Neetel Inside 文芸新都
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九月六日(WED)午後二時二十分〜九月六日(WED)午後十一時三〇分

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九月六日(WED)午後二時二十分

 お兄ちゃんは、寝ている。ぐっすりと。
 間近で確認したから、間違いない。
 これで、気兼ねなく――
 ――おっと。
 部屋の扉が、僅かに開いていた。
 それをちゃんと閉めてから、改めて布団に潜る。
 そして、ジャージの下を脱ぎ、スパッツの上から、おしっこする辺りに指を当てる。
 左手は、胸に。
 …小さいなぁ。
 落ち込みつつ、乳首を摘む。
 背筋が、ピンと張る感じ。
 胸と、あそこ。
 どっちがより気持ちいいのかは、よく分からないけど……
 …今の所は、胸かな。
 胸を触ってると、膣の奥に水が湧き出てくる感じ、する。
 ――お兄ちゃん。
 急に、頭の中がお兄ちゃんのイメージで一杯になった。
 どうして? どうして、今お兄ちゃんが出て――こんなこと、今までなかった――
 ――凄い。
 いつもより、溢れてきてる。
 もう、ぐしょぐしょ。
 スパッツを脱いで、布団の外に投げ捨てた。
 パンツを脱ぐのも面倒で、ずらしてあそこの豆を弄った。
 穴は、タンポンで塞がってるけど――どうしようかな……
 抜いちゃおうかな。
 でも、そうしたら、血が……
 …いいや!
 引き抜いた途端に、鮮血がベッドに滴り落ちた。
 やば。
 でも、一度汚れちゃえば、もう。
 後は、気持ちよくなるだけ。

 なんでだろう。
 いつもは、オナニーなんてしたくならないのに、生理の時だけ、無性にしたくなる。
 今日は、特に凄かった。
 弄って、弄って、弄って――
 何度も、気持ちよくなった。
 血がついちゃうのに、指を奥に突っ込んで、動かして、声を出して。
 ――お兄ちゃん、って。
 何度も、呟いてしまった。
 あたしは、おかしくなってしまったのだろうか。
 怖い。
 怖いよ。
 お兄ちゃんが、欲しくなっちゃったよ。

 ベッドとパンツと、指が血に染まった。

九月六日(WED)午後八時

 シャワーに入った時、ハッとした。
 肘の辺りに、血がこびり付いてる。
 経血だ――
 いつ付いたの?
 二時ごろ?
 それとも――今朝のオナニーの時?
 あれって、確か……お兄ちゃんが帰ってくる前!
 …バレなかっただろうか。
 今更、ヒヤヒヤした。

九月六日(WED)午後十一時三〇分

 部屋のPCで、インターネットブラウザを開いた。
「兄妹 恋愛 ……」
 ほんの少しの待ち時間の後、画面に表示されたのは、想像したより遥かに多いヒット件数と、そ
の内容の卑猥さ。
 ほとんどが、Hなのばっかりだけど、でも、真面目そうなのもあるなあ……
 少しだけど。
 とりあえず、最初の十件の中で一番真面目そうなサイトをクリックする。
「『兄妹で恋愛するには』……か」
 そのサイトを色々と読み進める。
 内容は、兄妹恋愛の危うさと、中毒性。一度兄妹で「して」しまうと、なかなか抜け出せなくな
るらしい。そしてその大半は、いい結末を迎えない――
 ――当たり前だよね。兄妹同士じゃ、ちゃんと結婚することだって、出来ないんだから。
 子供がもし出来ちゃったら、その子が普通の姿で生まれてくるのかも分からないし。兄妹同士だ
と、奇形が増えるって、何かで聞いたし。
 いけないんだ。
 いけない、ことなんだよね。
 あたしは醒めた気分で、最後のページをクリックした。
 兄妹チャット、専用ページへのリンク――
「…普段は恥ずかしくて話せない・人目が気になる。そんな時は、チャットなどいかがですか? 実際に体を交えてしまうところまで踏み出すのは躊躇われるけど、チャットでなら――」
 ――チャット。
 私は、チャットへのリンクを踏んだ。

       

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