Neetel Inside ベータマガジン
表紙

見開き   最大化      


   「ミシュガルドを救う22の方法」   作者:新野辺のべる

   【作品内容】
 いやぁ、苦戦しました。初めてのミシュガルド作品です。
 新都社におけるミシュガルドという世界観というかシリーズみたいなのは知ってはいたのですが、その内容についてはまったくの無知という状態でして。
 最初に結論から言ってしまうと、読んだはいいのですがさっぱりわかりませんでした。これミシュガルド初見さんお断り作品かもですね。
 ゲームブックという特殊な方式での物語を構成されていて、選択肢を選ぶことで違う展開・結末を迎えることが出来ます。これもよくわからんまま進めていたら世界を救う2つ目の方法で終了してしまいました…。


   【人物】
 この項目がいっちばん難しい。
 どうも全部が既存のキャラクターのようなのですが、いかんせんこのミシュガルドシステムを理解していない鹽竈にとってはポンポンポンポンと知らないキャラがどんどこ出てきて疑問符で頭が埋め尽くされてしまう始末。
 とりあえずは……あの、ミシュガルド初見者としての視点からの感想を書きます。
 既存のキャラクターということで、おそらく外見や内面をあらかじめ設定された人物が無数にあって、その中から登場するキャラクターを選んで使っている…ということなのですよね?たぶん。
 だからか、登場時によくよく外見描写は事細かに行われています。髪型とか外見年齢とか身体的特徴とかですね。
 でも言ってしまえばそれだけのように見えました。他人の製作したキャラクターをそのままに流用して使い潰している…ような。当たり前といえば当たり前ですが、自分が直々に生み出したキャラじゃないから愛着が薄いように思えます。
 こういうものなんですかね?ミシュガルドというものは。どうにも、キャラの扱いが淡白過ぎて読んでいる側もこれといってお気に入りとか感情移入できるキャラとかが全然出て来なくて(出てもすぐ死んだり退場したりで)あんまりのめり込めなかった感あります。


   【文章】
 ゲームブック方式ということで、全体的に駆け足気味な構成でした。その上に登場するキャラの数が半端じゃないものだから、高速で流れゆくお話の中で人物が置いて行かれているような錯覚を覚えます。
 これは本当に初見野郎鹽竈の個人的な感想そのものでしかないのですが、出すにしてもきちんとそのキャラクターの設定とか内面とかを描写してほしいなーと。メゼツとか主人公なのに死ぬ前の(元の身体だった頃の)話とか一つもわからないし、その妹のことももちろん。出てきて初めて機械が云々とかいう設定も知りました。
 あとはなんでしょうか。物語の展開がやっぱり速いですね。敵の本拠地行ってボス倒すまでの流れとか凄かったです。ソードマスター見てるみたいだった。
 いくらゲームブックといえど、もう少しゆったりお話を構成していってもいいんじゃないかなと個人的には。でもそんな風にやってたらいつまで経っても終わりませんか。22もエンディングあるらしいですし。


   【ざっくり感想】
 ちょっとロクな感想が出来なかったですね。事前にミシュガルドいくつか読んでおくべきだったかな……。
 ということもあり、やはり事前知識無しにこれを読むのはかなり辛いものがあるかと思います。もしこの感想を見て読もうかなと思った方は、ミシュガルドというものを事前にいくらか齧っておいた方が良いですね。
 コメント欄を見る限り、ミシュガルドを知っている人から見ると凄く面白いみたいなので、キャラだけでも一通り把握してから読めばだいぶ違うかも?
 

       

表紙
Tweet

Neetsha