過去の東京
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子供の頃から、日本史が好きだった。
日本史というより、戦国時代が好きだった。
一人の人間が本気で日本を統一しようと思い。
明日には果てていく。
そんなドラマがいくらでもある歴史が、戦国時代が好きだった。
東京に住んでる僕がなんでこんなところに―――――
ある日目覚めて、僕は一人だった。
窓から外を見ると、あきらかにおかしい・・・
ビルが見えない。建物が見えない。野原と山しかない。
これは夢だ。夢だよ・・・・・
もう一眠り付くことにした。
起きてみたのはそれから15分ほど経った頃
変わっていない・・・
とりあえず外に出てみることにした。
幸い僕の部屋には昨日買ったばかりのスニーカーがあったので窓から飛び出た。
一歩飛び出るとまさにそこは過去の世界だった。
日本史というより、戦国時代が好きだった。
一人の人間が本気で日本を統一しようと思い。
明日には果てていく。
そんなドラマがいくらでもある歴史が、戦国時代が好きだった。
東京に住んでる僕がなんでこんなところに―――――
ある日目覚めて、僕は一人だった。
窓から外を見ると、あきらかにおかしい・・・
ビルが見えない。建物が見えない。野原と山しかない。
これは夢だ。夢だよ・・・・・
もう一眠り付くことにした。
起きてみたのはそれから15分ほど経った頃
変わっていない・・・
とりあえず外に出てみることにした。
幸い僕の部屋には昨日買ったばかりのスニーカーがあったので窓から飛び出た。
一歩飛び出るとまさにそこは過去の世界だった。
目の前に広がるあぜ道。
右か左か。
「右かい?左かい?どっちなんだい?み~~~~~~~~~レフト!」
左に行こう。
まっすぐ。まっすぐ。あぜ道を歩いていくと回りには、畑や水田が見たこともないほどある。
「おかしいだろ。常識的に考えて・・・」
「これは、あれだな。もうこれは。過去の時代で確定的だな。」
「えーと、もしここが東京・・・江戸・・・武蔵か。だったら・・・。!!!北条家だ北条だ!歩いてなんかいられるかい!」
そういって大爆走する僕。
おかしい。ビルも何もない。 「戦国自衛隊読んだ俺が言うんだから間違いない。ここは過去の時代だよ。戦国かは知らんけど。」
独り言をつぶやく。もっともつぶやくというレベルではないのだが。
畑の中に人影らしきものを見たので、話しかけている。
「おじさーん。ここどこー?」
頭の悪い質問である。しかしこんなときに完璧な質問はいらなかった。ただでさえ興奮しているところにヒトがいるのだから。
もしかしたら現代と言葉遣いが微妙に違うか?やっちまったか俺?
「ここは、北条様が治める滝山の村です。」
キタキタキタキタキタキターーーーーーーーー!!!!
これは夢なのか?夢でもいい!
夢にまで見た。戦国ライフ!
この知識を北条のために惜しげもなく使おう!!!
興奮しきった身体は農民の一言で急激に冷えた
「つーかお前さん何者だい?」
ガッ・・・!
