文芸新都
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家はひどく貧乏で、僕は幼稚園にも、保育園にも入れてもらえなかった。我が家にあった価値のあるものといえば、彼女が使っていた、その――透明なプラスチックの、フラッシュさえ無い――小さなカメラだけだった。
(『朱色のセーターを着ていたのだろうか』 第二章)
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