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★文芸・ニノベ作品感想3★
10月25日更新ニノベ作品感想

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■10月25日更新のニノベ作品感想

 作品更新数:7作品

 おおっ、ニノベが息を吹き返した(?)。多くの更新ありがとうございます。今回からは更新されたら感想書かないルールを撤廃していますので、感想アップの有無にかかわらずドンドン更新続けてくださいませ。今回は初めて読むものが多いので期待しています。
 さて、例のごとく以下の点だけご注意お願いします。
 ・感想を書く順番は更新された順。
 ・作品数が多い場合は複数日に分けてアップする。
 ・感想が不要の場合は作者コメント欄などでひとことください。
 それでは気になる更新作品リスト。(表記は更新順)

「ミシュガルド:甲皇国航空戦史」http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=18384
「力を持ってる彼の場合は」http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=17463
「ミシュガルド冒険譚・カレー味」http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=18416
「夜の海鷲、襲撃す」http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=18462
「ホモ卓球部」http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=17586
「浅漬け短編集」http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=18463
「ミシュガルド~ボルトリックの飼育日記」http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=18465

 それなりに量がありますので、感想アップは28~30日に行います。ラジオは31日の土曜20時からを予定。よろしくお願いします。
 余談ですが、文芸スレで企画をやりたいという意見がありました。編集部規制食らってますので書き込めませんが、ミステリー企画とかどんでん返し企画とか、時期を考えればクリスマス企画、書き初め企画など考え始めても面白いかもしれませんね。楽しみ楽しみ。

     

「ミシュガルド:甲皇国航空戦史」 作者:38(t)先生

【まえがき】
 38(t)先生とはあの勇者キヨの作者さんでしょうか。ゼット伯爵という空軍の指揮者に焦点を当てた作品のよう。しかしちょっと読みづらい点があるような……?

【ストーリー】
 甲皇国空軍指揮官であるゼット伯爵によるエピソードを書き記しています。気球にのってアルフヘイムをスケッチするほど肝っ玉の座った人物。プロペラによる推進力がある気球ってすごいな。プロペラの動力源とか突っ込めそうだけど、その辺りは門外漢なので止めておく。アルフヘイムに攻めこむも苦戦を強いられる。その様子を淡々と描写していくさまはまさしく戦史のよう。飛行船での襲撃は手に汗握るものがあった。

【キャラクター】
 ペリソン参謀、どうやら私は個人的な冒険をせずにはおれぬことになっているようです――とはゼット伯爵の言葉。良いキャラをしている。好奇心や冒険心がうずく人なんだろうか。ただ淡々と書かれる今作においてはその個性が死んでしまっているのも確か。本当に戦争の記録といった感じなので、キャラクターの生物感というか、いきいきとしたものは伝わってこない。いや戦争中にいきいきとされても困りそうだけど。そんなの丙武ぐらいだろうけど。

【世界観・オリジナリティ】
 ミシュガルド作品はざっくり言えば世界観共有作品になるので、ここの項目は独自性についてのみ書く。キャラクターの主観を交えず事実を書き記していく進め方は、どことなく過去の文献を読んでいるような気分にさせられる。なのでやり方は決して間違っていない。ミシュガルドを形成する一作品としてはあるべき形。ただ単独の小説作品として読むにはなかなかに厳しい物がある(後述)。

【文章】
 黒兎お得意の重箱隅突付き。まず手記の部分を始めとした文章全体に読点が少なく、情報が頭に入ってこないことが多い。長くても一文は100字程度(Neetelで見た時に2~3行)に収めるのがいいと思う。あまり読点で文章を続けるとどの部分が重要な事項なのかわからなくなる。それに短い文章を連続させたほうが手記らしさが出ると思う(戦火の中で長文を描くのは難しそう)。文章自体は語彙も巧みで読ませるものを持っていると思うので、適当な文庫本を手にとって、プロ作家がどんな感じに文章を構成しているのか見て見るだけでも変わってくると思う。

【総括】
 文章は個人的になかなか読みづらいものの、空軍の戦い自体はとても好物なので読み続けたいと思えた。終わりっぽい雰囲気に満ちているけど……続くよね? 大丈夫だよね? 関係ない話だけど最初ゼット伯爵をゼットン伯爵と読んでしまって某ウルトラマンの怪獣が浮かんでしまった。それだけの話。続き楽しみにしています。

     

「力を持ってる彼の場合は」 作者:ソルト先生

【まえがき】
 ぶっちゃけると読もう読もうとしている間に話数が進み、なかなか手が出せなくなった作品。やはり、更新ごとに追っていくのが一番楽ですね! となると大事なのはやはり更新頻度なのかも。ざっと目を通した感じ、異能を持つ少年が人外と戦っていく感じ?

