Sクリニックへの通院が始まった頃には、もう真夏になっていた。
初診なので、またしばらくは1〜2週間おきの通院となった。
もう記憶が飛ぶこともなくなっていたし、むやみにケタケタ笑ったり、はしゃいだりもしなくなっていた。
狙われ・守られ妄想も治まっていたが、監視されているのでは・・・という猜疑心が沸き起こっていた。
医療措置入院で閉鎖病棟に拘束されていた私…
旦那のゴリ押しで釈放されたけど…病院からは本来、牢屋の中にいなくちゃいけないと判断されている・・・。
医療関係の全ての人たちに連絡が回って、みんなで私を見張っているのでは・・・?
きっとそうに違いない、と思い込む時は、やっぱりまだ神経がおかしかったのだろう。