しかしそれも束の間、結衣の覚醒に気付いた蟲が、再び彼女の体を貪り始めた。
「うっ……ぐぅ……」
蟲に吸い付かれ、ちゅぽちゅぽと音を立てて、淫核と乳頭を弄ばれる。
(ちょっ、と……なんで……なんで、こんなにぃ……!)
結衣は心の中で泣きそうになりながら抗議した。昨日と大して変わらないはずの責め苦が、今までよりも何倍も快楽を伴って結衣の心を焼き付ける。
「ぁ……ぅ……ッ……!」
我慢しようとしても喘ぎ声が止まらない。蟲はその口を自在に変形させて、あるいは中の柔毛と舌触手を巧みに使って結衣を責め立てる。
一晩じっくりと雌の悦びを教え込まれ、寝ている間には淫蟲の唾液に浸され続けてきた体は、もはや結衣の制御できるものではなくなっていた。男の手の平のちょうど収まるほどの胸の膨らみとその蕾、元から快楽を得るだけ肉豆は共に蟲の淫毒に侵され、熟れた性器のように敏感になっている。そこを極上の責め苦が犯していく。人の指でも舌でも決して与えることの出来ない淫蟲の口淫刺激。それは弱すぎず強すぎず、とろとろの粘液と無数の柔毛、二本の細長い舌触手を最大限に活用し、少女の体を弄んだ。
「い……や……ぁ……」
力なく首を振るが、もう結衣は諦めていた。なにより体が本能的にイきたがっている。止めた呼吸がもう限界だと酸素を求めるように。
(イく……イっ……)
頭が真っ白になりかけるところで、パチンと指がなった。途端に淫蟲の動きが穏やかなものになる。もともと激しいものではなかったが、じりじりと炙るように蠢くだけ。絶頂まであと一歩で届かなかった彼女の秘所が、下着に隠れて物欲しそうにひくひく痙攣した。
「やァやァ巫女さん、お楽しみで」
結衣にとっては忘れようもない憎々しい声。妖魔カイがそこに立っていた。しゃべることが出来るようになった今、本来の結衣ならば何か言い返してやるところだが、絶頂寸前の混濁した意識では、呼吸を整えるのが精一杯だった。
「とりあえず君を死ぬまで淫蟲に嬲られ続けるだけのオブジェにしようと思うんだけど、どうかなァ?」
からかう混じりの酷薄な宣告の後に、「くひひ」と楽しそうな笑いが続く。
ただ結衣はすぐにその言葉がチャンスだと思った。本当にそうするつもりならば、そんなことを言いはしない。相手が置かれたくない状況をわざわざ口にするなんてことは、交渉事の合図に他ならない。妖魔がよく使う手だ。玩具にした人間が壊れてしまう前に、妖術を使った契約で奴隷にさせようとする。
だが交渉となれば取り入る隙も出来る。あわよくば逃げ出せるかもしれない。結衣はその心胆を気取らぬように、慎重に口を開いた。
「許して、ください……」
自分でも驚くほど色めいた声が出た。声に艶が乗ったのは演技ではない。淫蟲の蠢動に体が勝手に反応してしまっただけだ。悔しいが今に限ってはそれも都合が良いと、結衣は唇を噛んで思い直す。
「そうだなァ……、じゃあ代案が思い浮かぶまでコイツをしゃぶっててくれよ」
結衣の口許にカイの男根があてがわれる。太さは結衣の手首ほどもあり、長さはおよそ六寸ほど。彼女の小さな口でそれを咥えるのはいかにも苦労しそうだった。
唇に触れる熱を持った肉塊に、強烈な嫌悪が沸き上がった。またさらにそれしゃぶれだと? 屈辱も甚だしい。食いついて引きちぎってやろうかと思ったが、カイが妖怪である以上無意味に近い。
「どうしたァ? 尺八もできねぇなら、一生肉人形のまま死んじまうぞ」
(……生きて、必ず殺してやる)
煮えかえる心の内をなんとか抑え、結衣は脈打つペニスを口内に入れた。吐き気を押し殺し、恐る恐る舌を這わせる。
「なってねぇなァ、まずは唾液を絡めて舌で僕のを舐め回せ。したらカリの形が分かるまで、舌を丹念に這わすんだよ」
(……からなず殺す……何を以っても殺す)
言われたままに結衣は舌を使うが、初めてのフェラチオがそれほど上手くいくはずもない。
