんは謙虚なサークル先生の絵柄と実にマッチしています。
細目巨乳魔王進撃なルックスは三枝さん、いや三枝様とお呼びするのもやぶさかではない。
でも彼女は調教されたがってるんですよねー。
五十妻と三枝の変則性癖バトルが繰り広げられます。
五話序盤で甘酸っぱい微妙な関係を出しておいて、ここでバトルか…。
主従を決定付けさせる結果に。
和田駄々先生の構成力に舌を巻きます。
この性癖バトルはここまでで一番エロかったんじゃないでしょうか。

■第一部 第六話「幼い世界を大いに笑おう」
第五話の終盤から続く、音羽邸での「おもらし」VS「人形」の性癖バトル。
それは「おもらし」VS「ロリコン」のバトルに発展する。
ここまで目立っていなかった誤字がちょっと目立ちます。
でもそれは和田駄々先生が、作中の登場人物に没入し、乗りに乗って書いている証拠。
冷静さを保てないのです。そう、性癖バトルをしている彼らのように。
第五話の五十妻VS三枝をあっさり凌駕する熾烈なバトル。
途中、等々力の乱入と噛ませっぷりにも爆笑。
EDはちゃんと治るんだという安心感も出ました。
ある意味、この余興があったからこそ、思い切ってバトルできようというもの。
おもらしの五十妻とロリコンの春木。
互いに策略を巡らし、与えられた武器(ろりちゃん)を駆使し、互いの技を正々堂々と受けきる。
まるで本気のプロレスを見ているかのようでした。
プロレスの魅力とは相手の技を受けきって耐えるところにあります。
春木の技を五十妻が受ければ、五十妻の技を春木も受けきる。
受けずに避けるという選択も彼らにはあるのに、堂々とした変態ぶりがそれを許さない。
感動すら覚える清々しさです。
ろりちゃんの放尿を敢えて正座して飲み干した春木。
自身の性癖の原点に回帰しても目を背けずにむしろ特等席に座した五十妻。
負ければちんこが爆発してEDになるというのに、そのリスクを恐れない。
変態の鑑です。
結果、五十妻は敗北、HVDO能力を失い、哀れEDに。
うーん、ロリコン強すぎ!
男はみんなロリコンというのはあながち嘘ではないと思います。
守備範囲が広い性癖の方が有利なのは否めません。
さて、ろりちゃんは「協力したら元に戻してあげる」という春木の甘言を信じていたが案の定そんな都合の良い事にはならず、幼女化されたままとなってしまいます。
羞恥に塗れた記憶を失い、純真な頃だったろりちゃんとなります。
小学五年生に戻ってしまったろりちゃんは、木下家に帰る事ができず、五十妻と同居する事に。
…あれ? これ物凄いハッピーエンドでは…。
第一部完で大敗北を喫し、全てを失ったかに見えるのに、ちっとも悲壮感がありません。
同じように第一部完で大敗北を喫して借金が膨れ上がって片耳まで失った「カイジ」などとは大違いです。
めでたしめでたし。

■第二部 第一話「重なった虚ろの咆哮」
犯罪者です。ロリコン犯罪者がここにいますよ、おまわりさーん!!!!
第一部のあらすじをかいつまんで語りつつ、ろりちゃん自慢と犯罪行為を延々と自慢する五十妻。
ろりちゃんの次潮にあたふたして、みっともなく三枝さんにヘルプ。
おもらし変態である事を忘れ、腑抜けたか五十妻!
そう渇を入れたくもなる展開です。
でもEDでもHVDO能力が使えずとも、全力で読者を楽しませてくれているとも読めます。
(時々、メタな表現が入るのはご愛嬌ですね)
さて、五十妻と三枝さんは深夜の露出野外調教に挑みます。
そこで五十妻復活の兆しもあったのですが、野良犬という思わぬ邪魔が入る。
野良犬は何故か人間の三枝さんに発情して犬ちんぽを勃起させている。
五十妻、三枝さんの処女をその野良犬にくれてやろうとする鬼畜ぶり。
幸い、未遂に終わります。
後日、五十妻は三枝さんの自宅というか屋敷というか城に呼ばれます。
そこで三枝さんとセックス寸前までいき、バキばりに五十妻復活!!を果たします。
そしていざ処女童貞喪失かと思いきや、突如、ゴリラに襲われて三枝さんは拉致されます。
ええ、あの動物園にいるゴリラにです。
追いかける五十妻、そこには三枝家の存在感の希薄なメイドが待ち構えており…。
ここまでのくだり、あらすじを書くだけで面白いってどういうことだよ。
いや本当に、どういうことだよ。

