諦めたみたいに長い夏が終わった
イヤホンを外したみたいに帽子を被って
哲学者みたいにレンガを積んで
地雷ひとつみたいに時間を狂わせた
髪は長いほど遅れる
脚は遅れるほど長い
頬は病んでいるほど赤らんで
空は赤らむほど病んでいる
それは誰の顔だったと
君が独り言のように聞く
恋が電線のように
おし並んだ朝を見張ってる
文芸新都 |