「やる気ねぇなァ……」
言うや否や、カイはずいっと腰を前に突きだした。
肉棒を喉の奥まで突き入れられ、たまらず結衣はえずく。
「ぅぐ……げほ、えほっ……」
「いいか、今からイラマチオってのをやってやる。二度とやられたくなかったら、頭使えよ?」
ごり、と少女の細い喉にたくましい男根がねじ込まれる。結衣はえづくが、カイの陰茎はまだ抜けてくれない。どころか、ほんの少し引いたと思えばまた突き入れられる。三度、四度と繰り返され呼吸も出来ず、あまりの吐き気に唇からは涎が零れ落ちた。
瞳には涙がいっぱいに溜まり、まだあどけない少女が懸命に男のペニスを咥える画だけをみれば、それは酷く扇情的な光景だった。
「げっほ、ごほ、ぐ……」
ようやく喉の奥から引き抜かれた肉棒は、結衣の唾液と少女を蹂躙した興奮で迸ったカウパーにまみれていた。口に留まったままのそれは、もう一度少女の喉を陵辱しに突き入れられる。
「う、ぐぅ……!」
はき出すことも、悲鳴をあげることもできない。じゅぽじゅぽと口に付き入れられるまま、肉棒の口内陵辱を受け入れるしかなかった。
腰を突き出すごとに、えずいて締まる少女の喉の感触を、カイはペニスの先で存分に味わった。涙を浮かべて肉棒を咥えている少女の表情を眺めていると、ぐっと支配欲が漲った。さきほどまであれほど反抗的であった瞳から、その凛とした光が失われていく。
喉から口内までペニスを引き出すと、ついに結衣は懇願するような眼差しでカイを見つめた。
ゾクリと嗜虐心が駆け上る。容赦なくまた喉に肉棒を突き刺した。彼女は反抗しようとするが、顎に拘束の妖術を掛けられ、為す術なくペニスを咥え込まされる。
「も、やだ、……えぐ……あが……」
苦しみで閉じた瞳から、一筋涙がこぼれ落ちる。
少女の喉を気の済むまで抉って堪能した後、やっとカイは陰茎を口から引き抜いた。
「かはっ、えほ、えほ……」
唾液と我慢汁を吐きだした結衣の前に、再度ペニスがあてがわれる。
「咥えろ」
彼女は硬直してしまう。初めて経験する男の陵辱に、もう男性自身が怖くなってしまっていた。
「ははぁ、なるほど。巫女さんはリングギャグを噛まされて、イラマチオをされる肉人形になりたいわけか。一つくらいあっても悪くないなァ」
にたにた笑うカイ。
「あ、咥えます、から……」
また喉を蹂躙されるのが恐ろしくて、反射的に口走っていた。
「早くしなァ。それから蟲よ、遊んでやんな」
カイの命令を待っていたとばかりに、股間と胸に蠢いていた蟲が辱めを再開した。くちゅりくちゅりと淫液を塗りつけ、少女をただの雌へと徐々に堕としていく。
憎むべき妖魔の男根を懸命に舌で奉仕しながら、少女の秘所は淫蟲に蝕まれとろとろの愛液に湿っていた。
「くひひひ、こいつは良い眺めだ。巫女さんが僕のチンポを咥えながら、欲情した体を晒してるなんてなァ!」
少女の口淫はそれほど気持ち良くもなかったが、動けない体で必死にしゃぶりつくその姿に免じて、これ以上の加虐は許してやることにした。小さな口にペニスを頬張らせながら、カイは今思いついたように話を始める。
「ああ、そうだァ。巫女さんに救済処置をとってやるって話だったか。そうだな、じゃあこういうのはどうだい? 今から僕が巫女さんを犯す。一回射精する前に巫女さんが一度もイかなかったら晴れて君は自由の身だ。ただし一度でもイったら、一ヶ月僕の奴隷。悪くないだろ?」
妖魔に穢された巫女はその力を失う。またカイの言う奴隷とは妖術を使って契約するもので、もし主人の命令に逆らえば親族まで呪いを受けるリスクもある。
だがそれでもカイの出した条件は破格だと言えるだろう。このままでもいずれ結衣の貞操は奪われるだろうし、勝負を受ければ最低でも一ヶ月後には解放されるのだから。
「ほらァ、しっかり舐めろって。今の話なしにするかもよ?」