【ストーリー】
 倍化の力を持つ少年・神門守羽のたたかうおはなし。最初は一人で戦う守宇だったけど、戦いのなかでいろいろな仲間に出会い、何かをしていくお話。守羽は大体巻き込まれて戦っている感じで具体的な目的はないから、「周囲に振り回されながらも自分の隠された過去(?)について知っていく」タイプの主人公。守りたいものがあるから戦う主人公。それはそれでアツいのだけど、結局話が敵主導で動いているから今ひとつ感情移入しにくいというか、主人公サイド何も知らなさすぎじゃないか感が強い。何も知らないけど大事な人が狙われてるから戦うっていうのは何度もやってると展開が見えやすくなる。最新話ではなんとなく詰んでしまっている感じがあるので、大体の予想はついているものの、ここからどうひっくり返してくれるかに期待している。展開自体は王道でアツい。ただまだ話の全体像が全く見えてこないので、早い段階である程度の目的と終点は提示した方がいいと思う。

【キャラクター】
 守羽は好戦的でかっこいい主人公なんだけど、そこまで葛藤するか? っていう疑問はある。大事な人が危ない時ですら信念を曲げないのはかなり頑固。まだ過去が明らかになっていないからなんとも言えないけど、なんだろう。主人公なのにつかみどころがないというか、お前はどうしたいんだという気持ちが強い。その点では由音の方が魅力的なキャラクターしてる。あとは過去に登場した敵キャラクターがそのまま退場しているのが少しもったいないかなーと思ったり。というか敵キャラ含む人外キャラなどに個性的な奴が多くて守羽がかすむ。主人公もう少し頑張って欲しい。

【世界観・オリジナリティ】
 妖怪、鬼などと戦う半妖(?)の少年、なんとなく某犬コロ夜叉を想像したけど全然違う。廃ビルが崩れてもなんにも騒ぎにならない世界落ち着き過ぎててやばい。どういう世界なんだ。異形頭とかは普通に存在しているらしい(だっけ?)けど。異能がどういう経緯で発現しているのか説明も欲しい。既にあったらごめんなさい首つります。鬼が普通に山で暮らしている世界、どこからともなくフェアリーがやってくる世界……どういう構造になっているのか気になる。設定自体はあまり見たことがないのでオリジナリティはあると思う(本をあまり読まない物書きの意見なので参考にはならない)。ただ倍化と聞いて某ぽっちゃりを思い浮かべ、力の倍率を聞いた時点で某界王拳を想像してしまったのは反省したい。比較は良くない。

【文章力】
 非常に読みやすい文章で誤字率も低い。見習いたい。ただ文章作法とかそういうのを抜きにしても、行頭は一字空けたほうがいい。その方がひとつのパラグラフが長くても読みやすい(主観だけど)。三点リーダの数とかは正式な原稿ってわけでもないから自由でいいと思う。描写は割と淡々としているので情景というよりかは戦闘風景がよくイメージできる。なので人物描写は多少あっても想像で補完してる。なくても特に違和感がない。素人感想ながら表現力は十分に及第点を突破していると思うので、あとは最低限の作法があれば飛躍的に伸びそう。誤字抜粋しようかと思ったけど通して二箇所くらいしかなかったので、みんなも探してみよう。

【総括】
 ラノベらしい展開とおもいきや、最新話はかなり泥臭い(?)というか、陰陽師を見ているような気分になった。この先の展開はある程度読めるけど、最終的にお話がどう落ち着くかは想像がつかない。読者に想像の余地があるうちに最終目的を提示すると読者が離れにくくなるかも。期待しています。ちなみに陰陽師を見たことはない。

     

「ミシュガルド冒険譚:カレー味」 作者:ブッコロ大魔王先生

【まえがき】
 ブッコロ大魔王先生のミシュガルド作品。カレー味と聞いて、そういえばキャラクター登録所にウンコ的なサムシングがいたなー関係有るのかなーと思ったら開幕数秒でアッパーカット食らった。お食事中に読むか読まないかはお任せします。

