第五話
なんという失態だろう。
072代目総理大臣寺田は頭を抱えていた。
4度の生殖作戦は全て見事に失敗に終わった。何が原因なのか。
原因を探るため、政府直属組織「中出し戦隊子供ツクルンジャー」には特別休暇が与えられる事になった。期間は1週間。その間は活動停止なのだ。
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ブルーはその日、珍しく暖かな朝日の中に目覚めた。
そうだ。今日は「仕事」がないのだ。そう考えただけで、一気に射精しそうだ。
ベッドからゆっくりと床に足を付け、台所へ向かった。
台所に立つと、湯を沸かし、インスタントコーヒーを作った。もちろんブラックだ。
ちなみに彼はブラック党ではない。これから「調理」するのだ。
彼は「ムホォ!」と叫び、朝勃ちしたオチXチンを、人参などの皮を剥くのに使うピーラーでしごきまくった。常人ならば、そのチンXはだんだん細くなりながら血まみれになってしまうだろう。しかし、彼の場合はそんなことはない。むしろ「有り得ない」。
ドブブ!!!!ドブビーッ!
ブルー特製ホワイトソースが出た。
全てブラックコーヒーの中に注ぎ込まれた。少し量が多すぎたようだ。台所の調理台から溢れてしまっている。
彼はそんな事は気にかける様子などなく、精子まみれのコップを持ち上げるとうまそうに飲み干した。
やはり朝はこれに限る。体の奥底からすごいパワーが湧いてきた。
今日は久々に楽しい一日が送れそうだと思った。
「よし!」
と気合いを入れると、早速彼の行為は始まった。勃起したチンコをしごきまくる行為が。
シコシコシコシコシコシコ・・・・・・・・・
止まらない。本当に止まらない。この先の7日間、彼はひたすらオナニーを続けるのだ。出血しようと構わない。性的快感を求め、彼は自動式オナニーマシーンと化すのだ。
しかし、ほんの少しの間理性を取り戻した。
そしてオナニーの回数を数えてみようと思った。紙に、「性」の字を書いてオナニーの回数を数える事にした。
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イエローは今日もどこかアンモニア臭い部屋で目覚めた。
臭い。臭すぎる。しかししょうがない。
今日もお漏らししてしまったようだ。布団が美しい程に黄色く染まっていた。
歓喜の声を上げると、勢い良く掛け布団を跳ね飛ばし、床におりたった。
今日は「仕事」がないという事に気付くと、急いで冷蔵庫に向かった。
冷蔵庫のドアを開けると、勃起したチンコを突っ込み、冷蔵庫の扉で挟みまくった。
声を挙げて喘いだ。
バン!バン!バン!
たまらない。この冷蔵庫は、すでに冷蔵庫としての使命でもある「冷却保存」という役割を果たしてはいないが、イエローにとってはベストフレンドだった。
これほどの快感を与えてくれるマシーンが他にあるだろうか。いや、ない。
長年に及ぶ冷蔵庫オナニーで、彼のチンXXは縦にひしゃげてしまっていた。まるで魚の尾びれのようなオチンXXだ。
彼は冷蔵庫の中に勢いよく射精した。
ブルビッ!!
ゴウン!!!
精子の有り余る勢いにより、冷蔵庫はゴウンと大きく揺れた。
日課が終了した彼は、一糸まとわぬ姿で外に出た。多くの通行人が彼の姿を見て、恐怖の声をあげて逃げ去っていく。逃げていく通行人(メス)をイエローは必死で追った。
「ウヘウヘ」言いながら。
彼は何故逃げられるのか理解できなかった。彼はただ、女のメルアドが欲しかっただけなのだ。
もちろん、彼はパソコンはおろか携帯も持っていないが、なんとなくメルアドが知りたかった。オナニーの材料になるかもしれないからだ。
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ブラックは最高の目覚めを体験した。
とんでもない夢精をしたようだ。布団の中が精子で溢れかえっていた。通りで妙に生暖かいと思った。
精子地獄から抜け出すと、早速朝食のコンニャクを喰った。
さすがに生コンニャクは不味いと思ったのか、彼はコンニャクを皿に乗せると、サランラップを掛け、電子レンジに突っ込み、暖めスタートのボタンを押した。
熱コンニャク出来るまでの間、彼はオナニーをする事にした。
どれにしようか。彼は、自作のオナニーメニューを眺めながら考えた。
と、創作のオナニー方法。「尿道オナニー」をする事にした。期待の新作だ。
やり方はいたってシンプル。彼はまずシシャーペンを握りしめると、一気に尿道へ突入させた。
ズブリッ!ググッ・・・
奥まで入っていく感じがたまらない。
「ヌホウッ!」
出てしまった。だが尿道に突っ込んだシャーペンが邪魔して、精子が出て来なかった。
『これなら何度でもオナニーできるのでは』
そう考えた彼は、この先の7日間、ひたすら究極の尿道オナニーを求め、研究に明け暮れる事にした。
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アワビはその日、休暇だという事を完全に忘れ去り、普通に「中出し戦隊子供ツクルンジャー」の本部である、葉子の家に出勤した。
やはり彼らも社会人。出勤時間は人並みで、朝の9時だ。
普段なら、葉子の家の前でイエロー、ブルー、ブラックがオナニー三昧で、葉子の家の玄関に精子を掛けまくっているはずなのに、今日は誰もいなかった。
『何かあったのか。』そんな事を考えながら彼はインターホンを押した。
返事がない。
『まさか、何者かに襲撃されたのか。』
妙な気持ちが入り交じる中、彼は何度も何度も立て続けにインターホンを押しまくった。
それがいけなかった。
眠っていた葉子はぶちぎれた。彼女は玄関の前に立つと、どこからともなく、ピストルよりも、アサルトライフルよりも、いや、大陸間弾道ミサイルよりも強烈な精子を連射した。
爆風が辺り一帯を包み込んだ。
その日、東京の某区に突如出現した巨大キノコ雲の理由はこれだったのだ。
アワビは跡形もなく吹っ飛び、どうなったかは分からない。
葉子は満足げに笑うと、再び安らかな眠りについた。
最近、マンゲがもっさりしてきている事が彼女にとっての悩みであっった。
夕日が沈む。今日も日本は平和だった。
あなたは忘れてはいないだろうか。日本の平和がどんな組織よりも、彼ら「中出し戦隊子供ツクルンジャー」によって守られているという事を。少子化を防ぐため発足したこの組織は、日本の少子化だけに留まらず、世界の貧困をも救うため、世界を精子で埋め尽くすのだ。そう、全ては寺田の信念の元に・・・
ブルーの「性」の字が1200個を超えようとしていた。