Neetel Inside ニートノベル
表紙

転生した世界はとんでもないところでした!
VS夢魔 勇者を襲う影 向こうの世界でも滅茶苦茶やるぜ!

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「民家は見つかったか?」
「ダメ、空からじゃ木が邪魔してちょっと……」
「おい!全然役にたってないじゃねぇか!だれだよ!多少の木があってもなんとかなるっていった奴は」
「仕方ないでしょ!日が落ちたし、まさかあんなにみっちり木が生えてるなんて思わなかったんだから!」
「て言うかなんか寒くね?」
「まぁ、そうね……」
  いつの間にか吐く息が白くなっている。何故かは知らん。
「だったら俺を町まで運んでくれよ。お前羽あるだろ」
「嫌よ!結構空飛ぶの疲れるのよ、人を運ぶなんてなおさらよ」
「お前その羽は飾りかよ」
「なんてこというのよ!」
  ヤバい、戦闘態勢に入っている。すかさずおれも剣を引き抜き応戦態勢を作る。
「まぁ待てよ。喧嘩に魔法は使わないって約束だろ?」
「うっ……あのときは本当に悪かったわよぉ……ごめんなさい」
  しょんぼり謝るピリア。素直なところはかわいいと思う。
「でも、本当に寒いわねぇ」
「だったら服着ろよ」
「あんたそれセクハラよ!」
  弾丸と化した羽が俺の首筋を一閃する。危ねぇ、下手したら死ぬぞ!
「そもそも魔物はこれがデフォルト!」
「俺たちでいう真っ裸がデフォルトね。フムフム」
  虐めすぎたか、「ばかぁ!」とさけびながらついに子供のように大声で泣き出すピリア。おう、人間様をなめんなよ。だがこんなところで喧嘩をしている暇はないというのも事実。さっさとピリアをあやして二人で森のなかを歩いて行った。

     

「あれ、絶対に怪しいでしょ」
「いや、絶対に大丈夫!あたしの感はけっこうあたるのよ!」
  謎の自信に溢れているピリア。魔物がいたらそこで戦闘開始だし、仮に大丈夫だったとしてももし住人がいて、住んでいるのが人間だったらよっぽど理解されない限りは君は野宿だからね?それにこれ、君死ぬパターンだよ。いろんな突っ込みをしたいところだが、ここで喧嘩に発展して面倒なことになったら困る……いや、俺は悪い魔物を退治してますよアピールくらいにはなるな。いつでも剣が抜けるように鞘に手を置く。それを知ってか知らずか、雨風を凌げ、暖がとれそうなログハウスに向かって、鼻唄混じりにスキップをするピリアのあとを付いていく。
「なぁ、もし住んでいるのが人間だったらどうすんだよ」
  ピリアは振り返りざまにこう答える。
「い・れ・てって言うわよ」
  あわわ、自分の立場をわかっていない。我々人間サイドから見れば君たちは野蛮で醜い生き物なのに……
「言っておくけどお前が魔物である以上はただただ人間にとっては恐怖の対象なんだぞ?理解しているのか」
  え?何でみたいな顔をしている。やべぇ、こいつめんどくせぇ。
「分かりやすくいうとだな、ハーピィもゾンビもスライムもミイラも俺たちにとっては一概にして恐ろしいんだ」
「あたし、ゾンビやスライムやミイラじゃないんですけど?」
  ヤバい、頭が悪すぎて会話が成り立たない。ん?もしかして……
「お前、俺と初めて会ったとき村を襲ったよな?」
「うん」
「その時にさ、今回みたいなノリで"勇者が来るまで泊めて"ってお願いしたのか」
「うん、だから?」
  知りたくない事実が、今解き明かされる!
「ズバリ聞くけど、断られたのと、暴言吐かれて、それにキレて村を滅茶苦茶にしたのか?」
  ……………………いきなりシュンとなりやがった。目に涙を貯めて、だって……だって……なんて呟いている。
「だって!ひどいじゃない。折角手土産まで持ってきてさ!お願いしてるのに"穢れたものをここにいれるわけにはいかん!帰れ!"なんて言うんだもん」
「その手土産はどこから持ってきた?」
「近くの畑で人間のおばあちゃんからもらった」
  そりゃ化け物がチョーダイなんて言ってきたら渡しちゃうよ。おばあちゃん、可愛そうに……。て言うかなに?その地産地消。そして確信をつく。
「で、腹が立って軽く竜巻を起こしたと……」
「ま、まぁそうなるわね」
  だから村長の家だけ壊滅的だったのか。なるほど御愁傷様。
「だけど田畑を荒らす必要はなかっただろ」
「いや、最初から荒れてたよ」
「え!?」
「ついでだから魔物のせいにしちゃえみたいな声が聞こえてきたから……」
「で、かんしゃく起こして村長の家だけぶっ飛ばしましたって言うのが恥ずかしいから、自分で村一帯を滅茶苦茶にしましたって俺に嘘をついたと」
「……はい」
  申し訳なさそうに頭を垂れるピリア。若干目が潤んでいる。なんというかごめん。でもさ、貧しそうな村から物をとろうとするのはやめようか。うん、空気読め。にしてもあの村長はなかなかのゲスだな家が軽く吹き飛ばされたとはいえね。王国に補助の申請を出すんじゃなかった。
「まぁさ、事情はわかったよ。お前は頭が悪いのと、気が短いだけで特に無害だってことがわかったし」
「うぅ、ありがとうハヤト……」
  弱々しくお礼をいうピリアの頭を優しく撫でる。
「俺はいつでもお前の味方だからな」
 