【ストーリー】
 ウンコをしたいナノコが飛行船から落ちたり飛竜から落ちたりしながらウンコの神(?)と便秘の神(?)に悩まされる話。なんなんだこれ良い意味で最初からクライマックスだ。途中から宗教じみた話になってきて、正直ウンコだけでここまで話を膨らませられるのはすごいと思った。これ、どれくらい続くんだろう? まさか長編? 一体ナノコはいつになったらウンコできるの? そんな疑問が絶えない今作、読んでいるだけでウンコを我慢しながら帰った少年時代を思い出す。

【キャラクター】
 ナノコとナキシは甲皇国の人間で、落ちたのは風景からしてアルフヘイム? それともミシュガルド大陸? そのへんは気にしなくていいのかも。ニニはゲオルク戦記……もといミシュガルド戦記でも見た。なんか勧誘してきた。ルーラは戦うことに疑問を覚える。飛竜はウンコをする。自由すぎる。結構コメディ調みたいだから、自由な感じで書いているのが窺える。ウンコがゲシュタルト崩壊しそう。

【世界観・オリジナリティ】
 ひたすらウンコを貫いている今作はオリジナリティに満ちあふれていると言っても過言ではない。これぞ新都社クオリティといったところだろうか。もはやこの感想で何回ウンコと言ったか分からない。だがそれでいいんだ。それくらい突き抜けていなくてはならないんだ。ウンコー!

【文章力】
 問題なく読める文章なのだけど、少しだけ「~と思った」がクドい気がしたので、それならナノコの一人称で書いても良いのでは、と思った。終始テンションが高いキャラクターのなかでナノコだけが普通なのなら、恐らくそのほうが映える。現時点でも十分面白いので、余力があれば書いてみて欲しい。

【総括】
 ただただウンコ。悪い意味ではない。これからどう転ぶのか、ナノコのウンコはどうなるのか、全く分からないので続きが気になる。ちょっとカレー食べてくる。

     

「夜の海鷲、襲撃す」 作者:ヤーゲンヴォルフ先生

【まえがき】
 ヤーゲン先生の新作。なんだか見たことのあるタイトルだけど内容は別物のよう。お見合いのようなシーンから物語は始まる。佐渡に好意を寄せる豊子の、その理由とは――的な始まり方。ヤーゲンさんの始め方はいつもかっこいいというか、安定している。ただ、今回はインパクトに欠けていたかも?

【ストーリー】
 ヤーゲン作品ではおなじみ大天照帝國と北中支のドンパチ話。今回は爆撃機、もとい航空機の話のようだ。階級は曹長、佐渡という男は東カリヤン航空隊の三部に誘われ、戦爆夜襲隊というものに身をおくことになる。字面からして奇襲とか夜襲を得意とする部隊のようだ。まだ始まったばかりなのでキャラクターも少なく、どういった方向に話が動いていくのかはわからないといったところ。

【キャラクター】
 佐渡が対峙する豊子という女性。彼女は一体何故佐渡に思いを寄せるのか。話の中枢に関わってきそうな事象である。夜襲隊に属することになった佐渡は、豊子さんにも夜襲を仕掛けるんだろうか(失礼)。ともあれ、まだまだ素性も何も見えてこない状態。続報を待つ。ヤーゲン先生にしては主人公が結構年取ってそうだと思うのは気のせい?

【世界観・オリジナリティ】
 新都文芸では(多分)戦記物が少ないので、ヤーゲン先生は独自の世界観を広げられていると思う。どの作品でも國が同じだったりするので、まさしく戦争の一部分を切りとっている感じがしていて良い。他の作品のキャラクターが出てきたらテンション上がるんだけど、確かそういうことはしていなかったと思うので、気が向いたらしてみて欲しい。僕のテンションはもれなく上がる。ところでこの両国は一体どっちが勝つのだろう。同先生は勝ち負けにはあまりこだわってなさそうだけれども。

【文章力】
 やはり情報の入れ方が上手い。過不足なく、必要なところで知りたい情報を提示してくれる書き方はとても参考にできる。割りと序盤から情報過多になったりする作品、もしくは何も情報が出てこない作品というのはよく見受けられるので、ヤーゲン先生の作品はその点バランスがとれている。あとは台詞回しが個人的に好き。「爆撃が出来ればな」から「せめて爆撃機の一機でもあれば」の間とか好き。

【総括】
 出だしはやはり安定しているので、後は最後まで書き上げてくれれば何も文句はない。これだけ書ける人の小説を読む人がいないわけがなく、読者は絶対についてきていると思うので気張って書かれてください。お待ちしています。

     

「ホモ卓球部」 作者:まじ吉先生

【まえがき】
 まず一つだけ断りを入れさせてもらうと、同作品は読み進めていくのが困難であると判断したため、一話分のみで感想を書かせていただいています。そこだけはすみません。
 ですがコメント欄でも似たような意見を持っている人がいたので、どうすればこの作品のコメントを増やすことができるか、という点も踏まえて感想を書きます。なので少し辛辣になるかもしれませんが、より良い作品になってほしいからこその意見ですのでどうかご容赦ください。話自体は、タイトル通りホモだらけの卓球部の話?

