Neetel Inside ニートノベル
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帰ってきたはまろん
1月18日 無才のはまらん

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 これは完璧に愚痴になるんだが……俺には、絵の才能が無い。皆無だ。
 と、言うと心無い闇の住民(はーとれすだーくぴーぽー)どもに「いや、自分がダメだってそう決めつけるからダメなんだって!」
 とかなんとか言われそうなもんなんですがねぇ!!(半ギレ)

 いやね、俺本当に才能無いのよ。だって絵描いてて微塵も面白くないもん。
 俺に言わせりゃ、絵の才能なんてのは引くべき線を一発で引けるーとか、色彩感覚がずば抜けてるーとか、
 誰にも真似できないような構図ー、とか……そういうんじゃないんだよね。

 天才は【絵を描くのを苦にしてない】。

 理由が無くても暇なら絵を描く。貪欲に技術を取り入れ、自分の絵に生かすことができる。
 俺が「なんでそんなことができるんだ?」と聞いたら、才ある者は言うだろう。
「? なんでできないの?」
 と。

 この基準で言うならば、俺は文章の天才だと思う。
 当然ながら、心打たれる文章を書ける、とか演出力に優れている、とか……そういうことじゃなく。
 俺は文章を書く、と言うことに特に苦しみらしい苦しみを感じた事がない。
 っつっても手書き文字下手下手マンなため『キーボードがあれば』、と言う前提にはなるが。
「この小説の続き書けねぇわ! ガハハ!」みたいなことはまぁ、割とよくはある。
 よくはあるが、「じゃあ筆折るか―」、とは全くならない。
 文章を書くのが嫌で嫌で仕方なく、もうやめてやるよこんなん! みたいな事にはぜ~んぜんならない。
 小説は最近ご無沙汰ではあるが、まぁ今同人エロゲのシナリオやってるしね。
 俺は恐らく、キーボードを打てる状況下にある限り……死ぬまでなんらかの文章を打ち続けるだろう。

 で、絵だ。俺の。
 俺は昔から、絵が上手くなりたいと漠然と思っていた。
 新都社で絵の練習を上げたこともあったし、30秒ドローイングを三か月? くらいやってたこともあったし、
 ノート一冊分を模写で埋めたこともあったし、パルミ―のお絵描き口座を受講していたこともあったし、
 人を描くのって楽しいね、みたいな本を最後までやりきったこともあったし、
 引っ越し前にはデッサン教室に9か月くらい? 行ってたこともある。
 で、今はどれくらい上手くなったのかと言われると……微塵も上手くなっていない。微塵もだ。
 もしかしたら、「その程度じゃ上手くならないよ」と言われるかもしれないが……それにしたって、ここまで上達しないものなのだろうか。
 
 なんで上手くならないか、に関しては、自分の中でだいたい答えは出ている。
 俺は絵を描くのが大嫌いなのだ。
 なんで絵を描くのが大嫌いなのかと言うと、自分の絵が嫌いだからだ。
 絵を描く機会があるたびに、思う。

「なんでお前はそんなクソ下手なものしか描けないんだ?
 そんなしょうもないものを生み出して、恥ずかしくないのか?」

 恥ずかしい。
 俺は自分の下手な絵が、下手な絵を描く自分が、どうしようもなく、恥ずかしいのだ。
 だから、俺は一部を除いて描いた絵を見返すことができず、アナログもデジタルもほとんど捨ててしまう。
 昔の絵を見て自分の上達を知りましょう、それで上手くなっていくのです……
 俺にはそれができない。自分の絵が二度と見たくないほど嫌いだからだ。
 こんなものを見続けていたらストレスで胃潰瘍になってしまう。
 眼高手低、と言うやつか。

 他人の描く絵はいくら下手でも許せる(誰が俺に許されたいのか、と言う話ではある)。
 自分の描く下手な絵は、許せない。存在してはならない。
 他の誰がどう思おうと、俺にとってそれはクソを漏らす以上の恥なのだ。

 だから俺は、恐らく絵が上手くなることができない。
 自分の絵から逃げ続けている者に、自分の絵が答えてくれるはずもないからだ。


 それをわかっていてなお、俺は引っ越し後もデッサン教室に通っている。月二でだ。
 どうせ上手くなることはない。デッサンはマシになるかもしれないが、それは俺が何か絵を描くか、となった時に全然生きてこないだろう。
 これまでもずっとそうだった。ほんのわずかとは言え絵を描いたことがあるという経験は、いざ何か描くと雲散霧消して俺から出ていく。
 自分でも、何をしているのかとは思う。無駄に時間と金を使っているだけだとは感じている。
 いったい、何がしたいのだろうか。描きたいものなど無いのに。

 そう、描きたいものが無いのだ。
 正確に言えば、【絵が上手かったら描きたいもの】しか存在しないのだ。
 俺の下手な絵で描きたいものなどないし、そんなもの見たくもない。頼むから生み出さないでほしい。醜悪だ。
 へりおさんに絵を描いた時も、俺はうらきさんらに散々ご迷惑をかけておきながらあの程度の物しか描くことができなかった。
 へりおさんは褒めてくれた。あの絵を。
 だが俺がもっと上手なものを描けていたなら、へりおさんの心はもっと救われたことだろう。 
 あの時ほど、絵が下手な自分を悔やみ、恨んだことはない。


 絵の才能が欲しい、と俺は強く思う。
 絵を描くことが楽しくて仕方ないという心……それはきっと、俺には永遠に手に入らないものだ。







 ※今回の話は愚痴と言うか「俺の独り言を聞け! 聞くだけ聞いて何も言うな!」って感じのアレなので、
 【ポジティブだろうがネガティブだろうがここの話に対するコメントは一切の容赦なく削除します】。
「そんなんだからダメなんだよおめー!」って言われたら「は? 死ね~」って言いながら消すし、
「わかるってばよ…俺もそうなんだってばよ…」って言われたら「だよね~」って言いながらやっぱり消します。

 まぁそういうわけなので、文句がある人はツイットゥアーのダイレクト・メールに直接殴りこんでください。
 「いや、俺に任せな。マンツーマンレッスンで半年でてめぇが自分の絵が見られる程度に引き上げてやる」
 って人の場合はここのコメント欄でもいいです。応相談で月5000円くらいまでなら払えますので。
 そんなんいないだろうけど。
 無理だし。







       

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