  長く話し過ぎたのか、それとも声が大きすぎたのかわからないが、例のログハウスから人が出てきた。黒いローブに身をまとった清楚な女の子は俺たち(たぶんピリア)を見て驚いたような顔をしている。まずい、このままでは暖がとれなくなる。ピリアから素早く離れ、ピリアに相対して剣を構える。
「お嬢さん、安心してください!俺の名前は勇者ハヤト。あんたの家を襲おうとしたこの化け物は俺が追い払います!」
「え!?待って、さっきと話が……」
「ええい!黙れ化け物め!この勇者ハヤトの剣技の前に、散るがよい!」
  と、片手で剣を振りかぶるように見せかけて空いてる手で鮮やかに不意討ちのブリザード。ピリアは「え!?なんで……」みたいな表情で固まる。そりゃそうよ。だが、しばらくここで凍っていてくれ、俺の暖のために。交渉がうまくいけば後でいれてやるからさ。と心のなかで呟き、脅えて動けない美少女にイケメンボイスで語りかける。
「お嬢さん、私、勇者ハヤトが魔物を倒しました。もう怯えることはありません」
  美少女に手を差しのべる。うーん、ゼントルメン俺。しかしながら、予想に反して美少女は恐怖の表情を浮かべ、震えたままである。むしろさっきより恐怖の色が濃くなっているような……
  あれ、おかしいここは「魔物を倒してくれたんですね!素敵!抱いて!」と言われるシチュエーションなのに……
美少女は口をパクパクさせながら何かを言っている。そしてやっと言葉が出てくる……
「い、いくら魔物とはいえ仲間に手をかけるなんて……」
  嗚呼、さっきの茶番を見てたのね。こおり状態のピリアにフレイムの魔法をかける。さて、どうやって言い訳しようか。

     

