きぼん感想/崩砂糖

 まず始めに、この素晴らしい企画に僕なんかも誘ってくださった後藤健二さん、ありがとうございました!
 後藤さんのお話を聞いて初めて、今年が新都社十周年だということに気付いたようなふてえ野郎ですが、新都社のことは大好きです! 本当ですよ!w

 しかしそれにしても、新都社創刊から現在に至るまでの十年間からは濃密な歴史が感じられますね。
 僕はそのすべてをリアルタイムで追ったわけではないですが、十年一昔という言葉を連想させられます。果たして次の十年は新都社にとってどのようなものになるのか……。

 ……なんて、それっぽいことを言ってみたりして(笑)、感想、始めます。



■エンゼルシューター


 ジャンルは美少女スプラッタ戦記、とのこと。
 美少女とスプラッタは本来相容れないものなのかもしれませんが、そのギャップがむしろ一周回ってマッチしますね。
 『セーラー服と機関銃』もそんなイメージ。

 ちなみに舞台は明治日本っぽい世界。
 作品ページもそれを意識した意匠になっております。
 何気に好きなんですよ、明治風の世界観。
 浪漫という言葉がよく似合う。
 ロマンではなく浪漫、ここ大事です(笑


□第一話『少女ハ兵隊ニナツタ』

 タイトルも明治日本風の仮名遣い。
 冒頭で作中の状況がよくわかる会話をしながら偵察をしている帝国軍兵士の浜口と野沢。
 死亡フラグをビンビンに感じさせてくれた彼らは期待を裏切らず砲撃に散りました。
 正体不明の攻撃によってそのまま部隊は壊滅。
 そして場面は変わって主人公(ヒロイン)顔見せ……と王道ながら無理なく物語に入り込める構成となっております。

 あ、これは大事なことなんですが、主人公可愛いですw
 そばかす+おさげの垢抜けない感じがgood。
 これでこそ明治ガールですよ!(←イミフ
 彼女の名前は天野、教育を終え歩兵部隊に配属されたばかりの新兵のようです。
 成績には難アリながら、『特殊射撃』なるものの適性は上々とのこと。
 主人公らしいスペックですね。
 彼女の新生活が始まるわけですが、ルームメイトは百合っ娘でした。
 百合っ娘でした!(←大事なことなので(ry
 百合っ娘改め倉橋さんは、よき相棒キャラとなるのでしょうか。


□第二話『乙女ハ純潔ヲ散ラス』

 な、な、なんてタイトルだ!(嬉

 ……という勘違いは、戦記ものをかじっていたらまず出てこないですね。
 純潔を散らす(童貞を捨てる、etc)=初めて人を殺める、これ実際の戦場でも使われているんでしょうか?

 しかし、会話の要所要所でわかりやすい地図や指揮系統表が挿入されるあたり、読者にやさしいですね。
 意外と知らない人が多い階級表もあります。
 なお天野さんは伍長。
 何気に最初から下士官ですが、上等兵以下との絡みが今のところないので感覚的には二等兵みたいに思えます。
 兵卒に畏まった対応されて戸惑う天野さんが見たいなあ(願望

 ここで重要人物と思われる檜大佐が登場。
 おちゃめでフリーダムなおっさんです。
 こういうキャラは実はバリバリ有能と相場が決まってますね。彼のキレキレなシーンが待ち遠しいです。

 この話では、『特殊射撃』の試射に向かうさなか帝国軍と遭遇、天野さんはいきなりの実戦となってしまいました。

『的が動くか動かないか それだけの違いと思いなさい』とのことで……。

 特殊射撃武器は本人の意思で何もない空間に現出させられるようです。
 天野さんの得物はラッパ。
 ありそうであまりないですね。
 ですがやはり、臆してしまい戦えず、同じく特殊射撃のできる上官が活躍します。
 刺さると塩になる矢、という恐ろしい攻撃で敵を蹴散らしますが、突っ込んできた敵の隊長に追い詰められ、そこで意を決した天野さんがラッパを吹く……という王道の展開。
 天野さんのラッパには、食らった者の体内がシチュー状にグチャるスプラッタな効果がありました。
 美少女スプラッタ戦記らしくなってきましたよー(わくわく

 どうも特殊射撃にはMP的なものが存在する模様。そうでないと強すぎますしね。
 また、番外編で匂わされている天野さんの過去が気になるところ。
 “先生”との間に何があったのか……
 番外編ではオチに倉橋さんレズネタが使われているので、重くなりすぎないようになってますね。

 総括・天野さん意外と胸大きめ(←おい


□第三話『悪人ハ静カニ微笑ウ』

 エスメラルダという色々糸を引いてるっぽい女が登場。
 敵・味方共に裏で色々動きがあるようです。
 檜大佐も過去に何かあった模様。
 こういう策謀や事情が交錯する様こそまさに架空戦記ものの醍醐味ですね。

 印象に残った名言は、「笑いたまえよこういう時こそ 悪人とはそういうものだ 君もまさかまだ善人のつもりでいるわけじゃあるまい」……軍人ならではのドライさ非情さ、ある種のやりきれなさがある系の台詞はやはりグッときます。

 しかし女子行軍歌の歌詞ひでえwwww

 檜大佐やっぱりいいキャラですね。
 軍人としての立場と一人の人間としての心の板挟みがうまく描けてます。
 特殊射手というのがどのような存在で、どのような待遇なのかも明かされましたし、主人公側の主要仲間キャラも揃い踏みしいよいよ本格的に戦いが始まりそう。

 総括・エスメラルダちゃん、最っっ高!!


