今 僕が死んだら
三年後 海沿いの小さな斎場で
当たり前のように お別れしよう
式の参列者は身内ばかりで
見知らぬ顔のないお葬式です
流れる涙も嘘はないでしょう
三年間は君との思い出を
たどる楽しい旅に出よう
三年前初めて愛し合ったあの浜辺で
数え切れない思い出を語ろう
いよいよ 轟々と燃える炎の中に
物言わぬ僕は入れられます
もう何も分からない無表情で
数時間が経ち
きれいに焼けた僕の骨はもうズタボロでしょう
日頃の不摂生が祟ったのでしょう
何一つとして良い事の無かった人生だけど
それでも実は意味があった
君と出逢って何気ない毎日を
笑いながら過ごせたからです
もうどこにも居ない僕は
三年後 君が死んでしまうと言う事を
なぜだか知ってしまいました
だから三年間はお別れしないで
二人、思い出のきれいな浜辺で
当たり前のようにお話しよう
いつまでもお話しよう
そうすれば
僕のお葬式に君は居ない
僕の最後のわがままです