雨風を凌げる立派な小屋、体を暖めるための暖炉、ふかふかのベット、すべてが揃っているが1つだけ、たった1つだけ不満があった。
「なぁ、いい加減この縄をほどいてくれないか?」
「駄目よ」
  ピシャリとピリアが言い放つ。そりゃそうだろうね。優しい言葉をかけてきた相手がものの2、3 秒で掌返しちゃうんだもんね。この家の持ち主の女の子はというとなにやら料理を作っている。物凄く美味しそうな匂いを放つ何かを作っているんだけどなんだろう?
「まぁまぁ、2人共仲良くしてください。今お料理を作っているので」
  だったらこの縄をほどけやくそアマ、てめぇの顔に唾でもかけてやろうか。なんて思ってたらピリアの、加減というものを知らない全力の肘打ちが鳩尾にクリーンヒット。思わず咳き込む俺。鍛えててよかった、一般人だったらしばらく動けないぞ。もしかしてなぁ、心でも読めるのかなぁ。
「当然よ」
  不機嫌そうな反応に黒ローブの女の子が振り替える。
「あ、なにか気に障りましたか?」
「ごめんごめん何でもないよ。カノンちゃん」
  笑顔で対応するピリア。カノンちゃんも笑顔で返して再び料理を再開する。といっても何かを煮込むために火加減を調整しているだけだが。
  ピリアは俺に耳打ちをする。
「あんた、次カノンちゃんに対して変なことを考えたらさっきのじゃすまないんだからね」
「それにしても心を読めるんすねそれ早くいってください」
「とは言っても悪いことを考えている時だけ限定だけどね」
  なるほど、なかなか役に立ちそうな能力じゃねぇか。これが自由に使えれば……と思った瞬間凄い圧をピリアから感じる。どうやらこれも悪いことらしい。

  しばらくして、料理が出来上がった。今日の晩御飯はシチューだ!残念ながらパンもご飯もないがな!だが、こんな森のなかで、ネット通販も炊飯器もないのだから贅沢は言えない。食えるだけで感謝である。
「じゃあ、ハヤトさんの分は私が食べさせてあげますね」
「え!?」
  この声の主は俺ではない、ピリアだ。まぁ俺もまさか縄をほどいて貰えないことに驚いたがなぜ君が先にリアクションをする。
「私……最近ずっと1人で暮らしてて、男の人ともあまり関わりがなくて、それでまぁ1回でいいからそのぉ……」
「アーンをやってみたいって?」
「……はい!」
  俺、幸せっす!
「で、でも駄目よ。ホラ!ハヤトも早く縄をほどいて自分で食べたいでしょ!」
「いえ、このままがいいです」
  コンマ1秒もかからず即答。こんな美少女にアーンをしてもらえるなんて早々ないぞ。金だしてもいいのにタダだぞ、しかも善意だ!金の力じゃない!乗るしかないだろ、このビックウェーブに!
「あ、そう。じゃあ……いいんじゃない……」
  なぜか寂しそうなピリア。お前はいつでも機会があるだろ。一回くらい我慢しろ。
「じゃあ、いきますねハヤトさん……」
  スプーンにシチューと具を、初めてはキノコか、できれば人参がよかったなぁ……それを優しくフゥフゥしてる。確かファミコンのカセットをフゥフゥすると唾が飛ぶからよくないらしいな……ってことはカノンちゃんの唾液がこのシチューに!いかんいかんそんな妄想……あ、まだフゥフゥしてる。柔らかそうな唇だな。嗚呼、やばいズボン膨らんでないかな?
「ハヤトさん」
  カノンちゃんの呼び掛けにハッと我に帰る。俺、気持ち悪い顔してないかな?キリッとした顔を作るも、顔が近い!やや上目遣い。吸い込まれるようなキレイな黒い瞳。
「はい、あーん」
「あーん」
  スープと一緒に口のなかに優しく入っていくキノコ。
「よく噛んで食べてくださいね」
  はい!もちろんですよ。この幸せと共にキノコをゆっくりと噛み締める。旨い!そして、こうなんというか、心がふわふわするというか、安らぐというか、眠く……なる……と………………いう………………。

     

