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学者が助走をつけて殴るレベルの「古事記」
豆知識‐その17

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豆知識その十七「実はそれほど脚色されていない」

 毎度まいど作品内で魔改造されて出て来る神々ですが、ことタケミカヅチに関しては、それほど脚色はされていません。
 タケミカヅチは、現在では「剣の神」「相撲の神」として祭られている、バリバリの武闘派の神様です。
 思い返してみて下さい。これまでの神様が「武力」とか「暴力」で何かを解決した事はありましたでしょうか?
 スサノオはヤマタノオロチを成敗しましたが、あれも正々堂々というわけではなく、まさに言葉通り「寝首をかいた」だけであり、スサノオが武力を生かしたエピソードなどはありません。身体能力的には、スキップしただけで世界が滅茶苦茶になるレベルなんですけどね。
 また、オオクニヌシが八百神を成敗した時も、実際あれはスサノオから貰った生太刀、生弓矢がモノを言った結果であり、純粋なオオクニヌシの力ではないのです。
 それに対し、このタケミカヅチは、神様始まって以来前代未聞の「ステゴロで物事を解決する」神様となります。あーでもないこーでもないと揉めている所に、「よし、お前ら喧嘩しろ」と割り込んで来て、それで解決します。
 いかがなものかと思いますが、企業間で揉めた時に、結局最後にヤクザが出て来て腕力と暴力で解決するのは、今も昔もあまり変わらないようです。この時代に北斗の拳のシンがいれば、「いい時代になったものだ」とでも言うのでしょうね。

       

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