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新都社作家 小説の書き方アンソロジー
ヤーゲンヴォルフ

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 ども、ヤーゲンヴォルフです。
 なんかAskの方に小説の書く手順についての質問があり、長くなるようならこっちに書いても良いとあったのでちょうど良い機会にと。
 あのアンポンタンの架空戦記はどういう風に出来ているのか、架空戦記ってどう書いたら良いのかという参考になれば幸いかなと思っておりやす。


 まず世界観。
 基本的に同一世界。なんでかって言うと俺の小説の基本は「戦争」だから。そこに登場する人物達が主人公ではなく、戦争そのものが主人公という感じ。
 だから俺の作品は全部「戦争に参加している人たちの話」というよりも「参加している人達の別個の視点の戦争の話」というコンセプトになっている。
 ……というと意識高いが、世界観考えるの面倒くさいというのも強い。
「戦争は国で行っている」というのがモットーなので、一人が戦局を動かすほど活躍しているというのはあまり書きたくない。無論、エースは出てくるけど、彼らはあくまでも突出して戦果を上げているだけで戦局までは動かしていない。
 一度「戦争」という世界観を作れば、参加している人間は何万といるので新しく世界観を作る必要はないのだ。一人が戦争を終わらせているわけでもないので、幾らでも書き様はある。
 ただ設定は大まかで細かくは決めない。
 なんでかと言うと、世界観の設定を細かく決めると後々で自分の首を絞める事になる。単一の世界だったら良いけれど、俺の場合は世界観使いまわしなので事細かに設定を決めると話を広げられなくなってしまう故。
 だから世界観は最初に大まかに決めて、あとは作品内で広げて行くという感じに留めている。
 戦記物でない物語を書く時も同様。あんまり細かく世界観を決めると作中で広げられなくなるので決めない。それが単一の物語で終わる世界観でも細かくはしない。仮に世界観設定を出せと言われたら物語が終わってから出すと思う。


 ストーリー。
 適当。
 大体、話を書こうと思うのは衝動なので「書きたい!」と思った時には頭の中に何個か書きたいシーンが思い浮かんでいる。その「点」を線で繋いでいく感じ。要するに大まかな場面と流れは決めるけど、合間は書きながら考えている。
 資料も同様に書きながら集めて行く感じで、よほど細かい設定の小説を書くつもりでない限り、設定も深く考えていない。
 ちなみにこの書き方はオススメ出来ない。
 書いている途中に手に入った資料で既に書いてある文の誤記に気付いたり、嘘八百を書いていたりする事があるからだ。だからストーリーを考える時は綿密に資料を集め、考察をする事をお勧めする。
 俺の小説は資料集めの戦いと言っても過言ではない。


 キャラクター。
 その時のよって異なるが、概ねストーリーが出来上がってから作る感じが強い。
 たとえば『空飛ぶライターに火は点かない』は一式陸攻の話が書きたいという衝動で物語を大まかに作り、そこにキャラを乗せて行く感じになっている。
 ただこのキャラ達はその場で作られたキャラではなく、没作品のキャラであったり、昔設定だけ書いて消えたキャラであったりする事が多いのである程度の人格は存在しているので書き易い。ついでに言うと裏設定も一杯出来る。
 話を書いている最中に出来るキャラも当然ながらいる。
『ドン亀のヨーチン』の美禰など最たるもので、書き始めた時は影も形もなかった。ただ書いている間に「娼婦出したい」という妙な衝動で急遽作り出した。フィナリアも同様。彼女も「金髪美女出したい」という衝動で出されたのだが、その結果としてあんまり活躍させられなかった。無念。
 名前などはわりとその場で決めている事が多い。モブの大半はその場。なので途中で名前とか一人称とか忘れている事がある。
 主要人物の名前は「ありそうでない」のを目指している。たとえばドン亀の海山鱶爾などは居そうだけど居なさそうという曖昧な名前になっている。
 外見などは既存のゲームや漫画などのキャラのアレンジを脳内で想像している。脳内で場面を考える時は映像というか画像なのでやっぱりある程度の外見は出来ていた方が俺の場合は良い。


 以上、こんな感じで書いてます。
 参考になったような、ならないような、いや、なってねぇなコレという感じでありますが、他に書く事もないので終わります。
 皆も戦記物書いてね!

       

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