「世の中間違っている。」
この世が正しかった事なんて一瞬でもあったのだろうか。
「こんな時代に生まれてしまったから。」
戦争も絶望的な階級制度もない。インターネットだってあるし、努力や工夫次第で誰だってなんにでもなれるこの時代。それは4000年単位の人類から見て黄金だ。
それでも、僕の人生は苦しいし良くない。歴史史上最高に良い時代に生きてるのに悲しいし虚しい。辛いし怒ってる。
そんな悲観を今更感じるのはきっと、ただ単に僕の日常が弱くてつまらないからなんだろう……。
僕は高校1年生の高氏まさる。つまらない人生を歩んでいる第一人者であり、それが世の中にありふれているという事をよく知ったつもりでいる、いわゆる陰キャの15歳だ。