新都社作家の後ろで爆発が起こった企画
適当/yuki★★★
後ろほう、うつろうつろの中
ガラス玉を地面に叩きつけて割ったように
音のつぶが弾けた
七色に弾け
空間を切り裂いた
瞬間
発火するように暴色の音が全てをかき消す
放たれた弾丸のような音は
乱反射して私の耳に突き刺さる
私は驚いて振り返る
辺りに異常はない
どうやら、この不愉快な
音源は遠くの方にあるらしかった
「耳がいたい・・・」
その音は私の平衡感覚を引きちぎるような
勢いである
ぐるぐる回る視界に
フラフラ歪む足元
気持ち悪い
私は、確かにこの音の羊の群れに酔っている
体を支えるために壁にもたれかかる
「なんなんだこの爆発音は・・・」
それは幾重にも重なって
小刻みに震え音を発していた