Neetel Inside ニートノベル
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或る夏の物語
第2部 恋は突然

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○??週目(2)


……キッ


まただ。赤信号にひっかかる。
それも決まって、前の車が通り過ぎてから。

こう何度も停車を余儀なくされると良くない事が起きる様な、そんな漠然とした不安に駆られる。


あの頃の僕も、正にこんな状態だった。
不幸が重なり何もかもが上手く行かない気がしていた。



だけど明けない夜は無い事を、僕は知っている。

「冬来たりなば春遠からじ」

赤信号は予定通り青に変わった。
この先に未来があると信じ、僕はアクセルを強く踏み込む。



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