Neetel Inside 文芸新都
表紙

新都社作家でParanoia
その6.憎しみの再開

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――小鳥



切法師「市民小鳥、貴方は完璧なコンピューター様の用意してくださった完璧なる移動用ポッドで予定より早くブリーフィングルームにたどり着くことができました。いま、貴方はブリーフィングルームの前にいます」
小鳥「えと、じゃあどれくらい早くつくことができたんでしょうか?」
切法師「集合の10分前といったところでしょうか」
小鳥「周りに誰かいますか?」
切法師「特に誰もいませんね」
小鳥(ひとりとかどうしよう……)
小鳥「じゃあ、えと……扉の色は?」
切法師「緑色ですね」
小鳥「oh……じゃあ、ブリーフィングルームの床の色は?」
切法師「赤ですね」
小鳥「なるほど。じゃあ、他にブリーフィングルームへの入り口みたいなものはありますか?」
切法師「特に見当たりませんね。ブリーフィングルームの入り口は一つしかありません」
小鳥「では、他の市民が到着するまで待ちます」
切法師「わかりました」



――K



切法師「さて市民K、貴方は完璧なる市民ブルーの先導により安全かつ無事にブリーフィングルーム前にたどり着くことができました。ブリーフィングルームの前には先についていた市民小鳥が一人立っています。まだこちらには気がついていないようです」
K-2「うーん。今回はそのまま合流します」
切法師「わかりました」



――K・小鳥



切法師「さて、市民小鳥の元に、ブルー市民を連れた市民Kが現れました」
K-2「やあ市民小鳥。無事たどりつけた用で何よりだよ。まぁ完璧な市民なら当然のことだけどね」(ニッコリ
小鳥「あ、ど、どうもブルー様。といって丁寧に挨拶をします」
切法師「ブルー市民は何処か怪しむような目で市民小鳥を見ています」
小鳥「えっ?(何もしてないのに?)
K-2「ところで市民小鳥、ここで何をしているのですか?と市民小鳥といます」
小鳥「か、完璧なる市民たる私は集合時間より早く到着したのでここですが、少し困ったことがあり、みんなの合流を待っていたのです」
K-2「なるほど」
切法師「さて、集合の時間まで後残りわずかです。早くブリーフィングルームに入らなければ間に合わないかもしれません」
K-2「では市民小鳥行きましょうか」
小鳥「あ、えと、扉がグリーンなんですよ」
K-2「ほうほう。それで?」
小鳥「床は赤なので扉さえ開けば何とかなるのですがどうしましょうか市民K。完璧なる市民たる貴方なら最良の答えを返してくれると信じています(ニッコリ」
K-2「なるほど。……わかりました。しかし市民小鳥、一つ疑問に思ったのですがよろしいですか?」
小鳥「な、なんですか?」
K-2「なぜ床の色がわかったのでしょうか」
小鳥「と、言うと?」
K-2「仮に扉が閉まっていたのならばどうしてその先の床の色を知ることができるのでしょうか」
小鳥「あっ。確かに」
K-2「ということでGM、その扉は閉まっているのですか?」
切法師「いいえ。開いています」
小鳥「なんだぁ。では行きましょうかといってブリーフィングルームに入ります」
K-2「扉が開いていることもわからない上に特に困ったこともないのに困ったことがあるなどと虚偽の発言をする市民小鳥はもしかして優秀な市民ではないのかもしれませんね。もしかしたら反逆者なのかもしれません。といってレーザー銃を取り出します」
小鳥「ファッ?! いや、これはーその。アレですよ。困ったことは他にあるのです」
K「ほう。それは何でしょう」
小鳥「アレです。その……そう! 市民Kは時間より早く来たのですが、他の市民達が到着していないのです! 呼び出されたというのに時間通りに行動できないなんてまったく困った市民達だ。コンピューター様の崇高なるアラートを守れない反逆者は排除せねばならないと思って待っていたのです。扉の件は私が一人で待っていたこととはまったく、これっぽっちも関係ないのです」
K「チッ。わかりました。すばらしい心がけです市民。私もそれを見習い遅れてくるような市民達はZAPしたいと思います。では行きましょう」
小鳥「そうですね(ホッ)」




――合流



切法師「さて、市民小鳥と市民Kがブリーフィングルームに入ると同時に、市民7、皇帝、ジョーの三人のクローンがブリーフィングルームに送られてきました。」
7、皇帝、ジョー「前回の私はブルー様の歩く道を歩くような糞野郎でしたが、今回の私は完璧で幸福です!」
K-2「おやおや。ブリーフィングルームにもたどりつけないようなグズはクローンナンバーを増やして当然ですね」
ジョー-4「ソウデスネー(殺す)」
切法師「市民Kの後ろにはブルー市民が立っており、ホルスターに手を伸ばしながら全員を警戒しています」
ジョー-4「な、なんでや」
K-2「おやおやぁ、市民ジョーは完璧なる市民ブルー様の行動を疑うのですか?」
ジョー-4「いや、滅相もございません。ブルー様は完璧で幸福です。といってブルー様の靴をなめます」
切法師「いいでしょう。ブルー様は警戒を解くどころかさらに警戒を強めます」
K-2(なんで靴なめてるんだよ。さっさとZAPしてこいよ!!)
切法師「さて、特にも内容なのでブリーフィング開始の時刻となりました」
K-2(あれっ? これはあかん……)
7‐4(さて、どうやってKをZAPしたものか……。前世の記憶はない設定のはずだからだましやがったなこの野郎は通じないし……)
皇帝-3(結局二人同時に着たみたいだしやっぱり二人はグルなのかなぁ……なら警戒が必要だね)
ジョー-4(そういえば靴をなめるのに夢中でZAPし忘れたな。てか、冷静になってみればブルーのいる前でいきなりZAPはまずいしまぁよかったのかな)「靴おいしいです!!」
切法師「ここでブルー市民はレーザー銃を取り出し、市民KをZAPしました」
7‐4「え?」
切法師「ブルーは「約束どおり貴様をZAPする。この反逆者め」といいながら完璧なるレーザーを放ち、反逆者のKは頭の先から一瞬にして分解され消し炭も残らず処理されました。クローンナンバー+1です」
皇帝-3(タイミングを逃した感があったけど何かたくらんでたみたいだし結果オーライなのかな)
切法師「即座に市民Kのクローンがブリーフィングルームに送られてきます。と同時にブルー市民は持ち場へと戻って行きました」
K-2「完璧なコンピューター様の市民たる私は、幸福であり、そして完璧です!!(ファッキンジョー!!! そこは怒りと憎しみのままにZAPだろうがよ! お前を信じた俺は馬鹿なのかよ!!)」
ジョー-4「せやな」
K-3「どこ読んでるんだよ」
ジョー-4「なにがや」
K-3「せやな」
ジョー-4「せやろか」
K-3「せやな」
切法師「では、ブリーフィングを開始します」



まとめ
・皇帝 ブリーフィング待ち
・ジョー 靴舐め職人 ブリーフィング待ち
・7 ブリーフィング待ち
・小鳥 謎の無傷 ブリーフィング待ち
・KCN+1 自爆によりブルー市民にZAP ブリーフィング待ち



次回 ドキッ☆フラグだらけのブリーフィング

       

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