Neetel Inside 文芸新都
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Android‐アンドロイド‐
2話【來亜とアオバのチャット】

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2話【來亜とアオバのチャット】
 情報共有サイト『チェイン』。
 我こそは非凡な才能を持っていると言わんばかりに個性を演出するものもいれば、暇つぶしにコミュニケーションをとるだけの大人しいものもいるサイトである。機能は様々。動画を投稿したり、生放送をしたり、チャットをしたりと多岐にわたる。
 そんな、様々な思いを抱えた人々が集まるサイトに埋もれるように、ひっそりとしたチャット部屋が作られていた。パスワードつきの部屋。パスワードは『(´_ゝ`)』である。

 アオバ:【で、毎回思うんだけど何でパスワードが顔文字!?】
 來亜:【なんでって、こいつを良く眺めてみろ。人生の酸いも甘いも味わったような顔してるじゃんか。俺もそういう渋い人になりたいなっていう願望も込めてだな、こいつに決めたわけだ】
 アオバ:【じゃあ、夜の学校に忍び込むとか悪い事ばかりしちゃ駄目だよ】
 來亜:【なんでだよ?】
 アオバ:【警察に捕まったら酸いだけの人生になっちゃうんじゃないかな】
 來亜:【うるせえよww。チクリ厳禁】
 アオバ:【限度はあるけどねえー。人を殺したり大事件起こしたら言っちゃうかもよ。そんなことしないでね】
 來亜:【んー。じゃあさ、お前の好きな子が】
 アオバ:【ん?】
 來亜:【もしさ】
 アオバ:【どうしたの?】
 來亜:【いや、なんでもない】
 アオバ:【あっそう。まあ良いや。すごい気にはなるけど。っていうか僕の好きな人知ってるの?】
 來亜:【バレバレだ。あれは何時だったか。そう放課後の話だ。「そういうまっすぐなところかっこいいと思いますよ(ハート)」ww聞いちゃったんだよねー。その後にさ「そ、そんなことないよ」。お前は緊張しすぎだよww】
 アオバ:【ウgはwhgヵ塩fjkldfじゃいこhふぃおqhfかsfkj】
 來亜:【大丈夫だ。それ以上は聞いてない】
 アオバ:【何も解決してないような気がするんだけどなぁ】
 來亜:【気にしたら負けだよ。人には忘れるという素晴らしき能力があってだな、君はその忘却術をフルに活用すれば皆ハッピー、君も幸せになれるって事だ。分かるかね?】
 アオバ:【誤魔化すのはひどいよ】
 來亜:【まあ、聞かれても減るもんじゃないからな】
 アオバ:【僕の精神ポイントが減ってるんだけどね。絶対に魔法でてこない状態だよ。メラ】
 來亜:【35歳まで女と関わるな】
 アオバ:【えっなんで?】
 來亜:【………………………………最初からお前が理解できると期待してなかったよ】
 アオバ:【えっ? えっ? ええっ? どういう事?】
 來亜:【そういう純粋なお前を愛してるぜ。じゃあ俺はもうそろそろ寝るわ。女の子の足裏とか想像しながら寝るわ。ペロペロhshs】
 アオバ:【すごい上級者だね。じゃあお休みー】
 來亜:【お休みだぁ!!】
 アオバ:【お休みだぁ!! 何なのこのテンション】
 
 ――――――――――――來亜さんが退室されました

 アオバ:【そういや、今日さ怜奈ちゃんの髪留め】
 アオバ:【っていないかー。まあいいか】
 アオバ:【久しぶりにチャット来たと思ったら、文字打つの遅かったけどなんでだろうか? これみたら答えてね楽雄】

 ――――――――――――アオバさんが退室されました

       

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