□第四話『魔女ハ落日ト共ニ』

 うおおおお本格的な合戦だ!
 しかも戦略レベルで練られてる!
 架空戦記を数々描いてきた作者さんだけあって、戦いが始まるまでの描写が緻密で丁寧です。
 主人公たちがいない、モブたちの戦闘にも関わらず、こうも引き込まれるのは、ひとえに作者の技量によるものでしょうね。
 共和国劣勢→共和国持ち直す→羽野公の裏切りで共和国敗戦という流れなんですが、このうち共和国が持ち直す辺りが好きです。
 主要キャラだけで戦争が成立しているわけではなく、数多のモブの奮闘があるというのを感じられるので……。

 そして天野さんたち第二小隊も出撃。
 仲間たちの異能力も出揃いました。
 大砲のような効果をもたらす楽器に、殺戮人形の操作に、怪鳥への変化。
 てっきり全部武器系だとばかり思っていたので、いい意味で裏切られました。
 バラエティ豊かなので今後のバトルが楽しみです。異能力同士の乱戦なんかも今後あるのかな?

 総括・羽野公、早速思い通りにならない


□第五話『兵隊ハ友ノミヲ愛ス』

 天野さん、迫る敵(羽野公の私兵)にラッパを吹くも前のような効果は生じず、庇った小隊長もろとも敵の銃弾を浴びてしまいました。
 どうやら特殊射撃は普通の銃とは違い、確固たる殺意がなければ効果を発揮しないようです。
 さらに、無敵と思われた天野さんたちに深手を与えられるような専用の武器も登場し、今後の展開に不安が出てきました。
 やっぱり仲間も何人かは死んでしまうんでしょうか?

 助けを待つしかない状況で、天野さんは倉橋さんの弱い部分を知り、そこでようやく本当の覚悟を固めました。
 いよいよ、といったところですね。
 友のため戦う決意をした天野さんですが、その道は長く険しそうです。


□第六話『歴史ハ勝者ガ刻ム』

 共和国、羽野公を討つべく動き出してます。
 うろたえる羽野公の小物感ぱないよ。
 この人ロクな末路辿りそうにないな……。
 藁をもすがる心地のようですが、エスメラルダにいいようにそそのかされてるなあ……。
 一方で帝国軍の春日宮は、中ボスくらいにはなりそうな貫禄。

 その頃天野さんたちは村に辿り着きますが……これもう嫌な予感しかしないよ!
 スプラッタの予感がビンビンするよ!
 村を巻き込んだ戦いになるかもしれない雰囲気です。


□総括

 まだ物語も戦闘も序盤といったところですが、主人公の心境や軍人たちの権謀術数の丁寧な描写によって読みごたえある作品となっています。
 このようなテーマ、ジャンルだとどうしても堅く、重苦しくなりがちなのですが、わかりやすい図や適度なコミカル要素を散りばめることで、非常に読みやすく仕上がっていますね。
 架空戦記好きでなくともオススメですよ!


■革命リヴァリューツィア


 王道少女漫画、とのことです。
 現段階ではそれを信じていいものかわかりませんが(笑)、あまり読んだことのないジャンルなので新鮮な気持ちで読ませていただきます。
 21世紀になってもソ連が存続している設定のようです。
 共産主義下ゆえのドラマが繰り広げられるのでしょうか?
 それにしても、タイトルの字面が格好いいですね。
 発音してみたら案外言いやすく、かつ心地よかったので皆さんも是非!w


□第一話

 主人公のハルカが、ユーリという旧友に再会できることを楽しみにしてたら実はユーリは男だった、という話。
 なるほど、確かに王道少女漫画だ!
 疑ってすいません!
 ……ユーリがKGBがどうとか不穏なことを言っていたような気がしたけどきっと気のせいだ!

 しかし、当時髪を伸ばしていたとはいえ女の子と思われていたユーリは相当の中性的美男子だなあ。これはロシア人ならではか。

 そんなイケメンユーリ、喧嘩も強い。
 ハルカの唇もスタイリッシュに奪います。
 少女漫画の男キャラとしての素養は十二分に備えていますね。
 国際恋愛、それもソ連……ここから先の様々なドラマを予感せずにはいられない幕開けです。


□第二話

 ハルカは両親不在のようですが、夢に出た父親は「ハルカ頼む 全てを破壊してくれ」なんてぶっ飛んだことを言っていました。
 やはりこの物語、単純な恋愛憚では終わらなさそうです。
 どれだけスケールの大きな話になるだろうか、今から期待が膨らみますね。

 しかしコミカル要素もガッツリある模様。
 担任の顔はもはや「突っ込んだら負け」レベルです。
 転校生としてユーリが紹介されたときの男子と女子の反応差もひどいwwww
 まさかあの画像のパロが見られるとは。

 ハルカはユーリのキスと彼が男だったことで頭がいっぱいのようですが、どうもハルカとユーリは大きな事案に関係があるらしく、警察の息子であるタクミが父親の頼みでユーリに接触しますが、早くも自分では力量不足だと嘆いております。
 その事案、やはり冒頭の夢と関係ある感じですかね。テロリズム系?

