トップに戻る

次 >>

0:はじまりのお話

単ページ   最大化   

遥か、遥か遠い時代。ずーっと、ずーっと遠い宇宙の真ん中に、大きなただの岩の塊が浮いていました。
その岩は幾度となく他の隕石との衝突を繰り返し、長い年月をかけて大きな、大きな星となりました。しかしそこには大気も生命も、なにもありません。
そんなひとりぼっちの寂しい孤独な星。

そこへ、1つの船がその星に降り立ちました。その船から、1人の男と1人の女が現れたのです。彼らはその地に降り立つと、男は1つの小さな麻袋を手に持ちました。その中から1粒の種をとりだし、自分の足元に植えたのです。そして勢いよく、大地を踏み鳴らしました。
すると、その種ははじけ、そこを中心に光の帯が広がっていきました。
その帯が通り過ぎた後には、緑の大地と青い空が広がっていったのです。
山や海、いろとりどりの花に高らかな空。
次に女がその麻袋を持ち、泉へと歩み寄りました。麻袋をさかさにむけ、残り全ての種を水の中へ沈めたのです。
そして歌い始めました。
その声は美しく、繊細で、そして力強く大気をふるわせ、その地全てにいきわたらせました。
その声の振動と呼応して種は砕け、中から小さな光と共に生命が誕生したのです。

こうして惑星ラデ・ス・トラ=アステリウス。通称アステリウス。そしてそこに住む全ての命が誕生したと言われています。
男は神ヴィレサレヌ・女は女神ティスラエヌとしてこの地を治め、そして種はアティスと名付けられ、生命と希望の象徴とされてきました。


これがこの星の誕生伝説として、人々の間で言い伝えられてきているお話。
けれど、古人の残した物は誰かの都合のいいように真実を覆い隠されているのが、世の常ってもんですよね!



このお話の舞台は惑星ラデ・ス・トラ=アステリウス。人間・魔物・エルフ・妖精・獣・・・様々な生命が日々生まれ、そして絶えていく。魔法と化学が共生する星。
すべては神の意志のままに。
1

水色 先生に励ましのお便りを送ろう!!

〒みんなの感想を読む

次 >>

トップに戻る