  ふと目を覚ますとそこは見慣れた場所だった。いつものカジュアルな服装で特徴的なオブジェによりかかり、目の前にはJRというマークに改札口。左右には通路が広がっている。後ろを振り替えればやはり改札口。ただ、いつもと違うのは人通りがないことだ。人通りが少ないのではなく"ない"のだ。全く人の気配がしない。今は深夜なのだろうか?ならばと思い深夜でも人通りが多く、個人的に思い出深い場所に向かうことにした。本来なら動いているはずのエスカレーターを下り建物のなかから、JR大宮駅の東口に飛び出す。やはり深夜だったか。しかしまたもや様子がおかしかった。ロータリーにはタクシーは1台も停まっておらず、いつも満杯の駐輪場でさえがらがら。お店がしまっているのはわかるが南銀座通りの交番は赤色灯を光らせてはいるものの、中の灯りはついておらず、人の気配さえしない。というより南銀(地元民はそう呼ぶ)と大宮駅構内意外は灯りさえついておらず、まさにここを通ってくれと言わんばかりだ。
  本能が示す通りに南銀の奥地に進んでいく。元々しまっている映画館、深夜まで営業しているはずのパチンコ店や、カラオケボックス、ゲームセンターはすべてシャッターが下ろされている。ならここではない。何となくではあるが今、自分がいくべき場所がわかったような気がする。そこに着くのには時間はかからなかった。俺の黒歴史。初めてを化け物に捧げた場所。ソープ、「アリゾナ」だ。
  店の中に入る。鍵はかかっていなかった。中には誰もいない。そのままプレイルームに向かう。今でも部屋の番号を覚えている、209号室の扉を開けた。
「お待ちしていました、隼人様。今日はこの夢心地を楽しんでください」
  汚れのない白いローブ姿。短く切られた黒髪の少女が地に伏せ、客である俺に今できる最高の礼を尽くしていた。そういえばここで俺があったのは金髪のデブで愛想のない不細工だったけ?そんなことを思っていたら少女は顔をあげ、挨拶をする。
「今日、お相手をする"カノン"と申します。よろしくお願いします」
  俺はあまりの驚きに目を丸くした。これは夢か現実か?ほっぺをつねろうとした俺の手に指を絡ませ体を押し当てる。彼女の顔が近づき、暖かい吐息が俺の肌に染み渡る。
「駄目ですよ……今日はぜったいに帰しません」
  優しく重なる唇、入り込んでくる舌。思わず絡ませてしまい、熱を出したのか、魔法にかけられたのか頭がぼうっとする。
  長い間舌を絡ませ、そして離れる。
「あなたはもう私の手の中……ずっとここにいてもいいんですよ……」

     

「あらら、眠ってしまった見たいですね」
  その一言と同時に何かが割れる。と同時にピリアの怒声が響く。
「なにが眠ってしまったよ!これを食べたらそうなるに決まってるでしょ!」
  ピリアが手にもっているのは、なんの変鉄もないが強力な催眠作用を持つ毒キノコであり、ハヤトが口にしたものと全く同じものである。
「ハヤトさんは美味しそうに食べてくれたのであなたも引っ掛かってくれると思ってたんですけどね」
  まるで恋人のようにハヤトを抱き寄せ、ピリアに微笑むカノン。
「とにかく!あんまりハヤトにべたべたくっつかないで!」
「妬いてるんですか?四天王の中でも武闘派のピリアさんが」
「それは関係ない!」
  照れなくてもいいのにと一言呟くカノン。その表情は余裕に満ちていた。
「かかってこないんですか?今ならハヤトさんごとであるならば私を倒すこともできる筈ですよ」
「それができないから困ってるんでしょ」
  確かにピリアには分が悪い。狭い部屋で人質もとられているのに風の魔法や羽の弾丸を飛ばすわけにはいかない、空も飛べない。
「非情になりきれないのがあなたの弱いところですね。彼にはできるのに」
「あいつは少なくともあたしの知ってる人間じゃないわ」
  今はお互いが火花を散らすのみ、しかしながら戦況はカノンがかなり有利であった。これからどうするか?とピリアが思考を巡らせているときにカノンか動く。
「このキノコ、本当は美味しくないんですけど……」
  そう言ってハヤトのために用意されたシチューからキノコを取りだし口に頬張るカノン。
「うん、美味しい……では、私はハヤト様のもとへ行ってきます」
  ピリアの制止も虚しく眠りに就くカノン。好機とばかりに勢いよくハヤトのもとに飛び出すピリアだったが、何かにぶつかったのか体全体に激痛を覚え、床に叩きつけられる。
「しまったぁ、バリアー張られてるぅ……」
  情けない声をあげると同時に急に崩れ出すログハウス。天井から丸太が落ちてくるがピリアにはどうすることもできなかった。
(やばい……ハヤト……)
  幸いカノンの回りにもバリアーが張られているらしく丸太が彼女たちの回りから弾かれていく。
  一瞬の安堵の後、頭だか背中に衝撃と激痛、冷たい液体が体を伝っていくのが感じられた数秒後、ピリアの目の前は真っ暗になった。

