Neetel Inside ベータマガジン
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   「未定」   作者:あ

   【作品内容】
 見た事あるような設定、聞いたことあるような世界観。うん、これ作者コメントにもあるようにポ○モンを下地にしてあるような内容ですね!
 魔獣と呼ばれるモンスターを人間が特殊な首輪で飼い慣らし、それらを用いて生活を豊かにしている……うーん、これは○ケモン!あと不思議のダンジョンを足したような感じの作品ですね、風○のシレンかな?


   【人物】
 主人公は少年ロセフは魔獣士に憧れる男の子。アレックス博士とかいうとんでもない魔獣研究者のお願いを受け、魔獣だけでなく人間すらも服従させられる出所不明のヤバい首輪の実験を請け負ってしまいます。
 どうでもいいですけど最初だけロセフを青年と表記していますが、十四歳なら普通に少年だと思います。これは誤字なのかな。
 で、なんやかんやあって首輪を付けるつもりが逆に幼馴染のマギーに取り付けられてしまう羽目に。
 ロセフちょっと愚か過ぎません?てっきり騙して首に付けるのかと思ったら馬鹿正直にドストレートに行くとは。十四歳ならもう少し頭を使った方が利口なのではないですかね……マギーの方がよっぽど歳相応に真っ当なこと言ってますし。
 博士も相当なサイコパス研究者ではないでしょうか。素性の知れない相手から貰った首輪を何の実験も検査も無しにいきなり子供に渡すとかこの世界恐ろしい。これと似た世界では十歳で旅に出るのも普通らしいですけどもしかしたらこっちの世界も似たような設定なのかな。


   【文章】
 行頭以外はこれとって特に際立つ粗は無いように思います。ちょっと表現とか描写が妙に思える部分もいくらかありますが、読む分にはさして気にはならなかったです。
 この作品において指摘すべきはやはり世界観ではないかと思います。こういった現代社会とは全く異なる世界の物語を作るなら、その世界を事前にしっかり練り上げる必要がありますよね。そうでないと後から後から矛盾や不可解な点がどんどん出て来て手に負えなくなります。
 人物に関してもよくわからない内からキャラが増えて来るので、誰がどういうポジションでどういう人間なのかというのが読んでいる側にもよくわからなくなってきてしまいます。魔獣士に憧れる少年、その幼馴染の女の子、少年がよく手伝いをしている魔獣学者。これらは特徴と呼べるほどのインパクトもなく、ただ作者に与えられたロールでしかないので、ここからさらにキャラクターをキャラクター足らしめる何かが必要になってきます。
 上記の部分が足りていなくて、作品全体の像というか内容が見えてこないですかね…。キャラにも感じることが無いですし、やはり読者を作品に近付けるにはそれらの要素を重点的に磨き上げることは必須だと思います。


   【ざっくり感想】
 文章の欄で書いたことが、ほぼこっちに来ますね……分ければよかった…。
 話の展開も唐突というか突拍子もなくて、作者さんがどういう方向で物語を固めたがっているのかが依然として見えてこないままです。
 とりあえずでもいいので、何か行動指針というか展開を動かす為に納得できる話の広げ方をした方がいいかもです。首輪が取れなくなったからとか、変な組織が動いているから、とかでは十四歳が主役で動き回るにはイマイチ弱いかも。大人に任せるとかアレックスに責任取らせるとかすればいいんじゃ…?って鹽竈も普通に思ってしまいましたし。

       

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