ある秋の夜
不意に届いたは
少女のもとだ
赤く丸いボタン 始まり
孤独で退屈
普通の日々だから
興味を持った
赤く丸いボタン 少女は
神様の気まぐれで
作られたボタンの正体は実は
恐ろしい兵器だと
少女は知るはずもなかった
これまでの暗闇を
見せられた少女は人間不信
この世から全ての人間が
いなくなればと願って押した
赤く丸いボタン
世界は急に静かに
聞こえるはただ少女の啼き声
全ての人々はことごとく
少女によって殺された 孤独
雲は静かに流れて
川は静かに流れていく
少女の流した涙も
止まることはないだろう
空はすみ渡り
雨は降り注ぐ