     

「何をされたいですか?正直に言ってください」
「い、色々されたいです……」
  情けない話だがそういうしかないだろう。何もかもが突然すぎてもうどうしたらいいかわからない。ランプ擦ったら魔神が現れて「何でも夢を叶えてよろう」と言われているようなもので、俺みたいな若い男性諸君もこんな美少女に「何されたいですか?」と聞かれたら何したいです。めちゃくちゃにしてくださいと懇願するはずだ。
  一方カノンちゃんはというと、少し難しそうに考えたあと、まっすぐと俺の目を見て、困ったように「色々じゃわからないです」なんて言うんだからもう頭が回らない。
「そしたら……」
  カノンちゃんは俺のジーンズのチャックを下ろし、パンツを下ろす。息子は……やるき満々だ。
「あらら、もうこんなになっちゃって」
  むくりとさらに大きくなる息子。恥ずかしいと思うほどに段々と立派になっていく。気がつけば今までにないほどパンパンに膨れ上がっていた。
「溜まっていたんですね。そしたら少しだけ抜いてあげます」
  短い間に2回も「え?」と思ったのは後にも先にもこのときだけだろう。気づいたら絶世の美少女が俺に御奉仕しているのだから。快楽を感じると共に体の力が段々と抜けていく。全身が溶けていくような、そんな感覚だ。何もする気が起きない。自分の吐く息と共に思考力も消えていき、目の前が霞始める。
  股間周辺の動きが激しくなると共に快感も増していく。恐らくラストスパートなのだろう。
「あぁ、カノンちゃん、俺イクよ、受け止めてくれ」
  快楽に屈服しそうになったとき、頭のなかで子供のような甲高い声が響く。
(だめだ勇者ハヤト!君にはまだまだ頑張って貰わなきゃ困るんだ)
「え!?」
  俺とカノンちゃんが同時に声をあげる。いつの間にかカノンちゃんは俺の息子から、今までになく光輝くグングニルから離れていた。
「悪いけど少しだけ彼を借りるよ!魔法使いの女の子」
  先程の甲高い声がしたと思ったらいつぞやの光景よろしく、回りが白い光に包まれた。

