「他の子はいじめられへんやん、私だけやん
それって私に問題があるからとちゃうの?」
自己嫌悪と罪の意識の塊
自分は悪い事をしたんだから制裁されてるのだ。
そう山本は考える。
春子は山本がそう考えていることを知っていたので少し安心していた。
立ち向かってこない、自分はセーフティ。
…だが実際は違う
春子は自分でも実感していた。
罪悪感とかそういう気持ちもあるだろうが、もっとリアルな気持ち。
これほどの事をしているのだ、もし事が重大になったらただじゃ済まない。
でもだからといって 今手を引いたって…
もうやりとおすしかないのだ。
楽しくない楽しくない、こんなこと楽しくない
どうしてこんなこと始めたんだろう
理由なんて忘れた。でもやらなければならない。
やり続けなくては…。誰だこんなつらいことをさせるのは。
山本だ
アイツのせい、許さない、ムカつくんだ。
そう考えると春子の気持ちは楽になった。
そしてある日を境に山本は学校に来なくなった。