【ストーリー】
 実はホモじゃないけど、ホモっぽく見られている卓球部が騒ぎを起こしたりするんでしょうか。今のところ目立った事件が起きていないので分かりません。いきなりキャラクターの過去エピソードを入れてくるというのはキャラクターに対する愛着が見られていいのですが、読者からすると正直どのキャラクターがどういう立ち位置なのかも分かっていない段階です。掘り下げていくのはある程度キャラクターの性格などが理解されてからでもいいような気がします。
 たとえばキャラクターの欠点などを明確にしておけば、いざ過去を掘り下げる時にその欠点の理由など織り交ぜたり出来ます。そういう工夫が魅力あるキャラクター作りにも繋がってくると思います。なのでまずは試合などキャラの性格が如実に出てくるエピソードから始めてみてはどうでしょうか。

【キャラクター】
 正直どんなキャラクターがいたか、あまり記憶にありません。腐女子がいたかな? と思う程度です。そういう時は大体「キャラに特徴がない」か「キャラが多すぎて覚えられない」のどちらかだと思うのですが、同作品の場合、その両方に当てはまってしまうかと思います。理由としてはまず、話の軸となる主人公の人物像がはっきりしてこないこと。主人公がどういう人間で、どういう目的で行動しているのか示すだけでも変わってきます。次に、何人ものキャラクターが「並列」で登場してくる点。ただでさえ情報が限られる小説で、次々とキャラクターを出されては混乱してしまいます。キャラクターを出すならしっかりシチュエーションを考えないと同じイメージのキャラばかりになってしまいます(例:暗いキャラなら倉庫の中、不良タイプなら屋上とか)。これは蛇足になるのですが、キャラクターの性格や嗜好などはきちんとした裏付けがないと薄っぺらく見えてしまうので気をつけましょう(自戒)。

【世界観・オリジナリティ】
 ホモばかりの卓球部というのは真新しいような気もする。それ以外は特に無し。舞台設定やらが地の文で説明されているけど、こういうのはできるだけキャラクターの台詞で違和感がない程度に言わせるべき。

【文章】
 ネットスラングやwwwなどの文字列を使うのは個人的には論外。使う使わないは自由だけども、恐らく大半の人が良しと思っていないのでは。ホモという設定を淫夢語で濁してしまうのは創作としてはタブーにも近い行為だと思っているので、ホモという設定を活かしたいなら素直にそういう行動だけさせていればいい。一部の人間のみに通じている共通言語を使用して雑に設定作りをするくらいならまだ自己紹介でホモと言わせたほうがいい。台詞も誰が逝っているのかさっぱりわからない場面が多々あるので、やはりまずはキャラクター作りから見なおしてみたほうが良いかと。

【総括】
 かなり辛辣な感想になりましたが、新都社文芸はそれだけレベルの高い作品が多いので、埋もれることなく連載を続けて欲しい気持ちで書かせていただきました。苦情や意見などありましたらTwitterまで。今後更新があった場合も読みますが、同じ調子だと読むのをやめてしまう可能性は高くなると思います。それだけお願いします。

     

「浅漬け短編集」 作者:酢だった。先生

【まえがき】
 短篇集ということで、二回目の更新のよう。見たことない名前の方なので、新人さんなのかな。ただこれ、短篇集……? 短いのでそれぞれの短編についての感想を書こうと思ったのだけど、どうも続いているらしい。でも既存の二編に共通項があるかと言われるとそうでもない。むむ?