 王道少女漫画ということは、ハルカユーリタクミの三角関係も今後生起するんでしょうかね?


□第三話

 ハルカは貧乳。ハルカは(ry

 ユーリ、イケメンで喧嘩が強いだけではなく運動神経も抜群のようで体育の授業で女子たちの注目の的となっていました。

 ハルカを貧乳ネタでボロカス言うモブ男二人がやたら生き生きしてますし、それ以上にタクミがレズビアンを友達思いという意味だと勘違いしていたことに笑いました。
 ハルカの「何この人 よくわからない」という評も納得の天然ぷりを披露してくれたタクミ君、ほんといいキャラしてるよ。少女漫画の二番手男キャラとしての素養十分だよ。

 と思ってたらユーリのメイド服に全部持っていかれました。
 お前も何やってるんだよとww
 しかしなにはともあれ、今回でハルカとユーリの距離は多少縮まった(戻った)ようです。
 
 ただ、話はそれだけで終わりませんでした。
 ユーリは裏の仕事をしているみたいです。
 彼のダークサイドをハルカが知る日はいつなのか。
 彼女たちの平穏はいつまで保つのか……。


□第四話

 長い話です。
 そしてかなり重要な話です。

 第一話でもチラッと出てたエリザさんがハルカユーリタクミの輪に加わり、主要キャラは四人に。
 エリザさんの印象は残念ツンデレ美人といったところ。第一話ではただの小悪党だったのに……。

 そしてタクミ君の天然ぶりはとどまるところを知らない。
 ハルカの夏野菜カレーはすげえ旨そう。

 今回は、ハルカの両親についての話題が出ました。
 父親はもとより、母親もストーリー的に重要そうな予感がします。

 ユーリはソビエトの軍曹だそうで。
 KGBの指示で何やら動いている模様。
 命令されればハルカでも躊躇いなく殺すと言い切った彼ですが、今後そんな命令が下される日は……まあ来るんだろうなあ……。


□第五話

 ユーリ、寝込みを襲われるも返り討ち。
 投げ技を決めるシーンがイカします。

 コインロッカーのミスリードに僕もまんまと引っ掛かりましたね……刺客の死体を入れたかと思いきや隣人から預かったアダルトグッズてww

 今回はハルカの友人たちも交えてのプール回。
 水着でキャッキャする女の子たちを見てのユーリの感想が「資本主義は淫らだ」なのがさすがソビエト軍人です(笑

 今回新キャラ多数登場。
 ソ連の人間が集まってきているようで、ハルカたちの平穏が崩れるのも時間の問題かもしれません。

 あ、タクミ君もそこそこ強そうです。


□第六話

 職業体験回。
 ハルカほんとユーリのこと好きなのなww

 ……と思ってたら、日常回のままでは終わらず。
 きましたよ、誰もが一度は想像する、「学校をテロリストが占拠」展開が!
 この作品ならそれが割と展開的に自然なのがいいですね。

 今回、ユーリが初めてハルカの前で人を殺しましたが、今のところは正当防衛の結果と認識されているので、ハルカがユーリの正体を知るのはもう少し後か。

 しかしユーリ、タクミを“まだ”死なさないためには、か……不穏なことを言ってます。

 現在更新されているのは、ハルカをタクミに任せ、ユーリが動く……というところまで。

 これから盛り上がっていきそうで楽しみです。


□総括

 王道少女漫画とするも、今のところは少女漫画+ハードボイルド+学園コメディな印象です。
 ハルカユーリタクミの三人を軸に(エリザも主要キャラ? 誰が言ったのそれ?w)、裏での動きも少しずつ大きくなり、物語が確実に進行しています。
 そうなっていくと必然的に日常回が減ることになると思いますが、個人的にはコミカルあり恋愛ありの日常回ももう少し見たいですね。
 今後、張られた伏線をどのように回収していくか、目が離せません。



■レビュー総括

 あまり深いこと難しいことが書けない人間でして、本当に見たまま読んだままの感想を書いた感じになってしまいましたが、どちらの作品もこの企画のために読んでいるという感覚は早い段階で忘れて、一読者として楽しめました。

 今後も一読者として更新を追っていく所存ですし、一作者として学ぶべきところを学び貪欲にパク……取り入れていきたいです!w

 最後に、改めまして。

 新都社十周年、おめでとうございます!!

 以上、筆者・崩砂糖で拙文を失礼致しました。