「勇者ハヤト!ようやく君に会えたよ」
  俺の渾身の右ストレートを片手で受け止めつつ、純粋無垢な笑顔で語りかける王子様風の彼というかクソガキ。馬鹿な!あのミノタウロスを捩じ伏せた拳だぞ。
「それにしても手荒い歓迎だね。こういう血の気の多いところは彼にそっくりだ」
「うるせぇ、その、彼とか言うやつのことは知らんが俺のお楽しみを邪魔した罪は重いぜ。血祭りに上げてやる」
  やれやれみたいなリアクションをしたあとクソガキが俺に言い放つ。
「君は僕には勝てないよ」
「そんな馬鹿な事があるかよ」
  とっさにブリザードを放とうとするがなぜかでない。なんならと再び肉弾戦に持ち込もうと思っても心を読まれているのか出す技や不意討ちを全部避けられ、心を無にして襲いかかっても意味がなかった。
「なぜだ?なぜなんだ」
「さらっと凄いことをやってのけられちゃったけど、これで分かっただろ?」
  認めたくはなかったがどうやら本当にこいつには勝てないらしい。
「さて、まずは自己紹介しようか。僕の名前はオージ。よろしく」
「王子?」
「違う違うオージだよ」
  なんとも悲しい安直な名前なのだろう。王子風の男の子だからオージだなんて、いづれは一国一城の主になって王様になると言うのに王様の王子なんて呼ばれる。こいつの人生が不憫で不憫で仕方なかった。
「気にしてるんだからやめてくれない?」
「お前も人の気持ちが読めるのか?化け物め!」
   人の心を読むのが最近の流行りらしい。俺もいずれは会得しなければ。
「馬鹿なことを考えてるところ申し訳ないけど、僕は王子さまでも何でもないよ。服装は確かにそれっぽいけどね」
  そう言ってさらさら金髪のボブヘアーをなびかせて一回転する。
「じゃあおまえはなんなんだよ」
「よくぞ聞いてくれた!ちょっと話が長くなるけどよーーーく聞くんだよ」

  つまり要約すると俺はオージによってこの世界に召喚されたものらしく、オージの使い魔らしい。しかしオージももうこの世界に存在していなくて……つまり死んでいるらしい。今のオージの仕事は天界から人間界を観察して何かヤバそうなことがあったら対処をすることらしい。
「で?今の状況はどれくらいヤバいんだっけ?」
「何度も言っただろ?5段階の内の最高危険度、フェーズ5だって」
  にわかには信じられないがフェーズ5ということは外部から協力な使い魔を寄越して天界の番人。つまりオージと俺でタッグを組んでその危険の元を排除しなければならないらしい。
「それくらい今は危ない状況なのか?」
オージは「まぁね」と一言。
「それと今までの教訓として殺し以外の方法で魔物をお仕置きしなくちゃいけなくてね。だから君には少しだけ力を与えているんだ」
「それがこのグングニルでモンスターを浄化って訳か……」
「そう、君のち○こグングニルであらゆる魔物とセックス浄化をして欲しいんだ」
「そうか、セック……おい!お前何をいっているんだ!断じてセックスではないぞ!あくまでグングニルちんこ浄化セックスだろ!」
「そう、君の言う通りセックスをして欲しいんだ!」
  いやいや、俺は認めない!決して今までやってきたことはセックスではない。あくまでお仕置きセックスであって、平和と愛を育む行為セックスであり、魔を取り払う儀式セックスであり、決して動物がするような繁殖行為セックスや、生殖行動セックスではない!そしてグングニルちんこグングニルちんこであって、決してちんこグングニルではない!
「つまりセックスセックスなんだね!」
な、なぜだ?言いたくなくてもなぜかすべてSEXセックスに置き換えられてしまう。言いたくないのに!違うのに!
「ニーテルにルビ機能が加わったからね。生まれてきた時代を恨みな」
「なんの話だ。くそ!」
「とにかく君にはセックスSEXを通して世界を救って貰うことにしたんだ。勿論ただセックスセックスをするだけじゃない。セックスセックスを通して成長パワーアップをする素敵機能もつけておいたよ」
「な、なんだと!そんな機能が。全部俺の才能じゃなかったのか……」
  ちょっぴりがっかりした俺。残念ながら俺は天才ではなかったらしい。
「今までの君の戦いをみてきたけど、その効果は確実に現れている。悪魔騎士の炎、風、土魔法と巨大な魔力、泥棒猫の盗み、人魚の氷魔法にハーピィの飛行能力と言った感じにね……」
「おい待て。ミノタウロスとヴァンパイアはどうした?」
「あぁ、ヴァンパイアのほうは風魔法の才能だけはちょっとだけ受け継いだみたいだね。ミノタウロスは残念ながら……」
「何故だ?」
  残念そうに、そして虚空を見上げ、悲しそうに一言。
「男……だからかな。ごめんよ、まさか男までいけるとは思わなかったんだ。僕の知識不足だ」
  どうやら男同士でやるのは普通ではないみたいだ。
「ただ気を付けなきゃいけないこともあるんだ」
「なんだ?」
「それはね……」
  オージから一通りの注意事項を聞いたところで時間切れらしい。最後オージから「頑張ってくれよ」と一言声をかけられたあと意識を失った。