■第二部 第二話「夜明けの鎮痛と残響」
何で和田駄々先生は犬のちんこの味を知っているんですかねぇ…。
柚之原命、メイドの妹の方。
その不幸な生い立ちと獣姦性癖に目覚めるエピソードが語られる。
一方、メイドの姉の方、知恵の性癖は拷問でした。
五十妻はメイドが双子である事に気づかず、能力を誤認した事によって窮地に立たされます。
知恵の拷問を受け、三枝さんとの関係を解消するよう脅される。
ここで五十妻の取った奇策は爆笑物なので、凄惨な拷問の中でも読者的には笑みが零れます。
でもそんなドン引きするような拷問でも、私はともかくとして、私の店(M性感の風俗店)を利用する顧客でもとびっきりのハードMさんであれば憧れる内容でした。
サービスのSではなく、S自身が気持ち良くなりたいが為のプレイ。
和田駄々先生はM性感と女王様プレイの違いを良く分かっていらっしゃいます。
私の店はM性感(サービスのSを行う)ですが、時々、女王様プレイ望んでらっしゃるお客様もお見えになるのです。
その経験から申し上げますと、ハードな女王様プレイというのは事故もありえるので、接客・サービス業としての両立が難しいのです。
だから身体欠損しても異空間から戻れば元通りというのは非常に便利です。
金玉蹴って潰して欲しいとか、陰茎を切除されたいとか、アナルに拳どころか腕一本丸ごと足一本丸ごと入れて欲しいとか。
そういう血がドバドバ出るプレイをしても問題ない訳ですから。
わざわざ同意書取って大怪我しても知りませんよと前置きせずとも良いし。
優しく丁寧にアナル拡張してあげなくても良い訳だ。
「苦悩の梨」のような拷問器具はありませんが、近いものならあります。
アナルフィスト程度であれば当店の顧客の上級M男の二~三十人ぐらいはこなせるでしょう。
腕一本丸ごと入る人は二人いますけど別格な存在で、やる女の子もちょっと戸惑うレベル。
でも一応、医療用の肘ぐらいまでカバーできるゴム手袋も用意してますので、それぐらいなら可能なプレイです。
肩まで突っ込んで欲しいというのは少しお高い牛の腸検査用ゴム手袋が必要なので無理ですが。
きっと五十妻に嘘のホモ演技をさせる程度には追い詰められると思います。
この第二話、獣姦と拷問という読者的にはニッチすぎて余り興奮できそうにないフェチズムについて語られていた訳ですが、個人的にはとても興味深く面白い回でした。
獣姦は良く分かりませんが、犬に恋人を犯させるという意味でのNTRプレイであれば理解はできますしね。
正直たまりません。

■第二部 第三話「幼い世界を大いに笑おう 二」
冒頭、体操服姿の幼女くりちゃんをレイプ殺害する春木のモノローグ。
これはどうしたことか、春木氏。
それじゃあロリとして失格じゃないか?
YESロリータ!NOタッチ!だろ、LO的に言って!
さて、五十妻は受験勉強を真面目にしています。
この物語始まって以来、初めて彼が学生である事を思い出しました。
そう、すっかり忘れていましたが彼は未だ童貞の中学三年生なのです。
既に精神的には処女ではなくなっているようですが…。
二話で知恵様に散々拷問され、軽い女性恐怖症・女性不信に陥っています。
やはりまだまだ尻の青いガキんちょですね。
五十妻、自宅に帰ると待っているろりちゃんに癒しを求めています。
すっかりロリコンに成り果て、自分がブッダ(目覚めた人)であるなら春木をブラフマン(宇宙の根本原理)とまで考えるようになっています。
だめだこりゃ、春木へのリベンジは望めそうもない。
その後、トムと名乗る腐女子(千里眼のHVDO能力者)からコンタクトを受ける。
HVDOという性的超能力の総称であり、組織名でもあるこの謎の存在。
トムは柚之原姉妹より一段階上の地位の人物と見られる。
トムは千里眼のHVDO能力を他者にも行使する事が可能で、五十妻はトムと共にピーピング行為に臨む。
トムと五十妻が覗き見たもの。
それは春木の新たな能力の様子、そして私生活。
そこへ現れる三枝。
三枝と春木の対決。
ここでの三枝の心理が微妙に読めないまま、観客となって二人の会話を傍観するしかない五十妻。
五十妻の戸惑い、揺れる心が良く描かれています。
やっぱり主人公は悩まなくっちゃね。
ここでの五十妻の葛藤は中々見ものです。
また、春木や三枝さんの心理状態の見せ方、駆け引き、台詞回し、全てが計算されつくされた書き方。
和田駄々先生の物語の転がせ方の上手さに読者は驚かされっぱなし。
三枝と春木の性癖バトルは最高のステージで行われるようです。

