Neetel Inside ニートノベル
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バレンタインの七日間戦争
三日目

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次の日。2月9日。
また玄関を出たところで持木と会った。
「よっ。」
俺は景気良く挨拶をした。
昨日、俺等のグループの強い信頼関係を確認できたことで、今朝からとても気分がいい。
しかし、彼女からは挨拶が返ってこなかった。
すっと俺の隣に来はしたが、じっとうつむいているのだ。
「どうした?なんかあったか?」
「ん…。」
一体なんなんだ。何故そんなに落ち込んでいる。
折角今まで上機嫌だったのに、つられてしまうじゃないか。
すると、急に彼女は顔を上げてこちらを向いた。
「ねぇ、高野さんも春登にチョコあげるって。嬉しい?」
何故か悲しげな顔をして、悲しげな声で、持木はそういった。
チョコを貰える。普段なら嬉しいはずなのに、彼女がそういう感じだとこっちまで悲しくなってしまう。
「ぎ、義理だろ?そんなに嬉しくはねーよ。ってかなんでそんなに…。」
「別に。昨日から春登その話ばっかりだから。」
「周りに合わせてるだけだよ。義理チョコだったら去年までお前から毎年貰ってたしな。」
そう強がって言うと、また彼女はうつむいてしまった。
体調でも悪いのだろうか?

その日特に進展は無く、一日を終えた。
メールで体調の事を聞いたが、大丈夫とのことだ。
隣に住んでいるなら会って話せばいいじゃないかと思うかもしれないが、
思春期真っ盛りの俺にそんな勇気は無いし、二階の窓が近いとかそんなことはないのだ。

       

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