意識を取り戻したら、なぜか対面座位の体勢でお互い素っ裸で抱き合っていた。カノンちゃんは目をトロンとさせ今まさにグングニルをしたの口で包み込もうとしているところだった。
「びっくりしたんですよ。でもやっぱりハヤトさんと続けたくて……」
  カノンちゃんの乳首と俺の乳首が擦れる。お互いが同時に喘ぎ声を出す。
「駄目ですね。このままだと私どうにかなっちゃいそう」
「待ってくれカノンちゃん。俺、どうしてもやりたいことが見つかったんだ」
  え!?という驚いた表情も可愛い。思わず言いたいことを引っ込めそうになったがはっきり伝えなきゃいけない。何がやりたいのか、その思いを強く持つ。
「俺さ、こういうのをやりたかったんだよ」
  きゃあ!と悲鳴をあげて俺を突き飛ばすカノンちゃん。だがもう遅い。
「今は俺の夢の中らしいからな。何でも思い通りにやらせて貰いますぜ!」
「ヒッ!この鬼畜!」
  どっちが鬼畜だ。無数の触手でカノンちゃんをとらえた俺。さぁ、夢の国のショー・タイムだ。

     

「やめて!放して!」
「だめだめ、そんなことするわけないじゃん」
  無数の触手に絡まれ、身動きを封じられた上に体をまさぐられているカノンちゃん。
「何がして欲しいですかって言ったじゃん。教えてよ、どこが気持ちいいのかな?いろんなことがしたいなぁ、僕は」
  しかしキッと俺を睨み歯を食い縛るカノンちゃん。これもこれでそそってしまう。
「我慢しない方がいいよ、声をあげたほうが一杯気持ちよくなれるからね」
  ねばねば、ぬるぬる触手がカノンちゃんの柔肌を一気に撫でると流石に耐えられなかったのか思わずかわいい声を出すカノンちゃん。
「今のいい!エロイ!もっと聞きたいなぁ」
「や、やめてぇ……」
  そんな言葉と裏腹に、興奮の吐息が漏れだし、ついには耐えられず声を出し始める。涙目、涙声の快楽への拒否に興奮のボルテージは急上昇だ。
「いいね!でもカノンちゃん嫌そうだね。そしたらお口閉じちゃおうか」
  間髪いれずにほどよいサイズの触手がカノンちゃんの口の中に飛び込み犯し始める。それを拒否しようとカノンちゃんは必死に抵抗するがそれも虚しいものだった。
「駄目だよ。この触手はわがままさんでね、満足しない限り口から出ていってくれないんだ」
  ん、ん、ん、と涙目で俺を見つめるカノンちゃん。まるで許しを乞うような目だったが気にしない。
「ほら、早く満足させてあげないと君が壊れちゃうよ」
  それからほどなくして異変が起きる。カノンちゃんの口を犯していた触手は大暴れ、回りの触手はカノンちゃん顔を無理矢理上に向かせる。その後、カノンちゃんの口の中になにかが発射されたらしい。少しだけ膨らんだ頬に一粒の涙が伝う。
「溢すなよ全部飲め」
  苦渋の表情を浮かべながら、何かを必死に飲み込むカノンちゃん。すべて飲み込み終わったのだろう。口を犯していた触手はカノンちゃんの口から引っ込み、上を向かせていた触手もまたカノンちゃんの体を弄ることになった。支えを失い上から一気に下を向くカノンちゃんは咳き込む。
「どう、美味しかった?」
「き、鬼畜……」
「どっちが鬼畜だ。魔女め。俺の、俺が知らなかった体の秘密を利用しようとしたくせにな。このままお前の誘惑に負けていたら危うく2回目のテクノブレイクだったぜ」
