Neetel Inside 文芸新都
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第三章 追跡と逃走

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 玄関の覗き穴から外を見た。
  外には、少女がいた。いたずらかと思ったが、不思議とドアに手がいった。
  どうしたの。と聞くやいなや、少女は奥のエレベーターへと走っていった。
  身長からみて小学生で服を着ていなかった。
  俺はこのマンションで起こることについて興味を持ち始めていた。
  不審に思いながらもエレベーターに向かっていく彼女の跡をつけた。

   彼女はエレベーターに乗った。
  エレベーターの階表示を見て驚いて立ち止まってしまった。1F、2F、3F、4F。
  五階がない。嘘だろ。ここは、五階のはずだ。エレベーターは1Fへと向かっていったようだった。
  俺は急いで家の鍵を閉めて、一階へ行ってみた。

   俺は階段を駆け下りながら様々なことを頭に巡らせていた。
  今はまだ、正月明けの1月だ。こんな寒い中、全裸で、しかも小学生が?
  虐待だろうか?いやちょっと待てよ。この家、昨日を除いて、
  俺以外住んでないよなあ。その前になぜ俺をこんな子が訪ねてくる?
   謎は深まるばかりだ。

   一階につくと不思議なことに入口が無くなっていた。その代わり、エレベーターになっていた。
  クソッ、意味分かんねえ。帰ってきた時とは違う方にエレベーターがあるじゃねえか。
  しかも、あの女の子が降りていったエレベーターのある場所は曲がり角になっていた。
  あれっ?このマンションに曲がり角なんてあったか?つーかでれねえじゃん。
  
   

     



普通ホラー映画とかだと真っ暗な廊下を想像するだろうが、このマンションは
   少しおかしい。夜でも朝でも電気はついていて、明るい。加えて、どこを探しても、
   スイッチとか分電盤とか、電線すらなかった気がする。
   曰くつき丸出しだとこの機に及んでよくわかった。
    
    チーンというエレベータの電子音が背後でした。振り返ると、幼女がいた。
   何か幸せそうな顔をして歩みよってきた。満面の笑みだ。
   俺はペドでもロリコンでもないから、それはものすごく奇妙に見えた。
   なぜか彼女は、ほくそ笑みながら歩いて、近づいてくる。
   俺は恐怖で足が動かない。逃げなければならないと、
   本能的なものが煽った。

    幼女が数メートルまで近寄って初めて、俺は逃げ出した。
   幼女はただニコニコしながら、だまって歩いてくるのを後ろに見ながら・・・。
   曲がり角に差し掛かったとき、俺は逃げること以外考えていなかった。
   奥へ奥へと必死に逃げた。なぜかよくわからないが、ずっと続く廊下。
   曲がり角はあるのに、分かれ道のない廊下。
   階段も、エレベーターも入口もない、ただ白い廊下。
   暗くもない明るくてりだされている廊下。

    俺は、少し怖くなって引き返してみた。
   どのくらい戻っただろうか、廊下の曲がり角の前だった。
   そこで。ひとまず休もうとしたとき、角から幼女が覗いていた。

    

     



   
     もう疲れきって動くことすらできなかった。しかし、幼女はのぞき続けていた。
    もう、怖いというよりもこの場を早く終わらせて早く寝たかった。
    俺は声をかけた。どうしたの?と。
    幼女はニッコリと笑って近づいてきた。
    そのとき、疲れ眼に幼女のカラダに異変を感じた。

     膨らんでいる。顔、腕、足、腹。はちきれんばかり膨張していく。
    このとき、驚く気力すらなかったが、座りながら後ろに逃げていた。
    断然、幼女の方が、速く思えた。膨らむ一個体が微笑んで歩いてくるのは、
    今まで見たことがない。そして、彼女は口を開いて何か言葉を放った。
    
     『お・・に・いちゃ・・・』

    『ん』を言い切る寸前で少女は爆発した。
    飛び散る肉片と血しぶきを受けながら、俺は気絶した。
    

     目を開けてみると五階の階段の前にいた。でも、周りを見渡しても五階の階段と
    えんえん続いていそうな廊下しかなく、俺の部屋もなかった。
    後ろに人気を感じた。振り返ると、人が豆粒の大きさにしか見えないほど、
    離れた距離に、一歳から二歳児に見える幼児がはいはいで向かってきていた。

     俺は、夢だと思って再び眠りについた。

       

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