★毒にも薬にもならない豆知識★
ゐ墨→ 引き籠り吸血鬼。ＲＰＧ好き。
リコ→ 天使ちゃんマジ天使。格ゲー好き。
テーマ３「ゲーム①」
「ただいまー。って、この時間帯じゃゐ墨君はまだ寝てるかなぁ」
「おかえりなさい、リコさん。ところがどっこい起きてます」
「うわぁー本当だ。めずらしー」
「まぁ、起きてるというより寝なかったというべきなんですがね。徹夜でゲームしてました」
「ふーん。何にしても健康には良くないなぁ、きみぃ。眼、真っ赤だよ？」
「それは生まれつきです！ それよりリコさんこそ、こんな太陽光がサンサンと降り注ぐ真っ昼間に何処かお出かけしてたんスか？」
「うん。辺りを意味無く徘徊してた。いい天気だったし」
「うわー、リコさんのぽじてぃぶさがまぶしいなー」
「ゐ墨君、一体いつまでそのネタ引っ張るつもりなんだい？」
「勿論、気が済むまで」
「ふーん。そんな事を言う悪いゐ墨君には、帰りに買ってきたコレあげないよ？」
「それは… トマトジュース！ 僕の体の７０％はトマトジュースによって構成されています」
「安売りしてたからまとめ買いしてきたぜぃ」
「流石リコさん。これでまた暫くは僕の邪気眼を抑えられます」
「よーするに吸血衝動でしょ？」
「そうとも言います。ま、僕の場合実際に人間の血って吸ったこと無いんスけどね。… だからこそ、唯一の生き残りとしてひっそりこっそり、こうして暮らしていられるんスけどね、ハハッ」
「うわっ、ゐ墨君から負のオーラ漂い始めちゃったよ」
「ぐぬぬぬ、あぁ、全てが妬ましい。全世界のリア充死ね！ 氏ねじゃなくて死ね」
「こらこら、君はそんなキャラじゃないだろう？」
「ですよねー。基本ヘタレですし。素で引き篭もり体質なんで、吸血鬼は天職です」
「良かったねー。でもさぁ、血を吸わない吸血鬼に存在価値ってあるのかなぁ？」
「全世界のリア充爆発しろ！」
「にゃははははっ。よしよし、そんなゐ墨君のために私が一緒にゲームをしてしんぜよう」
「え？ あぁ、この間の事覚えてたんですか？ 酒癖の悪いリコさんにしては珍しいっスね」
「酔っぱらうと、嫌な事だけスッキリ忘れます。大切な事は忘れません」
「全世界の人間がリコさんみたいな酔い方が出来れば、世界は平和になりそうっスね」
「それはそうと。君がそこまではまるなんてさ、一体どんなゲームしてたの？ またネトゲ？」
「スカイリムっス」
「ふーん。君って洋ゲーあんまりやらないし、ドラゴンズドグマ派かと思ってたよ」
「いやー、評判良かったんでつい。でもこの自由度の高さはＲＰＧ随一っスよ。… ハハッ、現実世界の代わりに、僕もこの仮想世界を充分徘徊してますから。オープンワールド最高、現実世界に戻りたくないっス」
「重症だなぁ、しかも君が言うと微妙に説得力があるね。… それじゃ格ゲーやろうか」
「うわー、結局僕に合わせてくれる気は無いんですね」
「だってさぁー、ＲＰＧじゃ二人プレイできないじゃん。ゐ墨君って、ＲＰＧ好きだよねー」
「好きですけど。作業プレイ大好きですけど、エンディングを迎えたゲームのレベル上げが何より好きですけど、３週目・４週目プレイは当たり前っスけど… ってか何故僕の膝の上に座るんスか？ 普通に横に座ってくださいよ」
「えー、いいじゃん。けちけちすんなヨ」
「いえ、単に前が見えないんですよ、嬉しいけど。リコさん長身だから」
「そうかな？ 普通でしょ」
「あくまでどく気はない、と。それはそうと、リコさんは格ゲー好きですよね。僕は逆に苦手なんですよ、格ゲー。なんなんスか、あのロマンキャンセルとか強制開放とかチェーンコンボとかエリアルレイブとかって？ 一見さんお断りなんスか？ あの糞長い空中コンボは悪意しか感じないですもん。ロマンの欠片も無い」
「にゃはははっ、まーまー、格ゲーってある程度のセンスも必要だからねぇ。そして悲しいかな、ゐ墨君にはそれが全く無い。それにね、君は初心者何だから初心者用キャラを素直に使えば良いんだよ」
「どんなゲームにも必ず一人や二人はいますもんね」
「そうそう。無敵対空技があって、変に癖が無い、近距離も遠距離もそれなりに動かせるってバランスキャラね。なのに君ときたら、妙に尖った色モノキャラばっかり使うんだから」
「だって、初心者用キャラって限界があるっていうか底が見えやすいっていうか」
「そう言う事は、まともに波動拳コマンドが入れられるようになってから言おうね？」
「むしろ、波動拳と昇竜拳のコマンドの違いが分からないです。だから嫌いなんスよ、エクストリーム厨二アクションスポーツなんて」
「やっぱり重症だね。ま、あんまり構えずにレバガチャで動かしてても結構面白いと思うんだけどにゃー」
「そうかもしれませんが、相手がリコさんじゃ全く面白くないです。だってリコさん手加減って言葉を知らないんスもん」
「フルボッコにしてやんよ」
「…… それにリコさんって、馬鹿力なんですよね。これまで一体幾つのコントローラー達が犠牲になった事か…」
「でさぁ、どれにしよっか？ やっぱりヴァンパイアハンター？」
「… 泣いていいっスか？」
お・し・ま・い