■第二部 第四話「影が像を暴露する 二」
百人もの観衆の前で繰り広げられるストリップショー。
そこに加わる春木の召還した偽くりちゃん。
始まる仁義なき野球拳。
ロリ百合生板ショー。
社会的に自殺宣言した上でのヴィーナス三枝オナニーショー。
何という畳み掛けるような三枝祭りでしょうか。
まさに独壇場といっていい。
ボスである春木も、主人公のはずの五十妻も、刺身のツマほども存在感がない。
第二部クライマックスは終始三枝が主人公でしたね。
一応、五十妻の一人称で語られるのですが、お前は雷電かというぐらいの解説役。
三枝さんは基本スペックが高すぎるんですね。
本気を出した時の凄まじさがこれほどとは…。
何気に、性癖バトルに勝ち続け、10個目のHVDO能力を得た場合の事も語られています。
世界改変態ですか…これは恐ろしい。
いきなりスケールが壮大になってしまいましたね。
ミニ四駆で遊んでいたら世界を救ってしまいましたというぐらいのコロコロ展開。
でも流石の魔王・春木も性急にそこまではできないようです。
くりちゃん幼女化も解け、春木とも停戦。
三枝さんも社会的地位は守られる。
五十妻とくりちゃんも無事高校進学できそう。
大団円でめでたしめでたし。
でもくりちゃんの受難はまだまだ続くのか(笑)
第四話はこれまでの話で一番長かったのですが、サービスしまくり回だったのでそこまで長くは感じませんでした。
長いのに全然飽きが来ないって本当に凄いですよ。
褒めすぎかもしれませんが…。
どんな作家でも文章に癖があって、長いこと読んでいると単調に感じて飽きてきます。
五十妻の一人称なんてねちっこいことこの上ないし。
でも飽きないんです。
むしろ一語一句見逃さずにいられない。
第二部まで読み終えたところで、まだまだ広がりを見せそうなこの世界観。
もっともっと読みたいと思わせてくれます。