話に気を取られていた結衣は慌てて口での奉仕に集中する。ぐちゅぐちゅと水音があがり、それがまたカイの興奮を煽る。
「よしよし。口をすぼめて吸いながら、唇でチンポを扱け。そうそう、うまいじゃあないかァ。よく形を覚えとけよ、あとでお前のまんこに入った時に思い出せるくらいになァ! はははははは!」
紡錘形の亀頭を幾度も結衣は唇で受け止めた。反り返ったカリの部分までのみ込み、口内で亀頭部分を舐め回すことを強要される。それが終わると、限界まで結衣の口の中に剛直は侵入した。その間も結衣は口をすぼめて吸い付き、ペニスを扱かなければいけない。結衣の口でそれを何度も何度も繰り返されるので、必然的に男性自身の形も知ることになった。カイのたくましい肉棒の大きさ形が分かるほど、それが自分の股に入るとは結衣には信じられなくなった。一番太い幹の部分は、結衣の口がやっとくわえ込めるほどに太い。
ようやく陰茎が引き抜かれた頃には、少女の顎は疲れ切っていた。その一方で、ずっと淫蟲の餌食になっていた体は、長く続く愛撫に疼きを隠せなくなっている。
無論カイはそんなことなど素知らぬように結衣に次の責め苦を与える。
胸元をはだけ、下着を引き裂いて胸から包口蟲を引きはがした。
「あ……ぅ……!」
ちゅぽっと音を立てて蟲が引きはがされると、結衣の口からか細く声が漏れた。カイはその未発達の胸に手をやり、ぐにゅりと揉んだ。
「っ……」
結衣が声を出すまいと歯を食いしばるのが一目で分かった。指の間に乳首を挟み、両の手で少女の未熟な果実を弄ぶ。
「……ふ……はっ、あ……っくぅ……!」
「感じるだろ? 蟲の毒は乳房にたまるからなァ。人の業じゃあこうはならない。堪能しておくがいいさ」
「……誰、がっ……!」
「ほほっ、さっきまであんな顔してたのに、まだ毒突く気力があるか。末恐ろしいな」
カイは苦笑して、結衣の椅子の拘束を解き、畳の床に転がした。四つん這いの姿勢で「戒」の妖術を使って結衣を床に縫いつける。無様な姿勢で身動きの取れない結衣の尻をぺちぺちと叩いてやると、媚毒に侵された体はそれだけでひくひくと震えていた。緋袴をひっぺがえすと、淫蟲が潜り込んだ下着は透けるほどに濡れている。
「なんだなんだァ? すごんで見せても下はこの様かァ!」
結衣が耐えなければならないのはカイの嘲笑だけではなかった。未だ花芯を辱める包口蟲の責め苦は続いており、下着のちょいと下げられて露出した股間の惨状を晒さなければいけなかった。クロッチには愛液が糸を引き、淫裂からは今なお蜜が滴り落ちている。口での奉仕の間も休みなく敏感な体を嬲られ続け、結衣はすでに限界に近かった。今だって、クリトリスを扱く舌触手の一挙一動に腰が震えそうになり、歯を噛みしめなければ嬌声が零れてしまいそうだった。
「さて、奴隷の契約をしようか。巫女さんは僕のチンポで気をやったら一ヶ月奴隷。射精するまで耐えたら解放。ま、そんだけのシンプルな契約だ」
結衣の性器を撫でまわして話を続ける。
「そうそう、一つだけ嫌なことを拒否出来るそうだ。けったいな契約だが、まァ妖魔の仕来りってヤツだ。好きなことを言うが良いさ」
少女はしばし黙り込んで、
「……たとえ誰の命であろうと人を殺さない」
消え入るような小さな言葉だったが、カイの耳にはよく残った。
「くきき、イラマチオじゃなくていいのかァ?」
「同胞を殺すくらいなら、いい……」
カイはつまらなさそうにふんっと鼻を鳴らした。まァそんな高潔な女の方が犯し甲斐があると心の内に嘯いて。
結衣の首に紅い呪文陣が掛かる。
「契約終了。ほいじゃあちょいとほぐしてやるかァ」
指が一本、とろとろにふやけた陰部に沈んでいく。誰も受け入れたことのない結衣の秘所が、異物の侵入にきゅっと締まる。その瞬間、結衣は頭の芯まで蕩けてしまいそうな快楽に襲われた。
(……う、そ……! う、ぁ! ……こんな、こと……くぁ……!)
