【雑誌】まんがニートぷげら
【作品タイトル】いっしょぐらし
【作者名】たろろん
【作品URL】http://coquelicot123.web.fc2.com/
【年の差カップル同棲生活エッセイ】
まずはこのたび、ご結婚おめでとうございます。
同棲生活エッセイから新婚生活エッセイになりましたね。
心からご祝福申し上げます。
私はほんの少しだけ彼女らと直接会話を交わしたことがあるが、印象としてはとても素敵なカップルだった。
末永くお幸せに!
【たろろん=イチロー】
本作は2015年中頃から毎日更新を続け、現在200話を超えるというお化け作品である。
毎日更新を続けてきた作品といえば、過去には「今日は何の日?ふっふ~♪」というその日にちなんだ新都社作品を紹介する漫画があったが、あれもたまに毎日更新が途切れて次の日にまとめて2日分を更新ということもあった気がする。結果的には1年で365回更新をするという偉業は成し遂げたが、それをもって完結となった。
それに比べ、本作は正真正銘1日も途切れることなく毎日更新を続けており、1年間365日連続更新達成も確実視されている。
それだけで新都社11年の歴史に名を刻む前人未踏の偉業となるだろう。
内容以前にまず、その更新力は断トツで新都社作家最強であるのは疑いようもない。
それも1日1ぱげでもなく、1日7本もの4コマを描いているのだから、文句のつけようもない。
1年365日連続更新どころか、もはやイチローの連続200本安打記録が何年続くのかと同じレベルで、何年連続更新が続くのだろうかという興味に移っている。
そう、たろろん先生の出現はイチローがメジャーリーグ初年度から次々と新記録を打ち立てていった頃のことを思い出す。
コメント欄で「毎日更新やめろ」と理不尽な荒らしに遭ってもスルーする賢さ。アンチも実績でねじ伏せていくのはやはりイチローのよう。
ぜひイチローのように10年続けて欲しい。
野球選手と違って年齢による衰えで記録が途絶えることもないだろう。
生涯現役だって目指せるぞ。
【エッセイの難しさ】
私自身も「本当にあった後藤健二の話」というエッセイ漫画を描いていただけあり、たろろん先生の気持ちが結構分かる。
「あの内容も描きたいけど、さすがにそこは見せられないよなぁ…」というのがかなりあるのだ。
本作でもカットされた内容が相当あるに違いない。
読者としてはそういう部分も読みたいところだが、わがままは言えない。
エッセイというのは自分自身の切り売りに他ならない。
描いてくれるだけでもありがたいのだ。今のままでも十分クオリティは高く楽しませて頂いている。
エッセイ漫画としてとてもバランスの取れた描き方だ。
本人の人柄がとても良く出ているというか、読むとその幸せな気分をおすそ分けしてもらっている気分となるというか。実に朗らかで明るい作風だ。
エッセイ漫画は作者が前面に出ちゃうだけに、しかも私と違った今現在の気持ちをつづっている内容。作者の感情がもろに作中に出てきてもおかしくない。つまり愚痴とか出てきてもおかしくない。
でもそこは一切表に出さず、幸せな生活だけを描き、見せ続けてくれる。まるでマシーンのように感情にぶれがない鉄メンタル。
私なんぞよりよっぽどエッセイ漫画が上手い作家さんだと思う。
私はどうも正直にあったこと全部を描きすぎるので、描くと自分もダメージを負ってしまうことがしばしばあった。実は、相当描くのが辛かった。無理して描いていた部分もある。
でも、たろろん先生は別に無理して描いている様子は一切ない。
本作は幸せな生活をつづったエッセイ漫画だし、恐らく物凄く楽しんで描いているのだろう。
私などに言われるまでもないだろうが、読者の反応は気にせず、作者本人が楽しんで描くのを第一に考えて頂きたいところだ。
我々読者は、幸せのおすそ分けを期待するのみである。
【Pちゃまの母性・たろろん先生の子供っぽさ】
毎日欠かさず読んでいるが、総じて気になるのが「たろろん先生の25歳にしては余りに子供っぽすぎる。そしてPちゃまが母親すぎる」というネタが多いこと。
世の中の年の差カップルがこういうものなのかと誤解をしそうになる。
ただまぁ、私も仕事上、10歳以上年下の風俗嬢の皆さんと関わっている。それでついつい一回も結婚したことないのに、お母さんもしくはお父さんのようになっていることはある。
仕事でさえそうなのだから、ましてや彼女であれば猫かわいがりしてもおかしくはない。Pちゃまの気持ちはよーく分かる。大概のことは大目に見てしまうだろう。
逆にたろろん先生の思考としては、恐らく付き合う以前よりも「子供帰り」しているのではないだろうか。
大人な彼氏を立てるため、甘えやすくするため、ますます子供っぽく振る舞うようになっているように見える。
でもそういう関係がカップルとして上手くいく秘訣なのかもしれない。
ただこれが10年後、たろろん先生が35歳、Pちゃまが52歳となるとどうだろう…その関係は続いているのだろうか? ちょっと不安になる。
独身男性目線からすると、Pちゃまが17歳年下の美女を捕まえた実績に勇気づけられるところだが……。
私も頑張るぞー(棒)