Neetel Inside ベータマガジン
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★新都社11周年記念・作品感想企画★
ニノベ・電波ジャッカーBLUE

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【雑誌名】ニートノベル
【作品名】電波ジャッカーBLUE
【作者名】bookman
【作品URL】http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=9519





【本編の補足・電波ジャッカー外伝】
 本作も文芸感想企画で一度感想を書いた。
 その時の総評としては「電波ジャッカー本編の外伝としてはあり。これ単体で読むのはキツイ」というものだった。
 やはりそう。本編第三部第十八話まで読んでから本作を読んだ方がいいだろう。
 電波ジャッカー本編第三部ではいじめ問題を大きくクローズアップしているが、それに取り組んだ春子の心情が理解できるので、読んでおいて損はない。
 完全に本編の補足として読めばいいかな?という内容だ。
 第一話~第五話までの話は春子の話となっているが、番外編は杉浦悠・優と桂木薫・翔子の話。
 きょうだいの絆の話としては良いが、やはり漫画本編を読んでいないとさっぱり分からない。


【文章的には】
 漫画本編を読んでいれば、春子や由紀などの容姿も想像できるからまだ読みやすい。
 基本的には三人称の春子一人称視点で書かれている。
 時折、作者と春子の視点が織り交ざる感じ。
 本編より幼い頃の青春時代の春子を書いているので、実に青臭くて支離滅裂、そういうのが良く出ている文章だ。
 BLUEというのはやはり「青春」「ブルーな気分」を表しているのだろうか?
 あとぶくまん先生のボケツッコミが終始見られる文章は関西人的には心地よいテンポで読みやすい。
 いじめをテーマにしたくら~い話なので、ぶくまん先生の軽妙な文体のおかげで余り春子というか志村に感情移入せず、一歩引いて見ていられるというのもある。


【外伝単体でも面白い読み物を】
 一つの作品として別に登録するのなら、それ単体で理解できて面白い話を書いて欲しいところだ。
 そういうのを意識して書いてもらえたら小説の技術も上がるんじゃないかと思うが、まぁそんなつもりもないだろうし、余計なお世話だろうな。
 漫画本編で説明するには少々重たい部分、作画するにはめんどうな部分を小説に投げているという感じだし。
 でも電波ジャッカーファンならこの小説も読む価値はある。
 気が向いたら漫画化して欲しいところだ。

       

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