■第三部 第一話「二つの月が咲いている」
高校生になったというのに入学式早々、心の中で中二病を発症している五十妻。
くりちゃんは哀れ五十妻と同じクラスに。
更に等々力も同じクラスだがA組だから貧乳だらけ?という現象に堂々と不満を述べたり。
第三部になっても一向に飽きさせない面白さ。
このあたりのくだりは面白いけど、顎男先生の「沢村~」的な軽妙さがあります。
濃厚な性癖バトルが続いていたので、あっさりしたお茶を飲んで一息つきましょうという感じ?
しかし読者の勃起を休ませてくれない和田駄々先生。
焦らしと寸止めを繰り返し、中々発射させてくれないくせに、常に刺激してくれます。
くりちゃんの決別宣言から不穏な空気。
テレビでは三枝さんが五十妻を必要としないオナニーショーを繰り広げているらしきニュース。
と、そこへ現れた「私を犯して!」と初対面の変態へ宣言するビッチ。
蕪野ハル、五十妻の先輩になる2年生。
ここで五十妻による「セックス行為は変態なのか?」という深遠なるテーマへの考察があります。
いや、セックスそのものは変態ではないでしょう。
セックスとは生殖行為な訳ですから、それを変態行為としては、あなたのパパやママも、おじいちゃんおばあちゃんも誰も彼もが変態になってしまう。
ではフェラチオ、クンニ、愛撫など。オーラルセックスはどうなのか?
極端に言えば挿入以外の行為は、全て生殖に必要ないのだから変態行為にあたるかもしれないですね。
古代ローマではアナルセックス・ホモセックスが普遍的に行われていました。
フェラチオというものも、かつてはSMプレイにかぞえられた行為なのです。
でも現代ではセックスする普通の恋人同士でさえ、アダルトビデオの影響などにより、普通にフェラチオをしてしまう。
そのうち、アナルセックスぐらいなら恋人同士で普通にやるようになるかもしれません。
いや、最近のエロ漫画ならよくあることになってるんですが、80~90年代ぐらいだとアナルセックス描写のあるエロ漫画なんてごく僅かだった気がします。
ある意味、世界改変態されてしまっている。
10年20年でこれだけ意識変化があるのですから、時代によって変態の定義は異なって当たり前でしょう。
話が大きく逸れてしまいました。
むかわいつく。新語も出てきました。
この和田駄々先生の言語センスは素晴らしいと思います。
この話でも誤字は若干見受けられたので、これもそうじゃないかと思いましたが意図的でした。
ハル先輩は性器に百合の花を咲かせている。(比喩的表現ではなく)
どうもHVDO能力者の攻撃を受けてそうなったようだ。
五十妻はハル先輩の問題を解決するのと、朝起こしてもらう為、同棲生活を提案。
ハル先輩は貞操観念をパージしているのであっさり了承。
やはりこの主人公、エロゲの星の下に生まれている。
その後、五十妻の通う清陽高校の権力構造が明らかになる。
OBが衆・参議院の議員だったり、校長や生徒会より権力を持つ茶道部。
その茶道部部長・望月ソフィア。
三枝さんにも匹敵する能力とカリスマ性とナイスバディを持つようです。
そのソフィア先輩は、三枝さんが進学した高校との合併話に反対のご様子。
五十妻と三枝さんとが協力し、ソフィア先輩と対決する流れになりそうですね。

■第三部 第二話「言葉に君の横顔」
「淫語」のHVDO能力者・樫原の奇襲を受ける。
能力のだしに使われたのはまたしてもくりちゃん。
更に、体臭と剛毛の能力者も加わり、1対3のバトルを強いられる五十妻。
淫語しか喋られなくなり、生ゴミのような悪臭を放ち、腋毛と陰毛をジャングルのようにしたくりちゃん。
その状態でうちの店に働きに来てくれと言いたい(笑)
というのは冗談で、淫語と言いつつ、ちっともエロくありません。
「あなたのおちんぽこんなになって、どうしてほしいの!?」とか、Sっ気のある言葉責めであれば私のちんぽにも響くのですが。
体臭については生ゴミとまで表記されてはちょっと辛いです。どこに興奮する要素があるのか…。
ただ、冬場にブーツをずっと履きっぱなしにしてムレムレになった足の臭いを嗅ぎたいというM男さんは非常に多いところです。
腋毛や陰毛に関しては、ヘルスやソープでは剛毛好きも一定数いるのですが、大抵の男はパイパンか小さめに整えられた陰毛を好みます。
よって「体臭」「剛毛」どちらもかなりのニッチではありますね。
「淫語」「体臭」「剛毛」の三重奏がエロいかと言えば疑問ではあります。
ただ、そういう女子がエロいと感じるというより、そんな姿にされてしまった女子の羞恥心メーターが振り切れそう。
くりちゃん、その余りにも酷い姿を全校生徒の前で晒され、大恥をかかされようとしている。
五十妻はそんなくりちゃんの状況を、自身のHVDO能力を発揮するのに有利だからと特に意に介さない。
今更だが、鬼畜すぎる…。
くりちゃんの受難ここに極まれり!
中学からぼっちで、高校でやっと友達ができていたのにあっさり失っていく。
人生最大級、この先二十年三十年も語り草になるであろう恥辱を受けるくりちゃん。
それでようやく敵方HVDO能力者「体臭」の織部を撃破する。
続いて、全裸土下座放尿を動画に撮られるという更なる恥辱を受け、「剛毛」の毛利を撃破する。
いくらそれが五十妻のライフワークでもマジで酷すぎる。
本当に、くりちゃんが精神崩壊を起こさないか心配です。
そして「酷すぎる」と言いつつ私も爆笑していたのですが…。
くりちゃんはこんな目に遭っても五十妻を好きと思っている?
ツンデレなのかもしれない?
そんなエロゲみたいに都合の良い事があってたまるかよと若干の怒りと共に、私の勃起率も90%以上を計測していました。

