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1.10代男×10代女

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・10代男
高校生。部活では軽音楽部に所属している。髪を長く伸ばして茶色に染めており、たびたび校則違反で注意されている。友人が多い。また顔もよく、学内外にファンがいる。スマホゲームをするのが好き。

・10代女
高校生。いわゆるギャルで、ダンス部に所属。あまり真面目に部活に参加はしていない。学校にはなんとなく来ているタイプ。積極的に周りを巻き込むタイプで、見方も多いが敵も多い。根明だけど、みんなを引っ張るタイプではない。ミーハー。スマホで爆笑動画を見るのが好き。


■昼。マックの中。

「なー、ケンジぃ」
「あん?」
「なんでウチなん? ほかにもいるっしょ、色々」
「色々って?」
「だから……色々。ファンとか」
「まー、そうなんかな。わからんけど」
「なんでウチなん?」
「なんでって……。別にわざわざ言う必要なくね?」
「あるし! なんなん? いきなり呼び出して、『好き』とか。ビビるっつーの!」
「ゴメン。嫌だった?」
「いや……。別に嫌ってわけではない……けど」
「けど? 『好きだから好き』でいいじゃん。だめ?」
「……だめじゃない……けど……」
「ぶふっ」
「なっ、なに笑ってんだよっ!」
「だってお前、そんな格好してるのに純情すぎな? めちゃ笑えるわ」
「うるせーし!」
「いままで彼氏いなかったん?」
「いたっつーの! ただ……マトモに告白されこと、なくて……」
「あー、なるほど。俺と出会うまでは辛い思いしてきたんだねえ。かわいそうに。よしよし、いいこいいこ」
「がー! うっせ! 頭さわんなし!」
「いてっ!」
「あっ……や、だからその。せ、せっかく付き合ってやったんだから、ウチのどこが好きか、聞いとく権利はあるというか、みたいな?」
「なんか顔、赤くね?」
「あー! もー! うっせーし! ニヤつくなし!」
「いてっ、いてえって。あははは」
「笑ってんじゃねーっ!」
「あだだだ。ゴメン、ゴメンってば」
「ふー、ふー、うー……」
「でもやっぱ、アレかな。明るいとこ? とか?」
「なにそれ」
「アキちゃん、よく放課後さ、体育館前で踊ってるしょ? 部活で。そん時の楽しそうな感じでさ、跳ね回ってる感じがさ。なんつーか、こう……」
「うん……」
「エロい」
「下心かよ! ふざけんなし!」
「いてっ、いてえ。冗談、冗談だって」
「あーもー、ムカつく!」
「あっ、ちょ、どこ行くんだよ」
「帰る」
「ちょ、待て、待てってば。待って」
「さわんなし! はなせハゲ! はな……」
「……ゴメン。ちょっとフザけすぎた」
「ちょ……や……ここ人見てるって……」
「でもアキちゃんのこと好きなのは、マジだから」
「わかった、わかったから、はなせし……っ」
「ん」
「……ほんとお前、チャラくね? まじありえねー。サイテー。ヘンタイ。バカ」
「もう帰る?」
「帰るし。もう遅いし。お母さんも待ってるし。キモい。死ね。ハゲ」
「じゃあ、また明日な」

「…………。うん」
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