  聖なる槍グングニルは使用者が己の欲望に溺れた瞬間牙を向く。この場合は色欲。使用者が邪を持つものに欲情し、責務を果たさなかった場合その償いを受けなければならない。そんな代物だ。
「命があるだけ感謝しろよ。こっちは殺されるはずだったんだからな」
  ちゃっかり仰向けになってグングニルでロックオン。
「や、やめて……」
「いいよ、くれてやるよ。お前がほしかったものをな!」
  ずずずと吸い込まれていくグングニル。夢の力でちゃっかり大きくしたのは内緒だ。それでもしっかり入っていくのだから体と言うのは不思議だ。
「が、あぁぁぁ……」
「太くてでかいだけじゃないぜ。動いてみな」
  と言っても自ら動く筈はないので嫌がるカノンちゃんを無理矢理触手で動かす。
「!?えっ、待ってこんなの違うぅ!おかしくなるぅ!」
  そりゃそうだ。夢の力で太くて大きいだけじゃなくてところどころコリコリを増やして特注バイブのようにしてやったからな。今のグングニルはまさに快楽凶器だ。
「どうせなら三穴全部埋めちまうか」
「や、やめ……んぐぅ」
  外道に拒否権、選択する自由などない。正義の前にひれ伏すしかないのだ。
「こんな経験そうそうできねぇな。よかったじゃねぇか」
「ぐぅ、んぐぐんんんん!」
  触手が脈打ち何かをカノンちゃんに注ぎ込む。
「お!なんなら俺のもくれてやるよ。受けとれ!」
  やはり夢の力でいつもとでは有り得ない量のスペルマを放出。流石にやり過ぎてしまったのか栓をしているのに溢れ出すと言う始末。まぁそれはどの穴でも一緒なのだが……
   なんて考えていると急に視界が真っ白になった。、と思ったら黒いローブを着たカノンちゃんがある程度離れた距離からごみを見るような目で俺を見ている。なるほど。やはり彼女は敵のようだ。
「どうする、夢の続きでもするか?」
  火炎弾が俺の足元で弾けると同時に巨大な火柱が立つ。間一髪で避けれたという感じだ。
「夢の中ではお世話になりましたね。でも元の世界ではどうでしょうねそれに……」
「それに?」
「あなたのお連れさん。今ここに埋もれていると思いますよ?」
  回りを見てみるといつの間にかログハウスは倒壊しており、カノンちゃんが示した方向には丸太が積み上がっていた。
「あそこにさっきの火炎弾を撃ち込んだらピリアちゃんはどうなってしまうんでしょうね?」
「勝手にすればいいだろ?」
  その言葉と同時に迷いなく火炎弾を撃ち込むカノンちゃん。そして俺はというとカノンちゃんの放った火炎弾を直接受け、火柱に焼かれていた。
「あら、意外ですね。あっさり切り捨てると思ったのに」
「気が変わったんだよ」
  口では抵抗するも実力が違いすぎる。普通に戦ったら恐らく……
「まぁ、これでさっきの分は帳消しにしてあげます。今あなたを殺す魔力も私にはないので私は主の元へ帰りますね。それではごきげんよう。ハヤトさん」
  帰り際に氷の魔法をかけられる。幸い全身氷つくことはなかったが足をやられてしまった。声を出して制止することも考えたがそれもやめておいた。今の状態では勝てないだろう。とにかくこのあとのことを……
  考える前に意識を失った。

       

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