腰がひくひく痙攣する。この二日間、淫蟲に嬲られながら、ついに触れられることのなかった膣から刺激は、結衣の想像よりもずっと甘美なものだった。胸と同じように彼女の秘肉にも淫毒に侵されているのだが、それを彼女が知る術はない。
ぐにゅりぐにゅりとナカをこね回され、意識が融けてしまいそうになる。
(ぁ……ダメ、これ……イ……く……ぜったい……むり…………)
ぎゅっと全身を強ばらせ、歯を食いしばりどうにか堪える。指がぬるりと引き抜かれるが、息つく暇もないまま今度は二本になって結衣の膣に挿入された。凝り固まった肉をほぐすように二本の指が出入りする。折り曲げられた指の腹で肉壁を擦られると、たまらず甘い声を上げてしまいそうになる。
(だ、め……イく……イく……!)
淫蟲の舌触手にクリトリスを扱かれ、指で膣内をほじくり回され、陰唇を広げられ、粘膜のひだを擦りられ、結衣はあっさりと絶頂した。声こそあげなかったが、がくがく震えた脚が言い訳を許さない。
じゅぽっと愛液が絡みついた指が引き抜かれる。カイは大股を広げて巫女の少女の背後に立ち、そそり立つペニスをその秘所に当てた。
(……あ、そうだ……まだこれでイかなければ大丈夫……)
絶頂の余韻が残る頭でそう思った瞬間、カイのペニスが結衣に破瓜の痛みを与える。
「うっ……っと、こんだけほぐしても処女まんこはキツイなァ」
しかしその痛撃も刹那のもの。初めこそ痛みがまさったものの、カイのペニスが二三度出入りする内にすぐに愉悦が勝り始めた。押し広げられ、入り口から奥の子宮まで一度に擦られる快楽。その肉棒を引き出せば、カリが肉のひだを一枚一枚舐めるように刺激していた。じゅぶじゅぶと出し入れが行われる度、快感が強くなっていく。カイの腰の動きにあわせて、結衣からたまらず嬌声が零れた。
「う、あ、あ、ああ……!」
じゅぽ、じゅぽ、じゅぽ、じゅぽ。ストロークを短く、少女の子宮を揺さぶるようにペニスがピストンされる。
「気持ち良いなァ! こうやって処女のまんこを無理矢理ほぐしてくのはさァ! どうだい巫女さん、淫蟲をクリにキメられながら、妖魔に犯される気分は?」
もちろん結衣はその問いに答えない。もっとも、やろうと思ったところで、陵辱の快楽に耐える彼女が言葉を発する余裕などなかっただろうが。
(くそ……! 殺してやる……殺してやる……!)
呪詛の言葉を唱えながら、結衣は懸命に気を逸らしたが、それもすぐに無意味になる。
カイが結衣の小さな体に覆い被さるように重なった。膣の最奥にペニスをグリグリ押しつけ、手足を拘束されて無防備な彼女の胸に手を伸ばした。未成熟の膨らみを手の平に収め、優しくそれを揉みほぐした。
「ん……く」
「くふふ、揉むとナカが締まるから分かりやすいなァ。両方やってやんよ」
いくら未熟とはいえ、淫毒にひたすら続けた乳房は、今の少女にとって性器と同じくらい快楽を与える器官と化している。手の平で乳が形を変える度、じんわりと快感が体に広がる。桜色の頂点は指に摘まれ、転がされれば、まるで淫核でも弄ばれているような鋭い性感が駆け抜けた。
(……やば……胸、感じる……!)
