膝を折り筆を折りてはため息の劣等感に送り火を渡す
ここだよと声を上げるも寒空のわが身は小さく粒小石かな
書けないと書けた物だけやっかんで結局今日もああ白紙かな
偉そうに口からでまかせ吹聴も中身は空洞見抜かれてただ
横たわる長き時間の活用を一歩たがえばそこには奈落
光などないと嘆きてふと我に伸びる影で光知るかな
冷蔵庫賞味期限と生野菜干乾び具合で夏を知る日に
明日やる明後日やるさ多分やる来年やるよ今度は絶対
ゴミ箱と部屋と私とワイシャツと捨てたいのはただ己かな
ぐるぐると回るリールと出るメダル消えていくのは我が諭吉かな