Neetel Inside ニートノベル
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「第四回武藤学による繭化対策コーナー、『繭とはこう戦え!』」
「巫山戯てないでさっさと始めなさい」
「とはいっても明穂。ネタの数というのにも限界があるんだよ」
「人の命にも限界はあるから問題ないわ」
「恒例の明穂氏によるトンデモ飛躍理論が飛び出したところで行ってみよう」
「君の内臓を飛び出させてあげてもいいけど」

[18] サイダーハウスルールか <2014/11/25 23:46:10> CRuWMfF/S

「サイダーハウス・ルール? 映画の名前?」
「ググってみたけど、孤児院で育った青年が旅をする話なのかな? アカデミー賞も受賞しているみたいだ」
「アカデミー賞かあ。そんなものもあったわね」
「今となってはこれっぽっちも価値はなくなってしまったけどね」
「この時代わざわざ映画を見ようなんて人はいないでしょ」
「どうだろ。トーキー映画なんかは今だからこそ見るべき価値が有るかもしれない」
「それで、このコメントは何に対するコメントなのかしら」
「さあね。身寄りのない僕らが旅をしているのになぞらえているのかな」

[19] 「生」への執着を諦めたら喰われるのか。…ウーム、深いなあ <2014/11/29 10:23:33> rAKfXcn0S

「そうだね。それとなく種明かしはしてきたけど、僕が言いたかったのはそういうことだ」
「悲惨な結末じゃないのがせめてもの救いね。死を受け入れたものから死ねるんだから」
「うん。繭化によって世界は大きく変わったとも言えるし、死に方が変わっただけでそれ以外は何も変わっていないとも取れる。ただ生きることに対して飽いてはいけないということだ」
「それを理解している人々が、この世界にはどれくらい居るのかしらね」
「珍しい。今日は明穂が知的な発言をしている」
「殺していい?」
「冗談のキャッチボールで死球を投げるのはやめて」

[20] 名前を奪われるという現象がどういうものか良く分からなかった・・・ <2014/12/04 15:25:31> UP3QgFc.P

 これに関しては描写が分かりにくいのもあったので、説明します。
 名前が奪われるということは、つまり名前の存在そのものが繭化してしまったということです。繭化したということはつまり「名前はあるにはあるが認識できなくなった」状態であるので、名前を呼ぼうとしても言葉にならないわけです。
 で、恐らく疑問に思われたのが、こういうこと。
『たとえば妹の名前が「あきほ」なら、明穂の事を呼んだつもりでもノイズになる?』
『名前と意識せずに「あきほ!」と叫べば問題ない?』
 回答します。妹の名前は「存在するものの認識できない」ので、実はナオキでさえも妹の名前が何だったのかは認識できていません。ですが妹の名前があるのは分かっているので、妹の名前を意識した言葉は全てノイズ化します。なので一つ目のケースの場合、明穂を呼んだ場合は普通に言葉になります。しかしその明穂という名前が妹の名前だということは分かりません。二つ目の場合も同様です。
 色々矛盾点あるかもしれませんが、フィクションということで、どうかひとつ。

[21] >>19徳の高い坊さんが真っ先に消えそう <2014/12/04 15:56:07> wp0z5sY0P

「わはは、面白い発想だね。即身仏しようものなら一瞬で蛾になりそうだ」
「武藤にもこれくらいウィットに富んだ発言をしてもらいたいものね」
「む、馬鹿にしたな明穂。僕だって臍で茶を沸かせるくらいのエピソードは持っているよ」
「それじゃあ是非、拝聴にあずかりたいものね」
「まかせておけ。抱腹絶倒につき、お茶の間大爆笑は免れないぞ」
「時間ないから巻きで」
「巻きかよォ! えっと、実はこの間、明穂に夜這いをしようとして」
「とても面白かったわ。だから殺す」
「突っ込みが追いつかないし、僕の鳩尾には明穂の後ろ回し蹴りが突っ込んだ」

[22] いいかんじの描写 <2014/12/04 21:26:35> yvi3AG80P

「ありがとうございます。これはウタの街に着いた時のことだね」
「音楽が絡むとこの作者は途端に気合を入れるからね」
「仕方ないよ。音楽小説を書こうとして気合入れた結果、音楽要素が出る前に投げちゃったから」
「だいたいいつも前提が長いのよ。本題に入ってもないのに文庫半分使うってどうなの」
「全くだよね。展開が遅いってのは再三言われてることなのに」
 今年は頑張ります。
「ん? 何か言ったかい明穂?」
「いいや? 気のせいじゃない?」

[23] ラジオ聞くのはロマン <2014/12/05 11:51:29> LPWkj5q.S

「ラジオは生命線だよ。テレビ放送が廃止されても、ラジオだけは変わらずに放送され続ける」
「アメリカで暴動が起こって、世界的に放送が禁止されたんだっけ?」
「そうだね。テレビ文化そのものに繭化が及んだ、って噂もあるけど」
「繭化によって、テレビの情報よりも目の前の状況を見ざるを得なくなった、というのもあるかもね」
「本当に今日は冴えてるね、明穂。こいつは雪が降るよ」
「ところで、武藤は一度死ぬべきだわ。一回くらいなら大丈夫かも」
「ギャンブルに手を出す感覚で僕を殺めるのは止さないかい?」
「心配ないわ。ほら、ビギナーズラックって言うでしょ」
「ゴメン明穂、何が『ほら』なのかさっぱり意味が分からないよ」
「問題ない。死んだら分かる」
「明穂?」
死を記憶せよメメント・モリ
「収集がつかなくなったところで終わります。また次回」

       

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