乳首を摘まれ、きゅっとしまった膣に一突き。
「んんっ……!」
たまらず漏れた甘い声を聞いて、カイは上機嫌になった。少女の胸を弄くりまわし、ひくひくと反応する秘部に、雌の快楽を射止めるように男根を突き立てる。それを十数回も繰り返せば、少女の反抗心を削ぐに十分足りた。
「うぐぅ……あぅ……はぁ……はぁ……あっ! ……あああ……はっ、あ……」
結衣の声に艶が隠しきれなくなったところで、カイはその細い腰を両手で持って、深くゆっくりペニスを挿れた。
(イっちゃ……だめ、なのに……)
すっかりカイのペニスに秘肉をほぐされてしまった結衣の体は、もう快楽に耐えるのを拒否していた。
それを知ってか知らずか、カイのペニスがぐっちょぐっちょと品のない音を立てて彼女の秘部を蹂躙し始める。
(無理ぃ……こんなの、無理だよぉ……!)
一突きされるごとに、頭がどうにかなりそうなほどの悦びが弾けるのだ。むしろ淫蟲に嬲られ続けた少女が、ここまで耐えたことが信じがたい。
だが、そんな健気な忍耐もカイのペニスに突き崩されてしまう。
「ぁ……あ……! ぅ……ぐっ……ッッッ!!!!」
最後のとどめとばかりに、カイがぐちゅりと音を立ててペニスをねじ込んだ。
思い切り背中を仰け反らせ、声にならない嬌声を吐き出し、結衣が絶頂を迎える。
家畜のような四つん這いの姿勢で。妖魔に犯されて。元巫女である少女にこれ以上屈辱的な状況はないだろう。けれど哀れな少女に慈悲を与える者はない。
首に呪文陣が紅く輝いて、彼女の首筋に刻印を残すだけだ。妖魔の奴隷となった証の刻印を。もしも妖魔に逆らえば、その呪いは親類まで及ぶ。結衣には決して逆らうことのできない類の呪印だった。
「さァて、奴隷一号の名前を教えて貰おうかなァ?」
まだ精液を吐きだしていないペニスで少女の膣をこねくり回しながら、早速少女に命令する。
「ぅ……あ……この、みね……ゆい」
「おいおい、奴隷だろォ? 敬語使えよ」
「はい……申し訳、あり、ませんでした……このみね、ゆい……です」
「へへへ、良いねぇ。この征服感、癖になりそうだぜ」
さきほどよりも更に荒々しい腰使いで、カイは奴隷となった結衣の体を辱める。絶頂したばかりの敏感な体は、カイの思うまま律儀に快楽漬けにされていった。
「結衣、妖魔に犯されて気持ち良いかァ? 気持ち良いなら『おまんこ気持ち良いです』って言ってみろ」
「……ぅ……んこ、気持ち……いです」
「ああ? 聞こえるまで言わせて欲しいのか?」
すぐにでも殺してやりたいと思っていた相手に、これを言わなければいけない少女の気持ちなど考えるまでもないだろう。もっとも、蟲の淫毒に侵され、今なお陵辱を受け続ける少女が、まっとうな思考回路を備えているかは怪しいが。
とはいえ、契約を結んだ以上、命令に逆らうことはできない。
「ん……く……おまんこ……あ、んっ……気持ち良いです……」
「かっはっはっは! そりゃあ何よりだ。次、『雌犬結衣のおまんこに、カイ様の精液ください』、ほら、言え」
これには犯されて意識の朦朧としていた結衣も躊躇した。しかしもうとっくに少女に拒否権はなくなっている。
「雌犬、結衣のおまんこ、に……カイ様の精液ください……」
悲痛な結衣の声。初めて言わされる卑語に、結衣の自尊心がぼろぼろにされていく。
そんな心とは裏腹に、少女の体は従順に快楽を貪っている。カイの激しい注挿に、彼女の膣から泡だって白濁した愛液が太股を伝って畳にこぼれ落ちた。と同時に、ばちんと結衣の小さなお尻に平手打ちが襲う。
「っつぅ……!」
「馬ァ鹿! それがご主人様に物を頼む態度かァ? 言い直せ」