■第三部 第三話「香気の色はまだ仄かに」
熱い性癖バトルの最中、読者をクールダウンさせるような望月ソフィアの過去話。
ところが別の意味で熱くなってくる百合話でございました。
いつの間にか「マリア様がみてる」の様相を呈しています。
そういえばこの清陽高校は元女子高なんですよね。
茶道部はずっと先輩から後輩へと、百合の園の伝統と、百合のHVDO能力を受け継いできたようだ。
そしてやっと…やっと第三部にして、この小説の根幹部分が明らかになる。
HVDO、それはHentai Virgin Development Organization.の頭文字。
究極の変態処女を開発するというのがHVDO組織の目的なのだった。
組織のボスが「処女崇拝」とか、もう笑いで殺しにかかっているとしか思えない展開です。
ソフィアの独白は冷静だけど熱くて切ないものがあった。
百合の悩みを切々と語るさまは、読者としては大変好感度が上がっていくところ。
もう鬼畜な主人公より、ソフィアを主人公にしたらいいんじゃないかなと思うほどです。
復讐に燃える強い女ってのが私の好みでもあるので。
ソフィアを主人公にした方がストーリーもビシッとシリアスに締まると思います。
五十妻? 死ねばいいんじゃないかな。

■第三部 第四話「許されない糸を結んで」
樫原が「完全敗北」し、変態性癖を喪失。
三十路の射精のように勢いを失っただらしない結末。
性癖バトルってひたすら馬鹿で笑いで人を殺しにかかっているようなものばかりですが…。
思えば、登場人物達は実に真剣で、熱い戦いを繰り広げていました。
それがこんな幕切れだなんて、五十妻でなくても悲しいところです。
全滅エンドで終わる西部劇のような哀愁さえ感じられます。
そこでやっと第二部主役だった三枝さんが第三部初登場。
壮大なスケールでパワーアップして帰って来ました。
ソフィアの第9能力「百合城」も凄まじいが、三枝さんの新能力「戦艦マジックミラー号」も凄まじい。
城が勝つか、戦艦が勝つか。
やっぱり五十妻いらないんじゃ…!?
何と第一部・二部でもボスを演じた宿敵・春木までも仲間とし、最強トリオで挑む攻城戦。
戦艦と城のバイブミサイルによる砲撃戦。
このあたり、アニメで観たいところです。
「ナディア」でパリを炎上させエッフェル塔を破壊したNノーチラス号とレッドノアの戦いのように熾烈です。
でもその後の展開で、100%この小説のアニメ化はないと思い知らされます。
ソフィアが用意した100人の全裸女子高生ハーレム。
その只中に飛び込み、手マンマラソンに挑む五十妻と春木。
エリクサー(美少女の尿)があるとはいえ…5分のスーパーモードで切り抜けるのは無理があるぞ。
それでもチェリーボーイの彼らは勃起せずに100人の女子高生らを絶頂に導く。
しかしそれすらも前哨戦に過ぎない。
第三部ボスのソフィア。
最高潮に盛り上がったところで、ソフィアが次々と明らかにする新能力。
うーん、前話ですっかりソフィアの事を好きになってしまっていましたが…。
五十妻もそれを追体験しています。
これは勝てない。いや、戦えない。
しかし五十妻には三枝さんと自身の性癖(おもらし)という裏切れないものがある。
五十妻は主人公らしくソフィアと対決する。
その結果、ソフィアは自身の性癖を放棄する程の衝撃を受けてしまうが…。
プライドの高い女がボロボロになって精神崩壊する様はやはり美しい。
あの春木でさえ勃起率99%を計測し、追い詰められている。
その後、意外な結末を迎える第三部ですが、ラスボス「崇拝者」打倒の為の流れと考えると…。
小説としてはパーフェクトといわざるを得ない構成力だと感じました。
ただ、ソフィアが哀れでなりません。

