村長の家へ案内される。
俺は玄関に上がると、「寝る。起こすな。」と言い残し寝室へと向かった。
4畳半ほどの小さな部屋で布団も固いが、草の上で寝るよりはマシだ。
スライムの森での苦難を思い起こすと強烈な眠気が襲ってきた。
今日は寝るとしよう。
とんずらにも備えなければならない。
そういえば風呂に入っていない事を思い出すが、もう瞼は言う事を聞かない。
浅い眠りに就いた頭の中に女の声が響く。
「私はルピス・・・。選ばれし者ジョン・スミスよ・・・。魔王を倒せるのは貴方だけ・・・。まずは暗黒都市ラードムドへと向かうのです・・・。」
うるさい。俺は眠いんだ。
念仏を唱えるとその声は収まった。
続く