「……あっ……う……雌犬……結衣の……ぅ……おま……おまんこに……あっ、はぅ……カイ様の、精液……ください」
「よし。もう一回」
「雌犬結衣の、おまんこに……カイ様の精液、ください……!」
ばちんと再度、結衣のケツを平手打ちにする。家畜だと思い知らせるように。
「おら! もう一回」
「雌犬、結衣の、おま……あん……ひゃぅ……やっ……」
秘所を好き放題陵辱され、呂律が回らなくなり始めた少女のお尻に、さらに平手打ちが飛ぶ。
「何やってんだ! 最初から言い直せ!」
「雌犬、結衣のおまんこ、に……! カイ様の精液……! ください!」
「かっはっはっは! 最高! 昨日まで僕を殺そうとしてた巫女がこのザマだァ! ちゃんとナカ出ししてやるよ」」
野獣のように少女の体にペニスを突き入れ、カイは妖魔の精液を結衣の子宮に流し込んだ。その迸りに引きずられるように、結衣も絶頂を迎える。背中を仰け反らせ、何度も痙攣するように震えた。
ペニスを引き抜かれると、結衣は甘い声で一鳴きして畳に崩れ落ちた。
大量の精液は少女の小さな子宮におさまりきらず、溢れだして畳に滴っている。
「結衣」
「……はい」
「掃除だ、舐めろ」
カイがそのペニスを突き出して、結衣を招いている。彼女はもう黙ってそれを咥えることしかできない。
「くくく、大した力もない僕は知れなかったが、なるほど他の妖魔が式者を襲う理由もわかるってもんだなァ。結衣、これは命令だ。逃げることはもちろん、自害することも、絶望することも赦さない。覚悟しておけよ」
その日、木乃峰結衣は幾度もカイの精液を胎に受け、巫女として資質を完全に奪われた。
◆◆◆
カイの根城とする円角寺より南、葛原丘宮の鳥居に二人の式者の姿があった。
それを人の姿と言うのなら、の話だが。
男であった方は首から上、両の膝下が引きちぎられ、ぐちゃぐちゃになるまで捻り潰された腕がだらりと垂れ下がっているのみ。内臓は腹から引きづり出され、それを妖魔の蟲がくちゃくちゃと咀嚼していた。女は裸のまま四肢をもぎ取られ、全身を白濁液と血しぶきに濡らして絶命している。どちらもこの上なく悲惨な最期と言えよう。
二人の周りには十を超える妖魔の死体があり、抉れた地面やなぎ倒された木々が、そこでの戦闘の壮絶さを端的に示していた。
妖魔と式者が混在するする空間は、例外なく位相がずれている。一般人が立ち入ることのないその空間では、特に腐臭は長く残った。
地獄を映したかのようなその場所に、少女が一人現れた。白のカッターシャツに暗い藍チェックのミニスカート。濃紺のブレザーには地元釜倉高校の校章が縫いつけられている。
街ですれ違ったら振り返らない男はいないだろう。絹のように光沢豊かな黒髪、ミニスカートから露出した白く細い太股としなやかで美しい脚、タイトな制服が見せる括れた腰の曲線、決して豊満ではないがその華奢な体に見合わぬ膨らんだ双丘、大人の艶美さと少女の愛らしさを兼ね備えた端麗な顔立ち。その全てが本人を意思とは無関係に男を誘惑する。ポニーテールにされた長髪を揺らし、短いスカートを翻して歩く姿はひどく蠱惑的だ。だがただ一つ、切れ長の瞳に宿された怜悧な冷たい光だけが、彼女の異質な雰囲気を際立たせた。
眼前に広がる鎮痛な光景に微塵も動じず、彼女は冷静に探していた。
「いない……」
その声音に僅かな焦燥。
「無事でいてくれるの……? 結衣」
そう言い残し彼女は来た道を足早に戻っていく。その両脇に
その容貌に侮る勿れ。彼女は来る道を息一つ乱さずに駆け抜けた。妖魔を一人残らず殲滅しながら。
神奈河は湘難、海風薫るかの地に四十七の代を数える五百蔵家の才媛、
【残り28日】