Neetel Inside 文芸新都
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49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/23(金) 02:47:50.51 ID:Koj4mmq0
k美ちゃんの下着何色ダター?

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/23(金) 02:48:50.51 ID:2dgSaDG0
美少女?

55 :1:2007/11/23(金) 02:50:50.51 ID:Hj0oi+P12
>>49
何か紺の白ドット柄だった
>>51
美少女
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 美少女。だよな。多分。

 そんな判定も出来かねるほどの恰好だった。
 下着は上下セットなのか紺に白いドット模様の可愛らしいもの。ブラジャーはスポーツブラ似た感じで、パンツの方も、男のボクサーパンツのような短いスパッツに近いものであまり色気がなかった。って何を詳しく説明しているのか。へそを出したまま、大の字の恰好で、足はベッドにひっかかっている。そして口をあけて寝ていた。
 そんな恰好だったので一瞬引いたが、やはり容姿は…。
 目を閉じて眠っている状態ですら、遠目にも綺麗だと分かった。肌が透き通るような白さで、睫毛も長い。髪は母親である鳴子さんに似て綺麗な黒髪だ。肩くらいの長さに伸びた髪型は、正直俺好み。

 いつまでもじっと見ているのも憚れたので、床に散乱している雑誌の方に目をやった。いやしかし…。いつ越してきたのかはわからないが、片付いていないにも程があるな。
「ん?」
 そして、俺は気付いてはいけないものに気付いてしまった。

 散らばっている本を良く見てみると、『アニメイジュ』を初め、オタク臭のするものばかりだったのだ。エロゲが原作の漫画『IROHA』までもが落ちていた。ちょ、それ糞つまんねーぞ!アニメは良作だったが…。

 とかいってる場合ではない。

 今起きられたら俺変態じゃねーか。早くここは引いた方がいいだろ。
 そう思い引き返そうとしたとき、皆さんもフラグにお気づきかと思うが俺はダンボールの山の一つにけつまづいた。
「うっ!」
 俺の何ともいえない痛みに耐える小指など無視して、だだだだとダンボールが雪崩を起こした。
 まずい起きる!!
 俺は嫌な汗が毛穴からぶわっと出るのを感じながら「ん…」などという寝起き特有の声をきいた――といいたいところだが、どっこい彼女はそんな可愛らしい声を出さなかった。
 「ぱちっ」という漫画的擬音語でも聞こえそうな勢いで急に目を開け、なんというかこう…ぼうっとした、どろっとした漆黒の目をこちらに向けて、無表情で静止したまま俺を見つめていた。
「………」
 少したつと、やはり無表情でむくりと起き。
 俺をどちら様?という目でじいっと見つめた。ただし無言。そしてやっぱり美少女。
「あ…あの…」
 とか何とかもごもごと言いながら俺が必死に弁解しようとあたふたしていると、美少女がやはり無表情で、「ねえ」と声をかけてきた。
「ハぃ?」
 俺が裏返った声で反応する。
「やるべきだと思う?」
「え?」
「キャー見ないでえっちーって…」
「…?」
「なんかその辺のもの投げたりして君を追い出すの。やっていい?」
「ハア?!」
「いや…憧れで」
 えええ。何言ってんのォこの人おおおお。
 意味が分からない。

「あ…あの…鳴子さんが呼んでいて…僕はノックしたんですけど、その…応答がなかったので――」
 俺自身も一体何を言ってるのか分からない。動揺しているらしい。とりあえず眼鏡をくいと抑えて落ちつこうと必死になった。だがそんな俺を気にすることもないらしく、
「ああウン着替えようと思ったんだけど寝ちゃって…ゴメンね」
 というと彼女は俺の前でもぞもぞと着替え始めた。
 ちょ…おま…目の前で着替えるんですか!
 こいつはヤバイ。関わってはいかん!逃げよう!
 俺はそう直感すると同時にくるりと回れ右した。
「じゃ、先に下で待ってますんで」
「ムギくん」
 ビクリとしつつ立ち止る。逃げるのは失敗のようだ。

「君、塩川麦くんだよね…?私は村上琴美(むらかみことみ)…。お姉ちゃんって、呼んでもいいよ」

 無表情の美少女、もとい琴美さんは俺にスッ…と手を差し出し握手を求めた。
 汚い部屋。無表情。散乱するオタ臭のする本。

 ――変人。

 俺は彼女が美少女にも関わらず心底何もかもイヤになっていた。そして思った。寮のある高校に受験すべきだった、と。

 初めに感じた嫌な予感の原因は、どうやらこの人にあるような気がした。

       

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