■第三部まで読み終えた感想
私も変態性癖を生業とする矜持というものがあります。
人よりは変態にはうるさいつもりです。
しかし、認めざるを得ない。
和田駄々先生の変態性癖の知識・理解・表現の豊かさに。
だから、面白いを通り越して、尊敬、いや悔しさすら感じます。
私も多少エロ小説を書いていますが、ここまでのものは書けない。
うーん、エロいライトノベルを手がけるレーベルもあるし、そこでなら高確率で商業化狙えるんじゃないでしょうか?
これが無料で読めるありがたさに感謝しちゃいますね。

さて、ここでいったん切り上げたいと思います。
全然余裕で続きも読めますが、ちょーっと感想長くなりすぎました。
24KBって感想自体が小説になってしまっているレベル。
もし第四部以降の感想を書くとしたら、ニノベ感想を書く日にHVDOが更新されたらということにしますね。

     

「水樹美虎はヒーローになりたい」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=17044


作者は七瀬楓先生。
多作で知られる先生ですが、前回に感想書いた時も新作だったのに、また新作をぶつけてくるとは思いませんでした。
既に結構な文章量があります。

■1『将来の夢は淑女(ヒーロー)』
特撮ヒーローに憧れるお転婆少女が無理をしてお嬢様学校に入学。
そこに現れる魔法少女のマスコット的存在。
顔面衝突の出会い方はプリティでキュアキュアなお約束。
現れる怪人。
与えられる魔法アイテム。
変身!
…でも彼女がなりたかったのは、日曜午前8時30分から始まるやつじゃなく、午前7時30分もしくは8時からの方だった。
でも格闘が武器ならプリキュア的なやつで合ってるよね?
敵は虫、魔法少女のモチーフは花、蝶よ花よと育てられたお嬢様学園の生徒達を守る。
設定はちゃんと練られていますね。
いつもの安定の七瀬先生です。
ただ、手厳しい事を言えば、マクドナルド的新商品なチープさも感じる。
わざとなのかもしれませんが、目新しさがちっともない。
ただ、最近の魔法ばっかに頼っている軟弱なプリキュアと違い、初代プリキュアばりに格闘ばっかり使って戦うフルール・サクラは中々良いですね。
最近のプリキュアよりかは全然面白い。
ジークンドーで「ほあちゃー!」はないと思いますが(笑)

■2『二番目の魔法少女(フルール)』
友達の春乃が二番目のフルールになる流れのようですね。
そう思わせておいて、ファンクラブの子かもしれませんが。
多分、二番目とくるなら最低三人までは増えそうですね。

     

「タイムリーパー俺」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16914


11月3日更新され、4日にも更新された作品。
ルール的には感想書かない予定でしたが、作者さんからラブコールを頂いたので書くことにします。
引きこもりで宅配弁当生活の主人公。
田村直子と名乗る謎の巨乳女性がお節介にも肉じゃがや豪華な重箱弁当を差し入れに来る。
田村さんは何が目的なのか?
断ろうとすると大声でメンヘラっぽい反応を見せる。
これは恐いなーという感じで前回(8話)は終わっていました。
更新されているのはそこから11話まで。
■9話
田村直子から渡された重箱弁当を食す主人公。自炊もしていた事がある主人公は、無駄に豪勢なだけだろうと侮っていたが、実際食ってみると旨かった。それから寝る。
■10話
起きてみると…重箱弁当は4段あったが主人公は2段までしか食べていなかったのに、何故か全部食べていた。部屋で寝ていたはずが、何故か田村直子の家の前で体育座りで寝ていた。日付も4月7日…1話が4月1日だったが、そんなに進んでいるようには思えない。数日飛んでいる?
■11話
困惑する主人公。過去のトラウマが呼び起こされている? それを忘れようとしている? 主人公は解離性同一障害? 直子にキスをした男はこれまでの主人公とは別人のよう。

ゆっくりだった話の流れですが、10~11話で随分進展してきました。
短いのであっという間に読めますが、結構色んな情報が詰め込まれています。
ヤヌスの鏡的なやつですかね。
当初の大人しいだけの主人公とは明らかに違う11話の彼。
別人格の行動はまったく覚えていないってやつかな?
話の流れ・プロットは良いと思います。
文章的には特筆すべきものはありません。
でも話の内容自体は面白い。
どちらかと言えば文芸寄りかな?
これからニノベらしさが出てくるのかもしれません。
続きも期待したいところです。


       

表紙

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