冷静に考えれば考えるほど農民の質問は当たり前だった。
パーカーにジーパン、しかもメガネをかけていてスニーカーをはいてるやつなんてこんな時代には誰もいるはずがない。
「えっと・・・ほら・・・あの~~。」「逃げれっ!」
走って農民から逃げた。
農民は追いかけても来なかった。
農民からしてみれば服装など大したことじゃなかったのだろう。
「はぁ・・・はぁ・・・引きこもりを走らせるなよ・・・。」
その時、向こうから馬が走ってくる。
なぜかはわからないけど、急に道のはずれに隠れてしまった。
馬の後には、ものすごい数の軍勢だった。
先頭には、北条鱗(三つ鱗)の旗。
2メートルはあろうかという長い槍を持った集団。
時々軍勢の中にいる馬に乗っている武将。
その中で一人だけ確信を持って名前がわかる人物がいた。
兜が黒漆で吹き返しには北条鱗・・・。
「いちにーさんしー・・・十二枚か。」
間違いない十二間筋兜であった。
兜を見ただけで興奮はMAXボルテージ。
【北条氏康】である。
思わず声を上げそうになった時、道の向かいから一人の男が北条氏康に向かって躍り出た。
「北条殿、お命頂戴!」
刺客だった。猛然と切りかかる刺客に対して近くの兵が槍衾をつくり一気に突き出す。
刺客は次の瞬間穴だらけになった・・・
冷や汗が噴き出る。
もしあそこで声をかけていたら自分自身もあの刺客と同じ運命だったのではないかと・・・。
北条の軍勢を見送ったあと、一息ついて、作戦を練る。
「刺客が襲ってくるのはこの時代だから当然か・・・」
「ってことは直接訴える方法はムリだな・・・。」
そうと決まればこうはしてられない。
軍勢の後についていく。
戦で手柄を上げることが出来れば、それから仕えることが出来るかもしれない。
「ククク・・・。まさに前田利家ルートだぜ・・・」
前田利家ルートとは浪人から戦で手柄を立てそれから大名に仕えるルートである。
「一応俺だって剣道二段だし・・・。一人ぐらいなら・・・」
この考えが甘かった。
右か左か。
「右かい?左かい?どっちなんだい?み~~~~~~~~~レフト!」
左に行こう。
まっすぐ。まっすぐ。あぜ道を歩いていくと回りには、畑や水田が見たこともないほどある。
「おかしいだろ。常識的に考えて・・・」
「これは、あれだな。もうこれは。過去の時代で確定的だな。」
「えーと、もしここが東京・・・江戸・・・武蔵か。だったら・・・。!!!北条家だ北条だ!歩いてなんかいられるかい!」
そういって大爆走する僕。
おかしい。ビルも何もない。 「戦国自衛隊読んだ俺が言うんだから間違いない。ここは過去の時代だよ。戦国かは知らんけど。」
独り言をつぶやく。もっともつぶやくというレベルではないのだが。
畑の中に人影らしきものを見たので、話しかけている。
「おじさーん。ここどこー?」
頭の悪い質問である。しかしこんなときに完璧な質問はいらなかった。ただでさえ興奮しているところにヒトがいるのだから。
もしかしたら現代と言葉遣いが微妙に違うか?やっちまったか俺?
「ここは、北条様が治める滝山の村です。」
キタキタキタキタキタキターーーーーーーーー!!!!
これは夢なのか?夢でもいい!
夢にまで見た。戦国ライフ!
この知識を北条のために惜しげもなく使おう!!!
興奮しきった身体は農民の一言で急激に冷えた
「つーかお前さん何者だい?」
ガッ・・・!
冷静に考えれば考えるほど農民の質問は当たり前だった。
パーカーにジーパン、しかもメガネをかけていてスニーカーをはいてるやつなんてこんな時代には誰もいるはずがない。
「えっと・・・ほら・・・あの~~。」「逃げれっ!」
走って農民から逃げた。
農民は追いかけても来なかった。
農民からしてみれば服装など大したことじゃなかったのだろう。
「はぁ・・・はぁ・・・引きこもりを走らせるなよ・・・。」
その時、向こうから馬が走ってくる。
なぜかはわからないけど、急に道のはずれに隠れてしまった。
馬の後には、ものすごい数の軍勢だった。
先頭には、北条鱗(三つ鱗)の旗。
2メートルはあろうかという長い槍を持った集団。
時々軍勢の中にいる馬に乗っている武将。
その中で一人だけ確信を持って名前がわかる人物がいた。