【ストーリー】
「はじめの第一声」はコミュ障の心の中を書いたもの。「幼い銃剣」は戦争が起こっている国の話? どちらも短編にしてはオチがついていないか続いているかでインパクトに欠ける。短編は回りくどく言えば「長編を凝縮したもの」になるわけで、きっちりと起承転結、少なくともオチが欲しいところ。そうでなければ正直、どのように感想を書けばいいか分からない。とりあえず、以下は「幼い銃剣」についてのみ感想を。

【キャラクター】
 こんな若くてきゃぴきゃぴしたお母さんがいたら楽しそう。でも憲兵とかがいる世界だと面倒くさいんだろうね。でも食べ物で許す主人公。食に対する貪欲さがうかがえる。そんな毎日が思い出と感じられるようになるということは、やはり主人公も出撃? することになるのか。学徒出陣という文字が重苦しく伸し掛かる。

【世界観・オリジナリティ】
 戦争が続いている世界というのは創作では珍しくない。学徒出陣はどうだろう。ライトノベルでは見かけないかもしれない。学徒出陣というと20~25歳辺の学生を駆り出すとかそういうことだったはずだから、やるなら文芸のほうが気色が合ってるかも?

【文章】
 コメントで指摘されてある通り、「――」を使うべきところで「ー」を使用しているため少しややこしい。それ以外は空白が多く見える点を除いて可もなく不可もなくといったところなので、読みやすさに少しだけ気を配れば問題ないと思う。

【総括】
 二編目はまだ続きがあるようなので続き待ち。更新されたら読みます。ただ、一編目だけは何を書きたかったのか正直分からなかった。馬鹿な黒兎に誰か解説をお願いします……。

     

「ミシュガルド~ボルトリックの飼育日記」 作者:風味がよくなる先生

【まえがき】
 ボルトリックといえば、ミシュガルド戦記ではゲオルクとともに遺跡に入った奴隷商人。それの飼育ときたらそりゃあもう凄惨なことになるでしょう。案の定出だしからもうぐちゃぐちゃでした。読み切りとなっているので、これ以降の更新はないのかな?

【ストーリー】
 奴隷商人であるボルトリックの日常を描いている。歯向かった奴隷は特別室で拷問をされると。今回の女エルフはボルトリックの趣味に合ったのか強姦されることになってしまった。恐ろしい。話の節々から陰鬱な空気が漂ってくる。名作の香りですね、これは。

【キャラクター】
 ボルトリック(ボトルリックと表記されている所あり)のキャラクター設定などは特に見ていないけど、見ずとも行動のすべてがボルトリックをボルトリックたらしめているというか、どういう生き物なのか鮮明に伝わってくる。嗅いだだけで嘔吐感をもよおす口臭ヤバイ。しかも自覚ないのヤバイ。捕まったら死ぬ。最高の下衆キャラクター。

【世界観・オリジナリティ】
 ボルトリックの奴隷商人としての私生活(?)を書いているだけなので、きつい言い方をするとボルトリックの自己紹介を行っているだけというだけのイメージが有る。なのでオリジナリティは特にないと思う。他の作品のボルトリックと違ってうちのボルトリックにはこんな特徴がある! なんてものがあれば面白かったけど、ミシュガルド作品だとそれは難しそう。

【文章力】
 かなりの文章力があると思う。情景がありありと伝わってくる。見たことない名前の方だけど、書き慣れていそう。読み切りと言わず、どんどんいろんな作品を書いて欲しい。

【総括】
 豚を飼う豚。それがボルトリック。ボルトリックというキャラクターの魅力(?)を存分に引き出している作品だと思います。続くのか続かないのか分かりませんが、楽しみにしています。

     

■全体の総括

 今回も力作の数々、ありがとうございました。個人の所感で読むのをやめてしまった作品もありますが、また更新を合わせていただければ次の話数分の感想は書かせてもらいますのでどんどん更新をお願いします。
 自分は辛辣な感想を書いたかもしれませんが、言ってしまえばそれは一個人の主観的な感想。作者さんは「そういう意見もあるんだな」と心に留めておくだけでもいいと思います。もちろん僕も出来る限り意見など出していく所存なので、ある程度受け入れてもらえると感想を書いている身としても冥利に尽きます。なんか日本語がおかしい。
 ともあれ、この企画はあくまで「感想」企画なので、気ままにやっていこうと思います!

 さて、次回の感想日ですが先ほどサイコロを振りました。
 3が出ましたので、3日後、11月3日に更新された文芸新都作品の感想を書きます。今回は少し日程が詰まっていますが、更新をお待ちしています!
 余談ですが、更新を合わせたくれた人に対してお礼のFAでも描いてみようと思ったものの、なかなか時間が無いですね。可能であればやってみようと思います。
 文芸新都諸兄の更新を待つ!

       

表紙

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