【雑誌名】コミックニート
【作品名】七色ジュブナイル
【作者名】向井ダイジュ
【作品URL】http://youngaliveinlove.web.fc2.com/nananale/nananaletop.html
【2012年新人コラボ世代】
2012年3月に連載開始された本作は、拙作「本当にあった後藤健二の話」と余り変わらない時期に始まっている。
当時は「新人コラボ」とか言って互いの作品のキャラを自作品に出す遊びが流行っていた。
ゴトケンもこっそり出ているので探してみてほしい。
それにしてもうーむ…もうあれから4年も経つんだなぁ。
その4年で向井先生の画力はとんでもないことになっていた。
私と同じだけ活動して漫画を描いていたはずなのにこの差はなんだ…!?
私がひたすらアリアハンでスライムと遊んでいるうちに、向井先生はアレフガルドでドラゴンと激闘を演じていたようだ。
【自然で柔らかくなった】
とは言っても、最初から向井先生は普通に上手かった。
ただ1話を見返してみると体が硬そうというかカクカクした感じがあった。プレイステーション1のポリゴンのように。
それがここ最近では滑らかに柔らかくなり、プレイステーション3ぐらい進化したと思うのだ。
4年にわたって同じキャラを描き続けていただけあり、小沢とか紀子とかめっちゃ美人になったよね。
アクションも自然だし迫力を増したと思う。
雑誌はコニーだが王道少年漫画をしているので、アクションの迫力が増したのは嬉しいところだ。
【ギャルゲーばりに女性キャラが多いが、可愛いだけじゃない】
本作に出てくる女性キャラにはどこか「怖さ」がある。
小沢、アスミ、紀子、有ノ木、メサ、牛呂…と、色々と出てきた。
彼女らはいずれも魅力的だが、可愛いだけじゃなく怖さもある。
性格や見た目での描き分けもできているしね。
当初は主人公の男の子サキとアスミとユウキの見た目が若干似てるかな?と思わないでもなかった。
また、アルキオネ側の女性キャラの有ノ木・メサ・牛呂も全員ちょっと似ていると思わないでもなかった。
でも読み進めていくと見分けもつくし、それぞれに感情移入もできてきた。
当初は余り出番が無いかな?と思われた無能力者の紀子も掘り下げが進み、当初とは印象が変わってきている。単におっぱいだけのヒロインではなさそう。
小沢もメガネの訳知り美女というポジションだったが、メサと過去何があったのか…? 意外に脆くて弱いところを見せてくれそうで、そこがまたぐっときそうだ。
アスミは最初からちょっと危ういというか、無邪気に無茶をしそうなところがあったが、サキを傷つけられたことで更に暴走しそうな感じで怖い。
そして何より謎の美女のままのメサ。君はいつまで謎のままなんだ…? 最初に出てきてもう何年だ? もうちょっと出番を!(笑)
有ノ木と牛呂はやはりちょっと被ってるよね…。向井先生は巨乳好きなのかな?(笑)
【バランスが良い】
男性キャラにしても最初の放火魔、泥棒二人組、アルキオネの雑魚キャラなど。力を得て調子に乗った感じとか、現実にいそうな感じの怖さが良く出ていると思う。
アルキオネの後藤のキャラ、紀子のイケメンおじさんの2人は非常にかっこよくてキャラが立っている。
ユウキは単に助けられるだけの少年で顔も覚えていなかったのにまさかの能力覚醒でメインキャラ昇格。凛々しい&かっこいいショタになった。
川西もとても良い友人キャラをしている。ギャルゲーの友人キャラとしてパーフェクト。
肝心の主人公のサキも実に少年漫画の主人公らしい。ギャルゲーの主人公としてもパーフェクト。
という訳で、主人公・友人・ライバル・ヒロインたち・敵の黒幕などなど。
それぞれの役割のキャラが実にバランス良く配備されており、漫画としての完成度が高い。
やや話の進みがゆっくりかな?と思わないでもないが、丁寧に進めてきていると認識している。
したっけ、画力の進歩、ストーリーどちらも楽しみだ。
北海道弁は良く分からないので用法間違いご容赦を(笑)
そうそう、能力に目覚めるきっかけが雪、主人公のキーアイテムがマフラー、随所に出てくる北海道弁。
それとなく出てはいるけど、地方っぽさはもっと打ち出しても良いかと思う。個性になるので。