兜が黒漆で吹き返しには北条鱗・・・。
「いちにーさんしー・・・十二枚か。」
間違いない十二間筋兜であった。
兜を見ただけで興奮はMAXボルテージ。
【北条氏康】である。
思わず声を上げそうになった時、道の向かいから一人の男が北条氏康に向かって躍り出た。
「北条殿、お命頂戴!」
刺客だった。猛然と切りかかる刺客に対して近くの兵が槍衾をつくり一気に突き出す。
刺客は次の瞬間穴だらけになった・・・
冷や汗が噴き出る。
もしあそこで声をかけていたら自分自身もあの刺客と同じ運命だったのではないかと・・・。
北条の軍勢を見送ったあと、一息ついて、作戦を練る。
「刺客が襲ってくるのはこの時代だから当然か・・・」
「ってことは直接訴える方法はムリだな・・・。」
そうと決まればこうはしてられない。
軍勢の後についていく。
戦で手柄を上げることが出来れば、それから仕えることが出来るかもしれない。
「ククク・・・。まさに前田利家ルートだぜ・・・」
前田利家ルートとは浪人から戦で手柄を立てそれから大名に仕えるルートである。
「一応俺だって剣道二段だし・・・。一人ぐらいなら・・・」
この考えが甘かった。
ひたすら後を追う。
幸い一本道だが、一番後ろの部隊に気付かれてはならない。
気付かれても戦に参加したいといえばなんとかなるだろうが
バッとでてバッと活躍したい気がこのときはあった。
一番後ろの部隊が止まる。
何かあったのか、それとも陣を敷き始めたのか。
後者だった。
「戦が始まるまでもうちょっとかかるでしょ。」
そう自分にいって北条軍の横を気付かれないように遠回りして先に何があるか見てみることにした。
道を一歩外れると、草原・・・というには草が根性ありすぎだ。しかも地面がぬかるんでいる。
「うひゃー。おニューの靴だっつのう!」
どろどろになった靴を見て嘆いた。
そうこういってるうちに、北条軍の相手が見えた。
「んー。なんだありゃ?雀が二匹?・・・・・・雀が二匹で竹・・・?」
そのときは知らなかった。
その家紋が何家のものか。
「とりあえず見たことないや。こりゃ北条の勝ちだな。さっさともどろーっと。」
戻ろうとしたとき。
ドーン。ドーン。ドーン。ドドーン。
遠くからでもはっきりわかる太鼓の音。
「おぇ?もう始まった?」
今回は根性のある背の高い草むらが幸いした。
こっちからは見えるけど、あっちからは見えない。(と思う)
なんの装備もしてない僕は戦死者が出るのを待つしかない。
槍もなければ刀もない。
しかし今欲しいのは武器ではない。身を守るものだ。
完璧な甲冑はカブト、胴、三具と呼ばれるもので出来ている。
カブトはいらない。一人の雑兵がつけたって狙われるだけだ。
今回の作戦はいかにリスクを背負わず、手柄を立てるか(相手を倒すか)問題なんだからリスクを犯すマネは絶対にしたくないので
カブトはいらん。
三具。いわゆる篭手みたいなもんであるが、あったら越したことはないがなくてもなんとかなる。
一番必要なのは胴である。
首から上はなんとか守れる。
それこそ剣道をやっているという自信と、人間本来の本能で何とかなりそうか気がした。
剣道をやっているから、危ない。
面が飛んできたときは竹刀で面を守る。
ということは竹刀を上にあげる。
簡単に言えば万歳の形である。
この時は胴が空いてるわけだから、面を打つフリをして胴を打てば、胴有り。一本。
となる。
剣道の試合なら、うわー騙されちゃったー。相手強かったなーで済むのだが・・・。
リアルファイト。日本語訳すれば真剣勝負。
騙されれば即、死につながる。
それどころか、剣道では意味のない、足等の攻撃も有効だ。
刃物で切り付けられれば誰だってこわい。
それでも、一応剣道二段。いままでやってきた自信が、勇気が、自負心が――
自分の間合いに入ってこれば面がある、小手がある。攻撃側になれば騙せるわけだ。
面よりも、小手よりも、胴よりも、何よりも実戦では役立つ突きがある。
「とりあえず、両軍ぶつかって死人の武器と着物、それと防具をとれば、即戦いに参加できるぜぇ・・・」
自分で倫理も道徳もモラルも何もないことを言ってるなと思いながら戦場をただ見ていた。