「まあまあ、あたしの頭が悪いのは承知の上でしょ?」
必死にこいつの気を紛らわそうをしたが、それは無駄だった。
戦闘モードのこいつは他に何も見えていない。
だいたいは自分が負けるか、相手が負けるかまで終わらない。
まあ、こいつが負けることはありえないが。
バシッ―ドカッ―
「ほらほら、動きが甘いよー!」
正直、痛いです。
何故俺がこんな目に合わなければならんのだ。
「いや、あの...教室に行きたいんだけど...」
「だーめ!ちょっとぐらい、いいでしょ?」
バシッ―ドカッ―
こんな光景は今まで何度も見てきた。
それこそデジャヴの比ではない。
トラウマにならなかった俺を褒めたい、いや本気で。
「...悪いが、終わらせてもらおうか」
戦闘を一瞬で終わらせる必殺技。
...なんてことはない、ただ、足をかけて転ばすだけだ。
ヒュッ―
「きゃっ...!」
つかさがバランスを崩し、前のめりになる。
俺がこれを受け止め、さらりと流し戦闘終了。
これがいつものパターン。
だった。
チュッ―
や わ ら か い 。